[管理番号:8896]
性別:女性
年齢:37歳
病名:乳ガン
症状:
投稿日:2020年9月23日
本日、組織診の結果、乳ガンと診断されました。
現在左右各5個ずつあり、今回左胸の診断になります
組織診の結果は下記の通りです。
エストロゾンレセプターer.プロゾステロンレセプターpgrともに90%
Her2 2+ invasive ductal carcinoma scirrhous type 核異型度 grade1 na2 ma1 脂肪織浸潤ー
cT1 N0 遠隔転移検査はまだです
先生から遠隔転移の可能性は0に近いと言われました。
私としては全摘でホルモン療法と思っております
抗がん剤はさけたいのですが、今の段階の見解を教えてください。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
まずは、『今週のコラム 247回目 診断(検診で「何かある?」と言われた方、「これって、しこり?」と感じた方へ)vol. 3 「乳癌」』を熟読してください。
其のうえで…
1.治療は局所療法(部分切除+放射線 or 全切除) と全身療法(薬物療法)に明確に分けましょう。
2.局所療法での選択は全身療法の選択とは「全く」無関係
★よく勘違いされやすい例は、「部分切除なら、抗がん剤が必要」だけど、「全摘すれば、抗がん剤しなくていいんでしょ?」という考え方をする人がいます。
大きな間違い。 術式の選択は薬物療法の選択とは「全く」無関係
「私としては全摘でホルモン療法と思っております 抗がん剤はさけたい」
⇒「全摘すること」と「抗がん剤を避ける」ことは「全く」無関係
★★抗がん剤をしなくてはならないケースは以下の二通り
①HER2 2+なのでFISHしている筈⇒ FISH陽性ならば抗HER2療法(抗がん剤+ハーセプチン)が必要
②(FISHが陰性だとしても)手術標本でKI67が高値ならば、抗がん剤が必要