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乳ガンについて

[管理番号:2049]
性別:女性
年齢:38才
 
色々質問させて下さい。
 
乳ガンは遺伝すると言われてますが、私は祖母が乳ガン、叔母が卵巣がんになりました。
私が乳ガンになる確率は高いのでしょうか?あと某タレントさんが乳ガンになり、毎年検診を受けていたにも関わらず乳房切除となり、私自身検診を受けていても不安が残るようになりました。
 
乳首の直下に出来たとテレビで言ってましたが、やはり場所によって癌が発見されない場合があるのでしょうか?
先月、小さなしこりが気になり乳腺外科を受診したら、しこりはなく、先生いわく、よくしこりと乳腺を間違えて受診する人いるんですよとおっしゃってました。
 
乳腺とはしこりと間違えるほどはっきり触れるものなのでしょうか?しこりではないならその乳腺が今後大きくなったりしないのでしょうか。
その時に聞けずに帰って心配になりました。
あと、ネットに、乳腺エコーは小さなしこりを見つける事は出来るがエコーをする技師などの腕により、小さな病変を見落とされる確率があると書いてあり、また急に不安になりました。
 
たしかにマンモは画像として残りますが、エコーは先生がその場で見る訳ではないし、見落としとかやはりあるのでしょうか?私はちゃんと見てくれていると信じたいのですが…
 
あと自分でセルフチェックをした際に乳首周辺をつまんだら円盤のような大きなしこり?が掴めました。
左右あって大きさは多少違って左の方が厚みがあります。
これは乳腺なのでしょうか?セルフチェックは掴んだりしたらダメみたいですがついついつまんでしまい気になりました。
 
お忙しいのに沢山質問してすみません。
心配性で色々気になりました。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
 
「乳ガンは遺伝すると言われてます」
⇒正確に言うと「乳癌の5-10%が遺伝性=遺伝子変異が親から伝わる」と解っています。
 逆に言うと「90%は遺伝性の背景は無い」事になります。
 
「私は祖母が乳ガン、叔母が卵巣がんになりました。私が乳ガンになる確率は高いのでしょうか?」
⇒「遺伝子検査」をしてみないと解りません。
 家族的からすると、「遺伝子検査をしても良い」範疇に入ります。
 
「あと某タレントさんが乳ガンになり、毎年検診を受けていたにも関わらず乳房切除となり、私自身検診を受けていても不安が残るようになりました。」
⇒検診精度の問題でしょう。
 通常は「検診を毎年」受けていれば、早期でみつかります。
 
「乳首の直下に出来たとテレビで言ってましたが、やはり場所によって癌が発見されない場合があるのでしょうか?」
⇒確かに「乳頭付近」は「見逃され易い」場所と言えます。
 ただ「見逃し」は、それ程多くはないと思います。
 
「乳腺とはしこりと間違えるほどはっきり触れるものなのでしょうか?」
⇒良くあります。
 「触診は難しい」のです。
 だから、(日頃からの)「自己検診が重要」なのです。
 
「しこりではないならその乳腺が今後大きくなったりしないのでしょうか。」
⇒その通りです。
 
「あと、ネットに、乳腺エコーは小さなしこりを見つける事は出来るがエコーをする技師などの腕により、小さな病変を見落とされる確率があると書いてあり」
⇒これはその通りです。
 この点については、トップページの「FAQ」 「マンモとエコーの違い」 にも記載しています。
 だから、純粋な検診は仕方がないとしても、「気になる所見が有る場合」には「医師自身がエコーする」病院をみつけておくことが大事なのです。
 
「マンモは画像として残りますが、エコーは先生がその場で見る訳ではないし、見落としとかやはりあるのでしょうか?」
⇒その可能性はあります。
 ただし、「疑ってばかり」いても仕方がありません。
 
「自分でセルフチェックをした際に乳首周辺をつまんだら円盤ような大きなしこり?が掴めました。左右あって大きさは多少違って左の方が厚みがあります。これは乳腺なのでしょうか?」
⇒その通りです。
 
「セルフチェックは掴んだりしたらダメみたいですがついついつまんでしまい気になりました。」
⇒その通り、「つまんでは意味が無い」のです。
 「指を(乳腺上で)滑らせるようにする」ことがコツです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

お忙しい中ご丁寧な回答ありがとうございました。
なかなか病院で聞けない事を質問出来てとても助かっています。
 
この前の質問でエコーは技師さんの腕によるので医師が直接みてくれる病院に行きたくて違う病院へエコーをしに行ってきたのですが、
結局そこも若い女の人によるエコーで、結果はこの前行った病院と同じく膿疱が撮ってたみたいですが、
医師によるエコーではなかったですが、二軒みてもらい異常なしでしたが、安心して大丈夫でしょうか?
あいくつかあるが異常なしとの事でした。
 
何ヵ所かカチャカチャ写真をと、セルフチェックはつまんではいけないと言われ、つまんだら円盤のようなものがあってこれは乳腺と先生がおっしゃり安心したのですが、左右で厚みと大きさが違うのですが、これは正常ですか?
乳ガンが怖くて、なるべく自分の胸の特徴を覚えようと触るのですが、触るたびに小さいビービーだんより小さいものに何ヵ所か触れます。
右の方が多いような気がしますが。
 
乳腺というものはこんなに常に胸に触れてるつもりがあらゆるとこに見つかり触れるものなのですか?乳ガンのしこりと間違えないように乳腺について教えて頂けたら嬉しいです。
最後に今月に入り2回もマンモを受けたのですが、被爆は大丈夫でしょうか?沢山質問して申し訳ありません。
宜しくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
 
「結果はこの前行った病院と同じく嚢胞が撮ってたみたいですが、医師によるエコーではなかったですが、二軒みてもらい異常なしでしたが、安心して大丈夫でしょうか?」
⇒2つの場所で「同じ結論」ならば安心していいと思います。
 それ以上、疑っては「検診そのものを否定する」ことになってしまいます。
 その意味では「自分が気になっている」時に受診することと、(自覚症状がなく)「純粋な検診目的」の受診は分けて考える必要があります。
 
「左右で厚みと大きさが違うのですが、これは正常ですか?」
⇒正常です。
 人間の体に「左右対称」などありません。 一度鏡をじっくりと見てください。 
決して左右対称では無い筈です。
 
「乳ガンが怖くて、なるべく自分の胸の特徴を覚えようと触るのですが、触るたびに
小さいビービーだんより小さいものに何ヵ所か触れます。右の方が多いような気がし
ますが。乳腺というものはこんなに常に胸に触れてるつもりがあらゆるとこに見つか
り触れるものなのですか?」
⇒その通りです。
 今がチャンスです!
 2つの医療機関で「正常」と確認できたわけですから、「今触れている自分の感触
が自分の胸の正常」だという認識をもつことが肝要です。
 
「乳ガンのしこりと間違えないように乳腺について教えて頂けたら嬉しいです。」
⇒「石ころのように」などの言葉で説明する事は不可能です。
 だから「現在の自分の正常な状態」を(疑問を感じながらでも)把握する事なのです。
 現時点で「ビービー弾のように感じる感触」は正常なのです。
 それに慣れていれば、「本物が現れたら気づく」のです。
 ○何事も「最初から異常」を指摘する事は不可能です。 『正常を知ってこそ、異常が解る』のです。
 
「今月に入り2回もマンモを受けたのですが、被爆は大丈夫でしょうか?」
⇒大丈夫です。
 「自然放射線」と大差ありません。
 「今週のコラム」6回目「無駄どころか有害なのです」を是非参照してください。