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乳頭異常分泌

[管理番号:3889]
性別:女性
年齢:48歳
先月入浴の際、下着に血のしみがあり、右乳を搾ったところ、血が出てきました。
翌日すぐに総合病院外科に行き、マンモグラフィ、エコー検査をしましたが、画像では、少し乳管が太くなっている他、異常は見られないとのことでした。
その日、分泌物を採取し、細胞検査をするとのことでした。
2週間後、細胞検査の結果、正常1、悪性5とした時、3の中間の検査結果とのことでした。
細胞核に異形のものがみられるため、翌日MRI検査をしました。
2週間後、MRIの結果は、がんとみられるものは確認できないとのことでした、しいて言うなら、1.8mmのしこりがあるので、針をさして細胞を検査しましょう。
ということになり、細胞を4か所からとりました。
ただ、とても小さいため、先生も確実にとれるかわからないとのことでした。
結果は2週間後にでますが、エコーでもしこりがなかなかとらえにくそうでしたので、はっきりした結果は得られないのではないかと思います。
分泌物はまだ出ています。
はじめは鮮血のようでしたが、
いまは茶色っぽくなってきました。
結果がはっきりしない場合、1か月毎にエコーで確認していきましょうと言われました。
私は地方に住んでおり、この地域では、乳管内視鏡を受けられる病院はありません。
乳がん検診は1年半前に受けており、異常はありませんでした。
このまま、経過観察でいいのでしょうか。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
血性分泌は「単孔性」なのですね?(そこが最も重要な点です)
「乳頭分泌の診療に無駄なMRIを」などというコメントは書き飽きたので、ここでは特に触れないでおきます。
質問者の現状は、(画像診断で)乳管内病変だとしても「1.8mm程度」ということです。
時間的余裕がある(緊急性はない)ことは、(冷静になって)まず確認してください。
ただ、その「時間的余裕も永遠ではない」ことも事実です。
○明らかな「血性分泌という手掛かり」がある以上、わざわざ(超音波で)『しっかりとしたシコリとなるまで育てる』という(その医師の)「腰の据わった雌鳥?のような、戦国時代の徳川家康のような」姿勢には疑問があります。
「このまま、経過観察でいいのでしょうか」
⇒48歳、(単孔性?)血性分泌
 経過観察は勧めません。
 「乳管造影」⇒乳管内病変の確認⇒「乳管腺葉区域切除」をお勧めします。
 ○どこかにターニングポイントが存在するのです。
  緊急性は無いとしても「このまま、育てる」のは…
  自分の身は自分で守りましょう。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

2回目の質問です。
結成分泌は単孔性です。
先日針生検の結果を聞いたところ、今回はがん細胞は出なかったということでした。
ただ、しこりが1.8mmと小さいため、細胞がとれていない可能性があり、悪性の可能性は否定できないため、やはり、一か月おきにエコー検査をしていくとのことでした。
前回質問させていただいた時に、メディカルプラザ市川駅に、乳管造影検査の予約をさせていただきました。
一番早くて、1月しか空きがないとのことで、1月に予約させていただきました。
予約時に、血性分泌が止まってしまった場合、検査できないかもしれないと伺いましたが、まだ検査が先のため、ちゃんと検査できるか不安を感じています。
前回の質問で、時間的余裕があると回答いただきましたが、具体的には、どのくらいの期間なのでしょうか。
とにかく、今できることは1月に乳管造影検査をしていただくことだけだと思っています。
田澤先生、その節はよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
単孔性ですね。
「単孔性、血性」「48歳(妊娠や授乳とは関係ない)」であれば、積極的に「乳管内病変の可能性」を考えるべきなのに、(MRIを撮影して)「乳管造影をしない」というのは、「乳頭分泌の診療がまともにできない」という現状を表しています。
「やはり、一か月おきにエコー検査をしていく」
⇒かわった医師ですね。
 (どんな病変であれ)「1カ月で変化」などある筈もありません。
  しかも「1.8mm」ですよね?
  ◎もしも本気で「エコーで経過を診る」のであれば、せいぜい「3カ月」でしょう。(3カ月でも変化を診る事は結局難しく、実際は「半年」が通常だとは思います)
「予約時に、血性分泌が止まってしまった場合、検査できないかもしれないと伺いました」
⇒さすが、「乳管造影に慣れた」市川スタッフですね(自分のところのスタッフを褒めるのもなんですが…)
 その通りです。
 「分泌がなければ、どの乳管を造影すればいいのか?」当然解らないわけです。
「まだ検査が先のため、ちゃんと検査できるか不安」
⇒これは勘違いをされています。
 もしも「1カ月、2カ月」経つ事で止まるならば、それは「そもそも検査が不要な分泌(分泌亢進などで一過性に分泌があっただけ)だった」と考えていいのです。
 是非、『今週のコラム 36回目 もしも本当に「乳管内病変が存在」すれば、「浮きの方から沈んでくれる」ので心配ありません。』を読んでください。
 
感じています。
「時間的余裕があると回答いただきましたが、具体的には、どのくらいの期間」
⇒おおざっぱに言えば(大多数の医療機関的に言えば)
 半年です。
 おそらく、(質問者の病院では1カ月毎にエコーすると言っていますが)大多数の
医師は「半年後、経過観察」とするでしょう。(実際にエコーで診ていくなら半年が準です)
 ◎限り無く(もしも癌であれば)早期で見つけるという「私的観点」からは「3カ月」です。