[管理番号:1296]
性別:女性
年齢:40歳
先日40歳の乳がん検診無料クーポンを使い、検診に行きました。
触診の際、右胸にしこりがあると言われ、エコーをしたところ、1cmの腫瘍とその
隣にそれより小さいもの脇にも小さいものがあると言われました。
詳しい検査をして悪性か良性か調べましょうと言われ、しこりに針を刺して細胞?を
取りました。脇のものにも針を刺しましたが、深いところにあり、こちらに関しては
うまく結果がでないかもしれないと言われました。その際、悪性である可能性が十分
ありますと言われ、とても不安です。
まさか三ヶ所にも何かがあるなんて・・・特に脇にもあるってことは、悪性だったな
らリンパ節にも転移しているってことなんでしょうか?
母の姉が乳がんだったこともありとても不安です。やはり血族に乳がんの者がいると
がんの可能性は高いのでしょうか?
結果は9日にわかるのですが、それまで不安で不安でたまりません。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
メール内容からは「乳癌が疑われる」と思いました。お気持ちお察しします。
「癌を疑わない限り、腋窩リンパ節の細胞診は決してすることは無い」のです。
ただし、「センチネルリンパ節生検がある現在」に「腋窩細胞診の意味があるの
か?」担当医によく考えてもらいたいと正直な感想です。
ただ、「1cmの腫瘍」であれば「健診で見つけてラッキーだった」と考えるべきです。
「脇にも小さいものがある」として細胞診をしたようですが「深いから、上手く取れ
ない」ような程度の技術で「腋窩の細胞診」をするべきではありません。
「1cmの腫瘍」であれば「リンパ節は多少腫れていても」きちんと「術中センチネ
ルリンパ節生検をすべき」なのです。
回答
「悪性だったならリンパ節にも転移しているってことなんでしょうか?
⇒これは微妙です。
細胞診をしていることからは「リンパ節転移の可能性を考えている」とは思います
が、「どの程度なのか?」
少なくとも「確定するような、大きなものではない」ようです。
いずれ、「きちんと、術中にセンチネルリンパ節生検すべき」です。
「腋窩リンパ節転移あり」と術前に判断しておきながら「手術してみたら10個取っ
て転移ゼロ」では「目も当てられません」患者さんにとっての不利益はなはだしいと
言えます。
「やはり血族に乳がんの者がいるとがんの可能性は高いのでしょうか?」
⇒乳癌が増えている現在において「血縁者に乳癌の方がいる」人は全くめずらしくあ
りません。
★すっかり「乳癌と仮定」したコメントをしてしまいましたが、確定している訳では
勿論ありません。
ただ大事な事は「誤診のない、確実な診断をしてもらうこと」です。