［管理番号:6175］
性別:女性
年齢:５２歳
 
 

 
 
お忙しい中、いつも質問にお答えいただきありがとうございます。
Ｑ＆Aの先生の的確なアドバイスをを読んで救われている方も多いと思います。
今回はドグマチール（スルピリド）というお薬についての質問です。
病気が引き金になり、不安神経症（軽度うつ）になりました。
抗うつ薬をためしましたが、副作用がでるので、今回ドグマチール５０mgを1日２錠処方されました。
もともとは胃薬のようですが、
抗うつ薬として数年にわたり服用することになるかもしれません。
①副作用に乳汁分泌やプロラクチン上昇とありました。
長期服用すると乳汁がつまったり、しこりができたり、
最悪の場合、乳癌になったりする可能性は少しでもあるのでしょうか？
私は母乳がつまり薬で分泌をとめた経験があります。
②北米では未承認な薬であるのも気になります。
③乳がん患者（経験者）であっても安心して飲めるお薬でしょうか？
④長期服用の場合は最初からドグマチールは避けて他の薬の方がいいでしょうか？現在はロフラゼプ、オランザピンを服用中で精神的には割と安定していますが不安はある毎日です。
頓服で飲むのならいいと思いますが、
新たに追加で飲み始めるとやめられなくなるのが怖いです。
ドグマチールに不安を抱えながら飲み続けるのは更なる不安を重ねるだけでしょうか？
田澤先生はドグマチール服用は問題ないとお考えですか？
ご専門外な質問かもしれません。
すみません。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「石灰化」と同様に、「乳頭分泌」も勘違いされている方が多い事を指摘しておきます。
★物事はシンプルに理解しなくてはいけません。
　特に重要なのは「原因」と「結果」です。
　　原因から結果は起こるわけですが、「結果から原因は起こらない」のです。
　これについては、いつか「次々回の今週のコラム」でとりあげましょう。
「①副作用に乳汁分泌やプロラクチン上昇とありました。」
→（プロラクチン上昇がおこり）それによる乳頭分泌はよくある副作用です。
　ただ、それと乳癌は全く無関係（原因と結果が異なります）
「長期服用すると乳汁がつまったり、しこりができたり、最悪の場合、乳癌になったりする可能性は少しでもあるのでしょうか？」
→全くありません。
「③乳がん患者（経験者）であっても安心して飲めるお薬でしょうか？」
→その通り。
「④長期服用の場合は最初からドグマチールは避けて他の薬の方がいいでしょうか？」
→全く無関係です。
「ドグマチールに不安を抱えながら飲み続けるのは更なる不安を重ねるだけでしょうか？」
→全く気にする必要はありません。
「田澤先生はドグマチール服用は問題ないとお考えですか？」
→その通り。
　乳管内病変（癌を含む）が原因で、（単孔性）乳頭分泌が起こることがあることと、そららの薬剤が原因で（多孔性）乳頭分泌が起こる事があることは全く無関係なことです。
　○どちらの場合にも「分泌は結果」なのであり、「原因」とはなりません。
　　「分泌が乳癌の原因となるという、奇想天外な発想」は今すぐ止めましょう。
 
 

 

質問者様から　【質問２　ドグマチールとオランザピン】

性別:女性
年齢:５２歳
田澤先生、お忙しい中お返事ありがとうございました。
ドグマチールは安心と聞いてほっとしています。
ですが…
しつこくて本当に申し訳ありませんが、あと一つだけ確認させてください。
ネットで読んだのですが、
動物実験（ラット、マウス）でドグマチールの長期投与で下垂体、乳腺の腫瘍発生頻度が対照群に比し高いとありました。
また、現在私が、長期服用中のオランザピン錠(2.5mg)については複数の実験で雌マウス、ラットで発癌性が実証されている（乳がん、肝がん）と読みました。
オランザピンもプロラクチン上昇などの内分泌の副作用があるようです。
この薬は制吐剤としても知られていますね。
動物実験だけをみると薬の投与により癌になったと考えてしまいます。
人に対しても何らかのリスクがあるのでは？
ドグマチール、オランザピンのどちらの実験結果も全く気にせずこのままずっと両方の薬の服用を続けても大丈夫でしょうか？
後から知ったオランザピンの方が心配になってきました。
薬に副作用はつきもので気になりだしたらきりがありませんが、乳がん経験者なので特に発癌性（乳がん）という言葉に敏感になっています。
不安神経症のためご容赦ください。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から　【回答２】

こんにちは。田澤です。
申し訳ありませんが…
私の回答には「全く」変更はありません。
「でも、○○の情報では…」など、ご本人が勝手に解釈するのは勿論自由ですが、私に何度も聞くのは、これを最後にしてください。