[管理番号:7387]
性別:女性
年齢:42才
病名:
症状:黄色分泌の継続、臭い
はじめまして。
是非とも田澤先生のご意見をお伺いしたく質問させていただきました。
よろしくお願いします。
二年半前から左乳房の線維腺腫で総合病院の乳腺外科で定期健診を受けてました。
断乳後五年たちますが、もともと左だけ米のとぎ汁のような液体が搾るとでる状態で、今年の一月位に久しぶりにまだ出るかな?と何の気なしに搾ったところ黄色分泌がありました。
次の健診が五月なのでそれまで継続するか様子を見てましたが、搾れば毎回出る状態で、二月位からは左の乳首だけ洗っても洗っても臭いが気になる状態でした。
先週、定期健診のエコーで「乳管内に5.9ミリのイボがありそれが分泌の原因と思われる。血性じゃないし、一つしかないので問題ないと思うが念の為細胞診をする。」
と言われ検査し、現在結果待ちです。
良性の時は何も治療なしと言われましたが、こちらのサイトを拝見している限りでは乳管腺葉切除が最善の方法なのではないかと思い、不安になりました。
ちなみに健診以後、パッドをつけてますが搾らなくても毎日少量の分泌があるようです。
3日前に一度だけ血性のものもありました。
黄色分泌で良性の場合、先生なら乳管腺葉切除をしますか?それとも経過観察にしますか?
もし切除の場合は先生にお願いしたいところですが、遠方のため難しい状態で、先生の以前の勤務先なら何とかなりそうなのでそちらを紹介してもらうことを考えていました。
お忙しいところ申し訳ありませんが、是非とも回答よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「黄色分泌で良性の場合、先生なら乳管腺葉切除をしますか?それとも経過観察にしますか?」
→経過観察?
本当に良性なら、経過観察しても全く無意味。
〇明らかな腫瘍があって(それが、細胞診で良性であったとしても)、そしてパッドをつけなくてはいけないような「日常生活に不便」なのであれば、乳管腺葉区域切除すべきです。
「その乳管の全長にわたって癌がないこと」の確認ができるし、「不便さからも解放される」(一粒で二度おいしい)
グリコでなくても(失礼)、お勧めします。
質問者様から 【質問2 乳管造影ができない場合】
性別:女性
年齢:42才
病名:乳管内乳頭腫
症状:黄色分泌の継続
先日はお忙しいなかご回答いただきありがとうございました!
きっとかなりの御多忙を極めていらっしゃることかと存じますが、田澤先生のご意見を是非ともお伺いしたく、質問させて下さい。
細胞診の結果は「細胞が少なくて判定不能」「上皮細胞を認めない」というものでした。
現在の通院先でも乳管腺葉区域切除術が可能とのことで乳管造影をすることになりましたが、陥没乳頭かつ20年位前に陥没乳頭形成術を行っているため乳管の癒着もあり検査できず、主治医からはどうしても手術希望なら腫瘤部分のみの切除なら可能と言われました。
そこで質問ですが
①乳管造影が不可能な場合、腫瘤切除以外の選択肢はありますか?
②細胞診の結果から(細胞が少なかった、
上皮細胞を認めない)、乳腺症の可能性もありえますか?
先生のお忙しさを考えると質問するのが本当に心苦しいのですが、もしご回答いただけたら幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「①乳管造影が不可能な場合、腫瘤切除以外の選択肢はありますか?」
→分泌のある乳管が同定できないということですね?
その場合には乳管腺葉区域切除はできません。
それであれば(腫瘍切除の前に)MMTEなどしてみては?(良性と確定診断されれば、敢えてその腫瘍「だけ」を切除する理由もありません)
「②細胞診の結果から(細胞が少なかった、上皮細胞を認めない)、乳腺症の可能性もありえますか?」
→可能性としてはあります。(細胞診は術者によって精度は「雲泥」なので、あくまでも「可能性」です)