[管理番号:3806]
性別:女性
年齢:28歳
初めまして、質問させて戴きます。
今年の1月初旬に右胸にしこりの様なものがあってすぐに市の総合病院の乳腺外科を受診しました。
しこりは1cm無いくらいで、消しゴム程度の硬さ(MONO位です)上から押すと左右に動きます(左右にグニグニするという感じでしょうか)
生理前になるとやや痛い感じもします。
エコーは技師さんがやってくださって診察と触診は先生がやって下さいました。
マンモグラフィーは年齢を考えると上手く映らないと思うからエコーのだけの方が良いんじゃないかと言われたので受けませんでした。
触診もエコーも私がしこりがあると思ったところを確認して下さいました。
先生が「これだね、でもこれはしこりとは言わないかな…」と仰いました。
エコーの画像を見ながらも「ガンなど顔つきの悪いものには見えません。
乳腺症か線維腺腫のどちらかだと思います、乳腺症か線維腺腫のどちらかを断定する検査はする必要は無いです。
心配なら一年後また受診して下さい。」
と言われました。
コチラなどを見ていると、乳腺症か線維腺腫どちらかだけを言われている方が多かったので、そのどちらかははっきり仰られなかったのは何故でしょうか?
先生がしこりとは言わない、と言った意味はなんでしょうか?
また最近家族がしこりの発生するガンになったり(乳ガン等ではありません)テレビでも
再び乳がんはしこりが怖いとやっている為未だに、胸にしこりはあるので不安で、もう一度しっかり見てもらおうかと考え出しました(あれから大きくなった様には感じ無いですが…)
一年後で良い(気にならないなら30歳を越えるまで受けなくても良いとも)と言われたのに早めに行くとまた心配しすぎと言われてしまいそうで少し気が引けています…。
年齢、家系(女性系ガンは身内に居ない)や体質(初潮なども人より遅く、かなりの痩せ型)を考えて限りなく有り得ない、心配しすぎと最後まで念を押されてしまったのですが、やはり心配しすぎなのでしょうか。
まとまりの無い文面となりすみません、ご回答いただければ幸いです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
率直な印象としては、「心配なし」です。
「まさに質問者と同様なケース」を、(日常診療で)頻繁に遭遇します。
◎「シコリがあります」と言われて、その部位を触っても「これは、我々はシコリとは言わない」とコメントした上で、その部位を(その場で私自身が)超音波して「超音波でも大丈夫だでしたよ」
⇒このパターンが(ここ最近の過熱報道の煽りで)急増しています。
原因は「自己検診の仕方」にあります。
『過熱報道の影響で、皆さんは(つい心配になって)グリグリ押す様な触り方をしてしまっている』のです。
そもそも乳腺は凹凸があり、硬い部分も多いので(グリグリ押すように触ると)
『至る所にシコリがあるように感じる』わけです。
正しい自己検診は(じゃんけんの)「パーの手」で表面を「撫でる」だけでいいのです。
それで「指の腹に引っかかる」ものがあるかどうか? それで十分です。
「これだね、でもこれはしこりとは言わないかな…」
⇒上記コメントの通りです…
私自身「全く同様のコメント」を1日に「数十回(は、大げさだとしても、十数回)」はしています。
「乳腺症か線維腺腫どちらかだけを言われている方が多かったので、そのどちらかははっきり仰られなかったのは何故でしょうか?」
⇒少なくとも「典型的な」腫瘤の像ではなかったからです。
ただ、技師さんが「上手く腫瘤として捉えていないだけ」の可能性も考慮して(乳腺症だとは思うけど)「線維腺腫の可能性も残した」のだと思います。(ただ、どちらにしても癌を疑う所見では100%ない)
「テレビでも再び乳がんはしこりが怖いとやっている」
⇒気持ちは解りますが…
冷静になりましょう。
きちんと「エコーしてもらっている」のだから、十分に安心してもいい筈なのです。
「年齢、家系(女性系ガンは身内に居ない)や体質(初潮なども人より遅く、かなりの痩せ型)を考えて限りなく有り得ない、心配しすぎと最後まで念を押されてしまったのですが、やはり心配しすぎなのでしょうか。」
⇒その通りです。
ただ、(今は)全国的にそのような方が急増しているので、何も「質問者が特別」ではありません。
重要なのはブームではなく、「正しい自己検診」です。
質問者様から 【質問2】
右胸のしこり
性別:女性
年齢:29歳
以前、こちらにて右胸にあるしこり、で質問させて戴いたものです。
以前は有難う御座いました。
報道や家族のガン発覚が立て続いていたので、病院に行き過ぎるという事はしなくて済みました。
