［管理番号:1354］
性別:女性
年齢:４２歳
いつも　丁寧な回答拝読させていただいてます。
北斗昌さんの乳がんの発見で不安がでてきたので
質問させていただきます。
既婚　２回の出産経験あり。
３５歳から　子宮内膜症で２年間　低量ピルを服用し今は中止してます。
今年の２月に地区の乳がん検診でマンモ異常なし。触診で右乳房腫瘤有
精密検査を受け　エコーのみで　乳腺症と診断され６か月定期検診でした。
その後　肩甲骨　腕の違和感　足のしびれ　腰痛（全て右側）
整形外科へかかり　リハビリ・薬の治療（リリカ）を服用しておりますが
効き目なく、８月ごろからは　両腕・足までしびれはじめ、
右の乳房のしこりから　右の腕の付け根まで痛むようになり
胸に少し力をいれる時にシッカリと　脇下から　胸にかけてえくぼが
浮き出てきます。
９月に自分で自己検診を行っていると
左の乳房脇の下に（乳房より）に指で触ると　コロっと動く物が出来てました。
乳頭からも分泌物（白・半透明・クリーム色のような）がつまむと
両乳でてます
半年前に乳腺症と診断されてて　
乳がんの心配はしないで　他の治療を行ってましたが、
北斗昌さんの毎年の検診を行っていても　乳がんだったというニュースをみて
急激に進行するものもある！！っと知り
とても不安になっております。
来週に定期検診の予約を入れているんですが、
不安の方が先立ってしまい　質問をさせていただきました。
肩甲骨　腕・足のしびれ　腰痛　乳房のしこりの痛み　脇下のコロっと動く物
の症状があり、胸に力を入れるとえくぼが出てくることは　乳腺症の症状でも
ありえるのでしょうか？？
お忙しいのに　
長々と　自分の不安な事ばかり書いてしまいましたが
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
某芸能人の報道により「世の中の女性に大変な不安が広がっている」ことは残念に思います。
○注意喚起となり、「そのことがきっかけで早期発見に繋がっている」面もあり、そ
の意味では喜ばしい事ですが…
「毎年の検診を行っていても　乳がんだったというニュースをみて急激に進行するも
のもある！！」
⇒一般論として「検診の精度」の問題があり、「特に超音波には術者による精度の差
が激しい」ことに注意が必要です。

回答

「乳頭からも分泌物（白・半透明・クリーム色のような）がつまむと両乳でてます」
⇒これこそが「乳腺症の症状」そのものです。
　乳頭分泌に関しては「単孔性のみ」に注意が必要なのです。
 
「肩甲骨　腕・足のしびれ　腰痛　乳房のしこりの痛み」
⇒これらは、「女性ホルモンによる症状」でしょう。
　もしかすると「肩頸腕症候群」も重なっているかもしれません。
　少なくとも「乳癌の症状」ではありません。
 
「胸に力を入れるとえくぼが出てくる」
⇒普通にしていても「えくぼ」があるのでしょうか？
　「力を入れると」という状況が不明ですが、「もしも癌が原因であるえくぼ＝
dimpling sign」であれば、『えくぼの真下に硬いシコリがある筈』です。
　どうも「違う」ような気がしますが如何でしょう？
 
○総じて言いますと「過剰な心配」です。
　乳癌は「急激に進行して、全身のいろいろな症状の原因になる」などということは
無い事だけは、「乳癌患者さんを、本当に数多く診てきた」私が断言します。
 
 

 

質問者様から　【質問２】

田澤先生。　ご回答ありがとうございました。
先生のご回答をいただいて　少しホッといたしました。
胸のえくぼの事なんですが、
腕を下した状態で薄っすらと横長に２～３ｃｍあり
腰に手を置いて胸を張るように力を入れると　薄っすらとした箇所が
クッキリと凹みます。
えくぼの真下に硬いしこり・・・には感じないですが
えくぼの端っこに乳腺症と言われていたしこりはあります。
乳腺症の影響での凹みなのかな？　とは思ってたのですが、
心配が出てきたので質問させていただきました。
本当に　お忙しい中申し訳ございませんが
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から　【回答２】

こんにちは。田澤です。
「乳房のえくぼ」ですね。
メール内容だけで判断する事は難しいですが「えくぼの真下に硬いしこり・・・には
感じないですが」とあるので「大丈夫」そうには思います。
○ただ、「乳腺症の影響では凹み」はできません。
　その場合には、その「乳腺症と言われていたしこり」が「本当に乳腺症」なのか？
という点が問題となります。
　⇒来週の診察の際には「その点をはっきりさせて」ください。
　エコーで「はっきりしない」のであれば、「針生検による組織診」をするべきなのです。