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マンモグラフィーの結果について

[管理番号:8523]
性別:女性
年齢:37歳
病名:
症状:
投稿日:2020年5月14日

現在37歳です。
マンモグラフィーの結果についてお聞きしたく質問させてください。

授乳中よりしこりが出来やすく、乳瘤とのことで定期的に受診しておりました。

一年前のマンモグラフィー、エコー異常なし。
半年前のエコー異常なしです。

今は卒乳して一年半ほどたち、マンモグラフィーとエコー、触診を受けてきました。

エコーは乳がん専門医の先生がみずからしてくださっています。

エコーの結果は乳瘤もほとんど分からないような状態で、他にも特に問題なしでした。

マンモグラフィーが
上下で挟んだものは異常なかったのですが、
斜めから撮ったものが左の上だけ、右と比べて白っぽく色が濃ゆくなっている。
エコーでなんもないし、写真の写り方でこう写ってしまうことがある、悪いものではなさそうだけど念のため半年後にマンモグラフィーとエコーをもう一度してみましょうと言われました。
そこでうつらなければ次から一年おきにしましょう。

という説明でした。

確かに左の斜めのときは右と違って脇のにくまで持っていかれて痛かったしなーと思いその時は帰ってきたのですが、帰ってきてから不安になり質問させていただきました。

先生が色が濃ゆくなっていると言った部分は、白っぽくボヤッとした丸っぽい感じでした。
エコーにうつらないから、しこりは現在無いと思ってていいのでしょうか?

先生のQ &AにでてくるFADということでいいのでしょうか?
先生のアンサーではFAD ではエコーで異常なしであれば問題なしとあったのですが、半年の経過観察ということはエコーにうつらない癌の初期段階という可能性はありますか?
癌の初期段階と写つしかたによる白くなる画像では先生がたからみたら全く違う感じなのでしょうか?
半年間不安で過ごすのが怖いので何か出来る検査はありますか?

マンモグラフィーでは撮り方でこのように写ることもあるのでしょうか?

半年後にもう一度マンモグラフィーを受けても被曝の心配はないでしょうか?

よろしくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「エコーにうつらないから、しこりは現在無いと思ってていいのでしょうか?」
⇒まさに、それが「回答」です。

 通常は(検診)マンモでチェックされ⇒(精密検査の)エコーで「大丈夫でしたよ」という流れとなります。

「先生のQ &AにでてくるFADということでいいのでしょうか?」
⇒その通りです。

「先生のアンサーではFAD ではエコーで異常なしであれば問題なしとあったのですが、半年の経過観察ということはエコーにうつらない癌の初期段階という可能性はありますか?」
⇒完全な誤解です。

 「エコーにうつらない癌の初期段階」はマンモでは(そもそも)写りません。

「癌の初期段階と写つしかたによる白くなる画像では先生がたからみたら全く違う感じなのでしょうか?」
⇒これも誤解ですね。

 そもそもマンモで(エコーで写らないような)癌の初期段階など解りません。
 エコーで写らないのであれば、それは(癌の初期段階ではなく)正常乳腺の「重なり」と判断します。

「半年間不安で過ごすのが怖いので何か出来る検査はありますか?」
⇒(造影)MRIを撮影すれば解決しますよ。
 
 この場合のような「存在診断」としての(造影)MRIは有効です。

★おそらく、皆さんの中に(根強くある)「マンモ神話」なのでしょう。
 マンモでFAD(局所的非対称性陰影)でチェックされて、当院受診というパターンは非常に多いです。
 FADの95%以上は「ただの乳腺(の重なり)」です。

 ただ、(エコーで)「異常ありませんでしたよ」と言っても納得してくれない雰囲気のある場合(マンモ神話を崇拝している患者さん)は、迷うことなく(造影)MRIをオーダーしています。
 さすがに「MRIでも異常ありませんでした」と言われると、皆さん安心されています。

「マンモグラフィーでは撮り方でこのように写ることもあるのでしょうか?」
⇒「写ることもある(珍しい)」というのではなく、FADの95%以上は「ただの乳腺の重なり」なのです。

 ★FADの中に「ごくまれ(5%以下)に」本物があるというのが事実です。

「半年後にもう一度マンモグラフィーを受けても被曝の心配はないでしょうか?」
⇒大丈夫です。