[管理番号:5061]
性別:女性
年齢:51歳
今年の4月の終わりに人間ドックを受け 乳がん検診が精密検査になり 乳腺外科専門の病院に行き マンモ エコー 針生検で乳がんと診断されました。
左乳房外側の上に8ミリの腫瘍、早期で部分切除で大丈夫との診断でした。
そこの病院では手術はしていないので地元のがんセンターを紹介され 今その病院で検査の途中です。
やった検査はマンモ エコー MRI
そして左脇リンパ節の奥の方をもお一度エコーをとりました。
その結果
腋窩リンパ節に3つしこりがみつかり 腋窩リンパ節の生検をしました。
その前までの結果は 腫瘍1.1センチ MRIでは腋窩リンパ節には異常はみられないような言い方でした。
結果待ちはリンパ節の生検ですが 来週にはPETの予約もはいりました。
先生いわく肝臓やら他の臓器の転移を調べるためみたいです。
私はこの10年 毎年人間ドックを受けていて 乳がんももっと早くみつかってもよかったんではないかとも思っていました。
今回乳がんがみつかりましたが1.1センチだし早期だからと自分でも納得しましたが リンパ節にしこりが3つもみつかるなんて もしそれが転移したガンだってことはあるのでしょうか?
腫瘍は1.1センチと小さなほうだと思いますし この状況であるのでしょうか?
そのしこりは転移ガン以外に何か考えられるものはあるのでしょうか?
よく覚えていないのですが 1つが2.4×?
あと2つはそれより小さな数字を言ってました。
田澤先生はよく しこりが小さいとリンパ節の転移もあまり考えられないましてや遠隔転移はほとんどないようにうかがっています。
もしリンパ節のしこりが転移したガンだったら ステージや治療法はどのようになるのでしょうか?全摘でしょうか?
あと 最初の病院で私のガンはそんなに悪くないようなガンだと言ってました。
10年くらいかけて1センチくらいになるといっていました。
なので自分の気持ちも落ち着かせていたのに 紹介されていった病院でこの状態です。
田澤先生のお考えをお聞かせください。
不安でたまりません、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「先生いわく肝臓やら他の臓器の転移を調べるためみたいです。」
⇒全く無駄な検査です。
1cmの腫瘍で遠隔転移を想像するとしたら「センスがない」といえます。(癌センターあたりだとルーティン検査であり、医師個人の判断で省略すると、カンファランスなる悪習で非難されるのでしょう)
「リンパ節にしこりが3つもみつかるなんて もしそれが転移したガンだってことはあるのでしょうか?」
⇒腫瘍の位置(腋窩に近いもしくは、乳頭に近い)によっては「リンパ節転移は(残念ながら)起こりうる」とは思いますが、それと「遠隔転移は全く無関係」です。
「そのしこりは転移ガン以外に何か考えられるものはあるのでしょうか?」
⇒組織診のあとの「反応性腫大」かもしれません。
「田澤先生はよく しこりが小さいとリンパ節の転移もあまり考えられない ましてや遠隔転移はほとんどないようにうかがっています。」
⇒遠隔転移はありません。
リンパ節にかんしては上記コメントの通りです。
「もしリンパ節のしこりが転移したガンだったら ステージや治療法はどのようになるのでしょうか?全摘でしょうか?」
⇒物事はシンプルに考えましょう。
質問者は全ての事象が「ごちゃ混ぜ」になっています。
○ステージ 「腫瘍の大きさ(浸潤径)」と「リンパ節転移の状況」で決まります。
その意味では「リンパ節転移があれば、ステージは2期」となります。
○治療法 これはサブタイプにより決まります。(リンパ節転移の有無は無関係)
○手術法 これは腫瘍の「乳腺内での拡がり」により決まります。(リンパ節転移の有無は無関係)
★私からみれば、「PETは無駄な検査」「腋窩細胞診も無駄な検査(術中、センチネルリンパ節生検でいいのです)」です。
癌センターの医師に脅かされずに、しっかり「前を向いて」治療をしましょう。
(腫瘍径が小さい事は最大の武器なのです)