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硬いしこりとマンモトーム生検

Q.硬いしこりとマンモトーム生検

[管理番号:6]
性別:女性
年齢:51歳
はじめまして。よろしくお願いします。
先日集団検診のオプションで受けたマンモグラフィで石灰化と硬いしこり(2~3センチ、平たいしこり)が見つかり、その後マンモトーム生検を受けました。
石灰化は集属性で濃さが薄いものと濃いものが混ざっていました。ほぼ癌だと覚悟していたら、結果は癌ではなく要経過観察と言われて、逆に不信感が増してしまいました。
石灰化のサンプルは取れたと検査中に先生の声が聞こえたのでその判定は出たのにしても、硬いしこりに関して、もしかして診てもらえていないのかと、病院をかえて再検査すべきかと、いろいろ悩んでます。
先生のお考えをお聞かせください。
 
 

A.回答

こんにちは。田澤です。
ご質問ありがとうございます。
文面から、御心配の程御察しします。
それでは「しこりと石灰化の一般的な考え方」「今回のケース」そして「質問の回答」と順序だって説明します。
 

しこりと石灰化の一般的な考え方

① 硬いしこり
文面からすると「硬いしこり」とあるので、触知するものと考えるとこれに対しては超音波ガイド下に行う生検が最も診断価値が大きなものとなります。
 
 
② 石灰化
これは、レントゲンガイド下の生検(ステレオガイド下マンモトーム生検 ST-MMTと略します)が唯一の診断手技(摘出生検もありますが、ST-MMTがあれば不要です)となります。
 
 
整理すると

しこり ・(超音波ガイド下)マンモトーム生検
・(超音波ガイド下)針生検(ばね式タイプ)
石灰化 ・ST-MMT

マンモトームといっても、超音波ガイドのものとST-MMTの2タイプあることに御注意ください。
 

今回のケース

◎文面から察しますと、今回は「石灰化に対してST-MMTを施行して石灰化は確実に取れてはいるが、癌ではなかった。」ということだと推測します。
そして質問の主旨は、「石灰化を調べただけで、硬いしこりの検査になっているのか?」と思います。
 

質問の回答

(前医ではマンモグラフィー2方向で石灰化としこりが重なっていることで、同一病変と判断しているのかもしれませんが)私の考えでは 実際に「しこりがあるのであれば、超音波ガイド下にマンモトーム生検をして確認した方が安心と思います。
※もし当院に受診していただければ、その日のうちに超音波ガイド下のマンモトーム生検を行います。