[管理番号:4233]
性別:女性
年齢:30歳
9月に出産し、3ヶ月の娘に現在授乳中です。
先月、右胸に1cmあるかないかぐらいの大きさのしこりに気がつきました。
いつからあったのかは不明です。
触るとこりこりしています。
痛みはありません。
盛り上がったり平たく感じたりとさわる時々によって違うような感じもしますが、芯のような砂のような小さなしこりも一緒に感じられます。
そのような芯のように感じられるしこりは他に2つほどあり、気になっています。
左胸にはそのようなしこりは感じられません。
授乳中のため、母乳のつまりか、乳腺を触っているのかと思い様子を見ていますが変わらずあり続けるため、乳ガンではないかと不安になっています。
乳ガン検診は、7年前からエコーのみ毎年受けていました。
5年ほど前に右胸に乳腺線維腺腫があると診断され経過観察しています。
エコーであきらかに良性だということでそれ以上の検査などはしていません。
妊娠してからも、産院の医師に乳腺線維腺腫があることを伝えると妊娠によるホルモンバランスの変化で状態が変わることがあるかも知れないと言われ、
不安になり妊娠4ヶ月頃(昨年4月)にエコー検査を受けました。
その時も両胸全体を見てもらっています。
指摘されている右胸の乳腺線維腺腫以外はとくに言われず、また良性のものだから2年に1度くらいの間隔の検査で大丈夫と言われました。
大きさもとくに変わらず5㎜ほどでした。
気になっているしこりの場所とは異なります。
来週、乳腺外来の予約ができましたが、子供も産まれたばかりで、最悪の結果が出たらと不安で仕方がありません。
気がつくのが遅かったのではないかとも不安です。
この数ヵ月で、乳ガンができ、ここまでの大きさになることはあるのでしょうか?
芯のような固いものは、乳ガンの可能性が高いですか?
結婚するまで、数年間乱れた食生活だったこともあり乳ガンになりやすいのではないかと以前から思っていたため、なってしまったのではと不安です。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
メール内容をみると、認識に誤りがあるようです。
(私の想像ですが…) それには昨今の「過剰報道」があるように思います。
指摘したいのは
1.自己検診で「気にするべきは、ビー玉より大きなしこり」です。
時々「米粒位のシコリ」として受診される方がいらっしゃいますが、「その程度の大きさ」で触知するものは、「皮下の浅い部位の乳腺の線維化の強い部分」であることが殆どです。
♯質問者のいう「1cmあるかないかぐらいの大きさ」「芯のように感じられるしこりは他に2つほどあり」は、実際に「どの程度の大きさかは不明」ではありますが、「乳腺の硬い部分を触れているだけ」のような印象です。
あまりに「小さなシコリを気にする」と「何でもかんでも心配」する原因となり、精神衛生上お勧めしません。
2.ご本人の「気がつくのが遅かったのではないかとも不安」というコメント
「1cmあるかないか」という状態を「遅すぎるのでは?」と考えることが不自然です。(いかにも過剰報道の影響を疑わせる部分です)
(おそらく癌ではないとは思いますが)「もしも1cmあるかないかの癌を自己検診で見つけたとしたら」それは、「遅すぎる」とは程遠い『あり得ないくらいの、優れた触診(自己検診)』となります。
♯つまり、「気が付くのが遅かった」というコメント自体全くナンセンスです。
「この数ヵ月で、乳ガンができ、ここまでの大きさになることはあるのでしょうか?」
⇒そもそも「1cmあるかないか」を「ここまでの大きさになる」と表現することが非常に不自然に思います。
「芯のような固いものは、乳ガンの可能性が高いですか?」
⇒可能性は低いと思います。(触診で乳癌を小さな乳癌を見つけるのは非常に大変なのです。)
♯触診で気になる「その程度の大きさのもの」は99%「乳腺表面の線維化」です。
「来週、乳腺外来の予約ができました」
⇒きちんと「超音波」してもらいましょう。