[管理番号:8937]
性別:女性
年齢:58歳
病名:HER2陽性転移性乳がん 肝臓、腹膜転移
症状:
投稿日:2020年10月14日
初めて質問します。
母のことでの相談です。
代理で質問させていただきます。
10年前に左乳房内上側にステージⅢ浸潤性乳癌、抗HER2療法後に左乳房全摘、リンパ郭靖し、術後も抗がん剤を受け寛解に至りました。
ER陰性、PgR陰性、MIB20%
その2年後に甲状腺腫瘍があり、摘出。
今年の定期検診でCEA:72だったため、PET検査実施。
右葉横隔
膜直下、腸骨上縁膜腔1cm大、腎門、腎下縁の傍大静脈リンパ節
腫大2個に異常集積あり。
右傍胸骨リンパ節と肝臓、腹膜、腹部に病変が疑われ、CNBで右傍胸骨リンパ節の2検体の生検を行いました。
追加の病理染色を行うも確定診断にいたらず。
非上皮上皮性腫瘍または反応性病変との結果でした。
初発が左乳がんだったため、右のリンパ節転移は不自然でもあるというニュアンスでの説明を受けました。
肝臓の腫瘍は大きめだが、生検によるリスクが高く内蔵の造影MRI、リンパ造影MRI実施し診断に至りました。
ここまで2ヶ月かかっています。
腹痛、右脇腹の痛み、下痢、食欲不振などの胃腸症状があり、ブスコパンとミヤBMが処方されています。
肝転移ではほとんど症状が出ないとのことなので、腹膜転移から来る痛みでしょうか?
本日CVポートを留置し月末からトラスツズマブ、ペルツズマブ、ドセタキセルで3週間に1回の治療開始を予定しています。
肝転移は予後がよくないと聞いていますが、現時点で手術治療や放射線治療の適応はありますか?
少しでも奏功する治療方法を選びたいです。
寛解を目指す上で他に試してみた方がよい薬剤がありましたら、教えていただきたいです。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
晩期再発
抗HER2療法の効果に期待しましょう。
「肝転移ではほとんど症状が出ないとのことなので、腹膜転移から来る痛みでしょうか?」
⇒その様です。
「本日CVポートを留置し月末からトラスツズマブ、ペルツズマブ、ドセタキセルで3週間に1回の治療開始を予定」
⇒標準治療と言えます。
「現時点で手術治療や
放射線治療の適応はありますか?」
⇒ありません。
まずは抗HER2療法です。
「寛解を目指す上で他に試してみた方がよい薬剤がありましたら、教えていただきたいです。」
⇒上記治療が(現時点で)最善だと思います。
Second lineとしては(trasutuzumab+pertuzumabはそのままとして)docetaxel⇒eribulinへのchangeですね。