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マンモで石灰化がありエコー再検査

[管理番号:446]
性別:女性
年齢:43歳
毎年エコーを受けていますが、エコーでは所見なしでした。
今回初めてマンモを選択したのですが、(私の通うドックでは両方できず選択)両方に石灰化があると診断、エコー再検査になりました。去年まではエコーでは何もなかったのに石灰化が見つかったのでエコー再検査というのがよくわかりません。
1年でもがんになる細胞ができる可能性はあるかと思いますが、両方にあるのも不安です。
エコーで石灰化が見えた場合は、すでに大きいということですか?
石灰化が必ずしも癌の元ではないと先生の説明にもありますが、不安です。
半年くらい前から、両方に痛みではないのですが うずく?というか違和感を感じることがあり、嫌な予感がするなと思っていた矢先にマンモで石灰化が見えました。
まだ決まっていないのに再検査というだけで動揺してしまい毎日こちらを覗いています。
この疼きが癌につながっていたらどうしようと思うと気持ちが沈んでしまいます。
これは乳腺症の一種と考えていいのでしょうか?
生理前はかなり張るし痛みがありますが終わればなくなる症状は毎回あります。
そういう体質はなりやすいのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「マンモグラフィーで両側石灰化」ですね。
 よくある所見です。
 「石灰化は超音波では見えない」ので、「初めてマンモを受けたら石灰化を指摘された」という方は結構いらっしゃいます。

回答

「両方に石灰化があると診断、エコー再検査になりました」
⇒質問者が「エコー再検査というのがよくわかりません。」という意見に同感です。
 「マンモで石灰化」があっても「超音波で所見が無い」のが普通です。
 (超音波などせずに)「石灰化自体が要精査に値する所見であれば、そのまま要精査とすべき」です。
 ◎まさか、「マンモで石灰化はあやしいけれど、超音波では異常が無いから、要精査としない」としたら、『完全に誤った判断』です。
 石灰化は超音波で見えないのが当たり前であり、(超音波所見に関係無く)「石灰化の所見単独で判断すべき」です。
 
「両方にあるのも不安」
⇒正直なところ、「両側石灰化」と記載があると、(私の頭の中では)「両側乳腺症の石灰化かな?」と連想します。
 勿論例外もあるので可能性の事ばかり言うのは良くない事は承知の上ですが、
 私の経験上「両側石灰化」の大部分は「乳腺症」なのです。
 
「エコーで石灰化が見えた場合は、すでに大きいということですか?」
⇒エコーで石灰化を含む「腫瘤」もしくは「腫瘤非形成性病変」の所見がないか、検査するという意味です。
 エコーで石灰化自体を見る(粗大な石灰化や乳腺症に伴う石灰化)ことには何の意味もありません。
★この辺りの事は、近々掲載予定の『良くある質問シリーズ 石灰化vol.2』を是非ご覧ください。
 
「半年くらい前から、両方に痛みではないのですが うずく?というか違和感を感じる」
⇒症状的には、「両側乳腺症」で矛盾しません。
 石灰化の件も含めると、合致します。
 
「この疼きが癌につながっていたらどうしようと思うと気持ちが沈んでしまいます。」
⇒それはさすがにありません。
◎少なくとも、「去年まで毎年、エコーをして異常無」であれば、「進行した所見」があるとはおよそ考えられません。
 
「乳腺症の一種と考えていいのでしょうか?生理前はかなり張るし痛みがありますが終わればなくなる症状は毎回あります。そういう体質はなりやすいのでしょうか?」
⇒症状そのものの原因は、ほぼ間違いなく「乳腺症」と言えます。
★ただ実際の石灰化所見をみていない(そもそも、本当に要精査とすべき所見であるのか?)ので断定的な事は言えません。
 大事なことは「超音波の結果と切り離して、石灰化所見が要精査なのか?」です。
 もしも「石灰化が要精査」ならば、「マンモトーム生検のある」施設を受診すべきです。
 「マンモトームの無い施設」では『いたずらに石灰化をフォローする場合がある』のです。