[管理番号:6051]
性別:女性
年齢:51歳
田澤先生
何年も経過観察と再検査と不安を繰り返すしか答えがないと思っていたことに関して、先生のブログで、おなじ悩みで質問されている方々に先生が回答されているのを拝読し、自分も勘違いしていたことや答えはないと思っていたが実はそんなことはない。と知り、本当に心より感謝しております。
乳管内乳頭ですが、そのもの自体は癌ではないが、同じ乳管に癌ができる可能性がとても高いので、(何年も何年も、細胞診、針組織診、経過観察を繰り返すという不安から開放されたい。)は、その乳管ごと摘出してしまう乳管腺葉区域切除という方法があると先生のブログで知りました。
田澤先生に2つ質問がございます。
エコーと針生検で乳管内乳頭と診断されましたが、分泌がありません。
分泌がある場合は、乳管造影によりどの乳管か調べて、その乳管腺葉区域切除が可能と先生のブログを見て知りました。
そして、私のように分泌のないものでも、乳管腺葉区域切除は全身麻酔をするので、切除前の術中に、強く搾り分泌させ、その場で乳管を特定し、乳管腺葉区域切除が可能なのでしょうか?
また、乳管内乳頭なのか癌なのかはエコーや針生検では、判別しにくいということを知り、マンモトーム生検を受けようと思っています。
マンモトーム生検の結果、癌であったとしても、乳管腺葉区域切除であれば、癌が残らず摘出できるのでしょうか?
他の質問者もおっしゃっておられましたが、私も先生に一度もお会いしていないのに不思議ですが、今は先生のことだけが信頼できるお医者様と思えてなりません。
ご多忙中申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「分泌がある場合は、乳管造影によりどの乳管か調べて、その乳管腺葉区域切除が可能と先生のブログを見て知りました。」
⇒まさに、その通りです。
「私のように分泌のないものでも、乳管腺葉区域切除は全身麻酔をするので、切除前の術中に、強く搾り分泌させ、その場で乳管を特定し、乳管腺葉区域切除が可能なのでしょうか?」
⇒一度も分泌を確認していなければ…
おそらく無理です。
「全身麻酔がかかれば、強く絞れるので大丈夫」と言っているのは、(そもそも)分泌を自覚して、乳管造影した方の話です。
乳管造影すると、(その乳管内に造影剤が通るので)それを検査終了後洗って絞りだすのですが、 やはり詰まり気味となることが多いのです。
その「乳管造影後の詰まり気味な状況」という程度なら、「大丈夫」という意味なのです。
「マンモトーム生検の結果、癌であったとしても、乳管腺葉区域切除であれば、癌が残らず摘出できるのでしょうか?」
⇒もしもマンモトームで癌となれば、(質問者は分泌がないので)「乳管腺葉区域切除ではなく、乳房温存術(部分切除)」となるでしょう。
その場合には、(円状切除ではなく)「扇状切除」とすれば、「乳管腺葉区域切除を兼ねる」こととなります。