Site Overlay

乳癌検査

[管理番号:3652]
性別:女性
年齢:37歳
田澤先生、お忙しい中申し訳ございません。
よろしくお願い致します。
妻37歳、子供6歳、近親者に乳癌なしです。
今年7月下旬に子供と遊んでいた妻が
何かがあたった時に
右胸乳頭右上に少し痛みを感じ、触ってみると小さなしこりがみつかりました。
翌日、慌てて乳腺クリニックを予約し、8/(中旬)に初診しました。
マンモグラフィーでは異常なし(まだ乳腺が多いので見えづらい)、エコーで1.5cm程のしこりを確認し、再検査になりました。
エコーでしこりの1/3ぐらいにギザギザ境界不明瞭な箇所があり悪性の疑いがある為、MRIで9/(上旬)に再検査するという事でした。
9/(上旬)にMRIをした結果、しこりは嚢胞でした。
先生曰く、画像でしこりは
まわりが白く、中は真っ黒なので、嚢胞の中の水が渇いた?(固体化?)したものという事でした。
中は真っ黒で血流も一切見られず、中の組織が死んでいる状態で、回りに血流もないので6ヶ月後の経過観察と言われました。
かなり確定した言い方でしたのであまり質問せず帰りましたが、不安はまだあります。
私のネットのみの知識ですが、田澤先生のQ&Aも含め、色々調べても嚢胞の中の水が乾く?固体化する?というのは一切でてきませんがそんな事はあるのでしょうか?
田澤先生ならこの場合続いて生検をされますでしょうか?
他の質問者様の様に数値など詳細なデータがなく申し訳ありませんが、
誤診による安心が一番不安な為、質問させていただきました。
よろしくお願い致します。
現在検査から2週間程たち、しこりに痛みはなく、大きさもどちらかと言えば小さくなったみたいです。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「ギザギザ境界不明瞭な箇所があり悪性の疑いがある」
⇒ここでMRIを撮影することに大変な違和感があります。
 やはり「エコーで気になった」のであれば、(更なる画像検査であるMRIではなく)「細胞診もしくは組織診」でしょう。
 この手の「MRIに頼った診療」では、「ある一定の確率でエラー(見逃し)」が生じることは間違いありません。
「まわりが白く、中は真っ黒なので、嚢胞の中の水が渇いた?(固体化?)したもの」
⇒「濃縮嚢胞」といいます。
 例えるなら、「牛乳が固まってチーズになるようなもの」です。
 一見腫瘍に見えるのですが、実態はただの「分泌液が固まったもの」ということです。
「嚢胞の中の水が乾く?固体化する?というのは一切でてきませんがそんな事はあるのでしょうか?」
⇒上記コメント通りです。
 「濃縮嚢胞」です。
「田澤先生ならこの場合続いて生検をされますでしょうか?」
⇒私は直接画像を見ていないので、明確に回答することはできません。
 ただし、これだけは言えます。
 診断に「MRIは用いない」こと。(MRIに頼り過ぎると、「MRIで良性だから大丈夫」とか、画像診断の一つにすぎないのに免罪符としてしまうことが良くあるのです)
 つまり「エコー所見だけ」で判断します。
  エコーで「良性と断定できない」以上、最低限「細胞診(嚢胞を疑う場合)」は行います。