［管理番号:4928］
性別:女性
年齢:27歳
こんにちは。
回答よろしくお願いします。
数カ月前に乳輪下膿瘍と診断されて
膿を抜いたり、抗生物質で治療してきました。
膿の検査は無菌だったと言われエコーを見ると膿が乳房に少しずつ散らばっていて、
全部を出しきれず、まだ左下横の乳房に一部まだ硬いところがあると言われ太い注射器を三本刺し生検をしました。
3週間後くらいで結果が出るそうなのですが、なかなか治らず不安で乳がんの可能性はあるのでしょうか？
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
一読して「肉芽腫性乳腺炎では？」の可能性があります。
♯乳腺外科医の大部分は「肉芽腫性乳腺炎を知らない（病名は知ってはいても診た事が無い。もしくは「それと気づかずに診療しているため」診療した事がないと思っている）」という事実に注意が必要です。
ポイントは
①経過が長い…数カ月前から治療している（肉芽腫性乳腺炎では膿を抜いたり、抗生剤を投与しても全く無駄です）が治癒していない
②無菌性…実際は「膿瘍」ではない。　肉芽腫性乳腺炎は「炎症」ですが「無菌性」であり、「自己免疫が疑われている」のです。
③硬い部分があり、（癌も否定できず）針生検をされている。…肉芽腫性乳腺炎は（それを認識していない乳腺外科医からは）癌を疑われる事が多いです。
「なかなか治らず不安で乳がんの可能性はあるのでしょうか？」
⇒数カ月も診療した挙句に「癌でした」は無いでしょう。（あっては絶対に困ります）
　おそらく病理結果には「慢性炎症、巨細胞性肉芽、（場合によっては、ダイレクトに）肉芽腫性乳腺炎を疑う」と出る事でしょう。
　その場合には質問者から担当医に「肉芽腫性乳腺炎の可能性は？」と教えてあげましょう。