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乳がん手術後の療法について

[管理番号:8270]
性別:女性
年齢:84歳
病名:乳がん
症状:乳がん摘出手術後に残っていると疑われるがん細胞について
投稿日:2020年2月3日

はじめまして、田澤先生。

義母(85歳)のことでご意見をお伺いいたします。
よろしくお願いします。

昨年夏頃に地元のかかりつけ医院での診察で乳がんの疑いがあるとのことで、〇〇医大〇〇病院の紹介を受け、初診の9月(中旬)日から、マンモ・CT・心臓循環器・心臓エコー・呼吸器の検査を
経て、本年1月(上旬)日に右乳房全摘出手術を受けました。
1月(中旬)日に退院しその後週1日の通院で術後検診を受けています。

手術前の針生検等の検査で、右乳房部に約1.2cmしこり、浸潤性乳がん、リンパ転移なし、Ki67 25%、
CT検査で全身転移なしの診断でした。

術後の病理検査は、腫瘍2cm超、摘出部分にしこり以外に細かいがん細胞があり、
Ki67 60%、サブタイプ:ルミナールB型との結果でした。

今後の治療方針として、1)何もしない、2)ホルモン療法、3)ホルモン+化学療法の3方法が提示され、
次回の診察時(2月(中旬)日)までに主治医も院内で検討するので、家族でも話し合いをするようにといわれました。

義母は、自身の年齢や薬による副作用、通院期間の長さ、通院(自宅から約一時間)等の負担等を考え、
「何もしない」を希望しています。

なお本人は退院後一週間は私たちと同居しましたが、その後はひとりの自立生活をしています。

(近くの商店に買い物、かかりつけ医院の日常薬の受け取り等)

私たちは、義母の意見を尊重するべきか、完治に進むべきかの判断する基準が判らなく困惑しています。

先生のご意見をお伺いしたくよろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「今後の治療方針として、1)何もしない、2)ホルモン療法、3)ホルモン+化学療法の3方法が提示」
→(抗がん剤を提示するなど)常識外!

 84歳で術後補助療法として抗がん剤を勧めることはありません。(転移再発でさえ、非常に躊躇します)
 実際に、この年齢で術後補助療法(術後の再発予防)として抗がん剤を勧めることは絶対になく、(本人、家族が強く希望しても)余程の状況でない限り抗がん剤はしないのが常識だと思います。

 ★私であれば…
 『本人にやる気があれば、ホルモン療法してもいいが、希望しないなら無治療にしましょう』
 間違いなくそのようにします。

 
 


 

質問者様から 【結果2 】

乳がん手術後の療法について
性別:女性
年齢:84歳
病名:乳がん
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

標記についてご相談させて頂き、本人の意向、先生のご回答、家族の意見、主治医との面談等により「無治療」といたしました。
主治医の意見は、抗がん剤は使用しないがホルモン療法はどうかとのことでしたが、本人の意向(ホルモン剤投与の副作用への懸念(副作用による痛み、むくみやうつ感等))を再確認して決定しました。
今後は月に1回の経過観察を行うこととしました。
ありがとうございました。

<Q&A結果>