[管理番号:7415]
性別:女性
年齢:41歳
病名:乳がん ステージ3
症状:
いつも勉強させていただいております。
昨年5月に乳がんステージ3A(乳がん5センチ、リンパ転移1、グレード3、Ki67
80%以上)と診断され、乳房全摘、リンパ郭清を終えて、抗がん剤治療、放射線治療が終わり、現在ハーセプチン治療中です。
タモキシフェンも飲んでいます。
ホルモン+のトリプルポジティブ乳がんです。
質問です。
①ルミナールHer2タイプの乳がんは、ハーセプチンが効いてHer2に反応するガンは消えても、ホルモンに反応するガンは残っている可能性が高いでしょうか?いずれ、抗Her2
薬の効かない、ホルモンに反応するガンが大きくなってくるのではと心配でたまりません。
それを防ぐためにタモキシフェンを飲んでいるのは承知していますが、このお薬はガンを
直接攻撃する薬ではなく、ガンの餌である自分の体から出るホルモンをストップする薬だと解釈しています。
つまり、自分体から出るホルモン以外のところから(食べ物とか)から入ってくるホルモンに対しては無効かと考えています。
いかが思われますか?
②ホルモンプラスの乳がんの場合、日々の生活で乳製品を避けたほうがいいと思われますか?
ガンの直径が大きかったので再発が不安ですが、子供もまだ小さいので出来る限り長生きできたらと思っています。
ご回答、どうぞよろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「それを防ぐためにタモキシフェンを飲んでいるのは承知していますが、このお薬はガンを直接攻撃する薬ではなく、ガンの餌である自分の体から出るホルモンをストップする薬だと解釈」
→誤り。
よく頭を整理して考えてみましょう。
「ホルモン感受性陽性」の患者さんに、ホルモン療法を行うと再発率が下がることは解ってます。(それを、どう解釈しますか?)
★抗がん剤だけが再発率を下げるという考えは「全く論外」です。
「②ホルモンプラスの乳がんの場合、日々の生活で乳製品を避けたほうがいいと思われますか?」
→誤り。
『乳製品の摂取により乳癌発症リスクを減少させる可能性が示唆されている』
乳癌診療ガイドライン2疫学・診断編2018年p31より抜粋
ご回答、どうぞよろしくお願い致します。
質問者様から 【質問2 】
肺転移の可能性
性別:女性
年齢:41歳
病名:乳がん ステージ3
症状:肺転移疑い
いつもありがとうございます。
今回は、肺転移の可能性について教えてください。
申し遅れましたが、海外で治療を受けています。
2018年5月乳がん2B確定、左乳房全摘、リンパ切除
病理結果
ステージ2B
リンパ転移 1/5
腫瘍サイズ5cm×3cm
Her2+、ホルモン+
Ki67 80>
2018年7月 AC→ PTX ハーセプチン
2018年2月 放射線治療
2019年6月 ハーセプチン単独、タモキシフェン服用中
5月下旬に定期検診として胸部造影CTをとったところ、肺に(ちょうど右胸と左胸の中央辺りに)怪しいものがある、ということで針生検をすることになりました。
何かで映像を
見ながら、生検するとのことだそうです。
CT chest biopsyだそうです。
主治医は「念のためchestをチェックするね」と軽くおっしゃっていたので、乳房付近だろうとあまり心配はしていなかったのですが、今日生検の予約の電話をしたところ、検査は
「肺」で、6時間前には絶飲食、針生検に1時間、検査後は2~3時間は病院で安静にしてから退院とのことでした。
これは大事だと思ってネットで調べたところ、造影CTでガンの疑いが強い場合に針生検と書いてありました。
(肺がん検査のサイトです)
主治医は顔に出しませんでしたが、「肺の針生検」に進むということは、ほぼ転移確定と思われますか。
それとも、そうでない希望を少しは持っていていいのでしょうか。
日本の場合の、「乳がん転移疑いで肺の針生検」はどういう場合にするのか教えていただけますでしょうか?
動揺しており、乱文で失礼致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「主治医は顔に出しませんでしたが、「肺の針生検」に進むということは、ほぼ転移確定と思われますか。」
→転移確定ではないから、敢えて行うのでしょう。(画像診断で間違いなければ、行いません)
「日本の場合の、「乳がん転移疑いで肺の針生検」はどういう場合にするのか教えていただけますか?」
→めったに行いませんが、行う場合は…
転移性乳癌と原発性肺癌の鑑別目的で行います。(もしも乳癌の転移だったらそのサブタイプに変化がないのか?確認する意味もありますが…)