[管理番号:8015]
性別:女性
年齢:43歳
病名:乳がんリンパ節転移
症状:
5年前に乳がんで右乳房全摘しています。
その際はセンチネルリンパ生検で転移がみられなかったという検査結果の基づき、リンパ節郭清はしていません。
当時38歳、腫瘍が大きめ(4センチ)ルミナールB型でしたので術後はタキサン系抗がん剤、ハーセプチン、ホルモン治療を続けましたが、
今回5年目のエコーで右腋窩にしこりがみつかり、PETも受けたところ腋窩だけでなく前縦隔にも軽度の集積がありこちらも転移の可能性があるとのこと。
腋窩だけなら手術をするつもりでしたが前縦隔もということになり、
主治医からはひとまず手術ではなく放射線治療をすすめられています。
田澤先生ならどのような治療をおすすめになりますか。
田澤先生にセカンドオピニオンをお願いすることも考えております。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
考え方の根本は
「リンパ節転移は(たとえ鎖骨上や縦隔でも)局所である」
何故かと言うと、これらは局所治療だけで「根治なのかな?」と思える症例が数多くあるからです。
★ということで、リンパ節転移は「最大限の局所治療すべき」というのが私の持論です。
最大限の局所治療とは…
手術で切る部位(腋窩や鎖骨下)は手術して、(鎖骨上や胸骨傍、縦隔など)手術できない部位は照射することです。
「田澤先生ならどのような治療をおすすめになりますか。」
→「腋窩は手術」して、(その後に)「上縦隔に照射(この場合にはトモセラピーがお勧め)」です。