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マンモトーム生検の必要性について

[管理番号:8393]
性別:女性
年齢:26歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年3月17日

はじめまして。
いつもこちらのサイトを拝見し、わかりやすく誤解のない説明を読んでは前向きな気持ちにさせていただいております。

私は昨年に乳がんと診断されました。
診断される1年前に自分で3センチほどのしこりをみつけ、診察にいきました。
初回の診察では、マンモグラフィとエコーと細胞診をし、良性でした。
次回は3ヶ月後にもう一度みてみようといわれ、3ヶ月後にエコーのみしました。
大きさや形に変化がなかったため、良性と言われました。
さらに9ヶ月後にきてくださいと言われ、診察にいき、マンモグラフィを受けると石灰化がみられ、悪性の疑いがあるのでマンモトーム生検をし、乳がんと診断されました。

お聞きしたいのは、しこりを認識した際初回の診察では一般的にマンモトーム生検はせずに細胞診をして良性かを判断するものなのでしょうか。
妹にもしこりが見つかったため、診察予定と書いているのですが、私と同じように細胞診のみで良性か否かを確認するのに不安を抱いています。
どうぞよろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「診断される1年前に自分で3センチほどのしこりをみつけ初回の診察では、マンモグラフィとエコーと細胞診をし、良性」
⇒本当に困ったものです。

 これは細胞診の技術に問題があったということになります。
 本来ならば、(どのデバイスを選択したとしても)その結果が100%確定診断となるようにしなくてはいけません。
 細胞診を外したこの担当医が、(もしも、その場でCNBしたとしても)上手く診断できなかったかもしれません。(MMTEも同様)

 「デバイス選択の問題」というよりも、「その医師自身の問題」だと思います。

「しこりを認識した際初回の診察では一般的にマンモトーム生検はせずに細胞診をして良性かを判断するものなのでしょうか。」
⇒そこに「一般論」は存在しません。

 本来、状況に応じて「その医師が適切だと判断したデバイスを用いる」べきものです。
 〇敢えて「一般論」を言えば…
 
  (その医師が)良性よりに考えた場合に細胞診を選択することが多いように思います。
   
 〇ただ、私であれば(細胞診をして)曖昧なまま経過観察するより、100%確定診断となるように組織診をして「経過観察不要」としますが。

 
「私と同じように細胞診のみで良性か否かを確認するのに不安」
⇒最初の一歩を間違わないことが大事だと思います。

 私から言わせれば…
  「デバイスのチョイス」よりも「医師のチョイス」ですね。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

術後定期検診について
性別:女性
年齢:26歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年4月7日

以前は質問にご回答いただきありがとうございました。

術後定期検診について質問があります。

左胸全摘とリンパ郭清レベル2までの術後検診ではエコーでも定期的にみてもらった方が良いのでしょうか。

現在の定期検診では術側と対側側、両脇、鎖骨部分を全て触診のみで定期検診しています。
マンモグラフィーは一年に一回、3ヶ月毎の触診で、エコーは所見があった場合のみとのことです。
しこりなど所見がなければエコーが全くないと少し不安です。

ステージ2 a
リンパ転移1個
ホルモン受容体陽性
ki67 17%
乳がん家族歴なし

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

術後の定期健診にスタンダードはありません。(施設によりバラバラということ)

私見ですが…
そもそもエコーを検査技師任せにする病院(大病院や大学病院が多い)では、エコーでの経過観察はしたがらない
理由としては、(おそらく)それらの医師にとっては、エコーが身近な存在ではないのだと思います。

「左胸全摘とリンパ郭清レベル2までの術後検診ではエコーでも定期的にみてもらった方が良いのでしょうか。」
⇒何を目指すかによります。

 質問者の場合には
 1.術側の(胸壁の)局所再発
 2.術側の(腋窩)再発
 3.対側の(純粋な)検診目的

エコーでは上記3つの目的が存在します。

1は触診で十分でしょう。
2や3はエコーで行わないと(触診だけでは)早期発見には至りません。 ★

質問者が★に対して早期発見を望むのであれば「半年に1回のエコー」を希望してもいいでしょう。