すみません、再度質問させて戴きます。
今年の3月に再び同じ病院で検査をして戴きました(前回から1年2ヶ月経過)
(前回担当して下さった方がお休みに入られた為、担当が院長先生に代わっていました)
エコー(前回と同じ技師さんです)と触診(これは院長先生)をして戴いて、エコー画像を
指しながら「典型的な線維腺腫」と仰られてました。
エコーの技師さんは「大きくなってる(1~2、3mm程度)けど大して変わっていない」という事でした。
担当の先生が変わったので、エコー結果の紙を戴いていたのを忘れていて最近になってやっと見たのですが
【腫瘤形成病変】
右AC領域:カテゴリー2 低エコー腫瘤(乳腺症または線維腺腫疑い)
11x17x9mm 形状分葉 境界明瞭 内部ほぼ均一 後方エコー不変
腫瘤内部に微細な血流シグナルを認めます。
【腫瘤非形成病変】なし
【構築の乱れ】
両乳腺内: various echo+ (すみません、この項目は何か分からないです)
と、ありました。
①エコーの結果は乳腺症または線維腺腫でどちらかのままだったのですが、以前答えてくださった通り>>「上手く腫瘤として捉えていないだけ」の可能性も考慮して(乳腺症だとは思うけど)「線維腺腫の可能性も残した」のだと思います。
(ただ、どちらにしても癌を疑う所見では100%ない)
ということでしょうか…?
乳腺症と線維腺腫を両方患らう可能性もあるのでしょうか?(悪性なものの可能性があまり無いならどちらか拘らなくてもいいとは思うんですが… )
②また、形が綺麗な楕円では無く分葉と書かれているのですが、葉状腫瘍などはありえますか…?
ちょっとモコモコしている感じでした。
(https://nyuugan.jp/rireki/24354) このページの線維腺腫の項目の左の画像に似てるのですが、それより少しだけ右画像に近いです。
(説明下手ですみません)
③よく見かけるエコーで上手く写してもらえないという意味は、全く何も写してもらえない事ですか?
エコー画像も印刷していただいたものが手元にあるのですが、黒いものが写っているのは私にも分かります。
しこりの部分は触診で気付いてもらえてます、エコーしてもらってる所も私がしこりがあると思っている部分です。
④「一年後にまた来て下さい」と今回の先生は仰られたんですが(前回の先生は心配なら来たら良い、と仰ってました)
ただ単に先生の方針の差の違いですか?
⑤このしこりは消えますか?それとも残ったままもありえますか?出来れば消えて欲しいです。
⑥月1自分で触って確かめているのですが、右側にあるしこりは病院で見てもらってはいるので、自分自身は他にそのしこりくらい(それ以上)のものが無いかを気にするだけでいいですか?
年明けすぐくらいに同じ病院で検査を受けようとは思っているのですが
エコーは技師さんの腕が大きいというのをよく見かけるので、"腫瘤として捉えていない"のはあまり良くない事なのかな…と感じて、病院を変えてみたほうが良い…?という
のも迷っています。
(地方なので乳腺外科があるところが少なくて…)
まとまりが無く更にお忙しい中ですみません、お答えいただければ幸いです。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「乳腺症と線維腺腫を両方患らう可能性もあるのでしょうか?」
⇒乳腺症はそもそも「疾患」ではありません。
乳腺症の変化の中に線維腺腫があることも珍しくはありません。
「また、形が綺麗な楕円では無く分葉と書かれているのですが、葉状腫瘍などはありえますか…?」
⇒可能性はゼロではありませんが…
サイズが殆ど変化ないなら、(扁平だし)気にしなくてもいいでしょう。
「エコーで上手く写してもらえないという意味は、全く何も写してもらえない事ですか?」
⇒そういうことです。
「しこりの部分は触診で気付いてもらえてます、エコーしてもらってる所も私がしこりがあると思っている部分です。」
⇒それなら安心です。
「④「一年後にまた来て下さい」と今回の先生は仰られたんですが(前回の先生は心配なら来たら良い、と仰ってました)ただ単に先生の方針の差の違いですか?」
⇒その通りです。
1年後とは(何もないけど)「検診」と同意義です。
「⑤このしこりは消えますか?それとも残ったままもありえますか?」
⇒線維腺腫ならば、閉経後だんだん変性していきます。
「自分自身は他にそのしこりくらい(それ以上)のものが無いかを気にするだけでいいですか?」
⇒それでいいと思います。
「年明けすぐくらいに同じ病院で検査を受けようとは思っている」
⇒1年後といっているのだから、「3月」でいいのでは?
全く気にする状況ではありません。