[管理番号:5657]
性別:女性
年齢:42歳
田澤先生はじめまして。
こちらのサイトで色々勉強させて頂きました。
2点質問あります。
宜しくお願い致します。
現在42歳 挙児希望 不妊治療中 凍結受精卵あり
2017年6月 非浸潤乳がん 左全摘手術
最大径3cm、リンパ節転移なし(0/3)
ホルモン受容体陽性
HER2タンパク陰性
術後治療無し
①受精卵の移植の際のホルモン補充について
10月より、一切薬を使わずに自然周期で移植をしましたが、陰性に終わりました。
2回目は、ホルモン補充しての移植を勧められましたが、私のタイプから、エストロゲン、プロゲストロンを高めるホルモン剤の使用は、短期間ならば大丈夫なのでしょうか。
妊娠するともっと沢山のホルモンが出るので問題ないとも言われています。
薬によって、注意事項に、乳腺疾患、乳がん既往の使用は増悪の可能性あると謳っているものも結構あります。
(不妊治療医師からは一切説明ないですが)健側にも明らかに良性のしこりもあるようですが、これが
悪くなる事だけは避けたいです。
ホルモンと妊娠の関係は、色々と見解があるようですが、先生のご経験、お考えを教えて頂けますでしょうか。
②排卵誘発剤と乳がんの可能性
すでに過去のことで、画像もお見せしていないので、申し訳ないのですが、良性といわれ、悪性になった時期がどのあたりだったのか、気になる点、お考えを教えて頂けますでしょうか。
場所が乳頭の裏だったこともあり、一貫して触診でしこりは感じていませんでした。
2011年頃から健康診断で左嚢胞あり経過観察
2014年7月 健康診断 左腫瘤17㎜要精密検査
2014年10月 針生検 2箇所 良性診断
2015年12月 排卵誘発剤クロミッド服用開始(以後約1年連続服用)
2016年7月 主婦検診 左 線維腺腫 経過観察
2017年3月 体外受精の為、排卵誘発注射HMG投与(約1週間)
2017年4月 移植前に良性のしこりを除去、再検査しようと訪れたところ、腫瘤が26㎜に大きくなっており、乳房ひきつれが一部みられた。
針生検後、悪性診断。
当初はステージ2といわれました。
○針生検した病院はいずれも同じ所です。
1回目針生検後6ヶ月後見せにきてと言われていましたが、結婚、引越し、バタバタし、良性だったので卒業と思ってしまい、毎年の検診でよいと思ってしまいました。
○健康診断、主婦検診はエコーのみの受診。
医療機関は別です。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「2回目は、ホルモン補充しての移植を勧められましたが、私のタイプから、エストロゲン、プロゲストロンを高めるホルモン剤の使用は、短期間ならば大丈夫なのでしょうか。」
⇒構いません。
リスクを高めるというエビデンスはありません。
「先生のご経験、お考えを教えて頂けますでしょうか。」
⇒全く問題ありません。
「②排卵誘発剤と乳がんの可能性」
⇒無関係です。
★重要な事は、「良性が癌化するなど、絶対にない」ということです。
明らかに「組織診の精度」の問題であり、「癌は最初から癌だった」というのが正しい解釈です。
「良性といわれ、悪性になった時期がどのあたりだったのか、気になる点、お考えを教えて頂けますでしょうか。」
⇒上記コメント通りです。
(質問者には気の毒ですが)組織診の精度の問題です。(癌は最初から癌です)