[管理番号:3861]
性別:女性
年齢:62歳
9月に乳癌の温存手術をしました。
病理結果
は浸潤型硬がん12ミリ×10ミリ×10ミリ
断端陰性グレード1脈管侵襲なし、ホルモン感受性ありHER2陰性リンパ節転移なしですが
腫瘍を含む切除した部分のリンパ節3つに5ミリ4ミリ0.3ミリの転移が含まれていました。
リンパ節覚醒はしていません。
今後の治療として抗がん剤TC療法
その後ホルモン療法放射線リンパ節領域含むと言われました。
抗がん剤は必要でしょうか?
いつも田澤先生の的確なアドバイス拝見し勇気っけられています。
宜しくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「今後の治療として抗がん剤TC療法その後ホルモン療法放射線」
⇒抗ガン剤を行う根拠がありません。
Ki67は測定していないのですか?
「グレード1」からは「ルミナールAであり、抗ガン剤による上乗せは殆どない可能性」も十分にあります。
○Oncotype DXをする手もあります。
質問者様から 【質問2】
田澤先生お忙しい所早速ご回答頂き有難うございました。
前回説明不足があり申し訳ありません。
KI67ー15%です。
そしてセンチネルリンパ節に転移はなくても切除した部分の中に3つの転移があったことから(3/6)(0/2)
ルミナルBに近いということで抗がん剤を進められました。
センチネルリンパ節は転移リンパ節より遠い位置にあり術前の画像でも明らかな転移の疑いが見られない為(結果3つあり)すでに8つ取れているし郭清はしないと言われました。
田澤先生もその先のリンパ節転移の可能性は低いと考えますか?
この様な事から郭清なしの抗がん剤ありを進められております。
私は上乗せ効果の少ない抗がん剤ならしたくありませんが郭清もしていない事を考えるとどうしていいかわかりません。
再発予後についてもお教えください。
どうぞ宜しくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「リンパ節に転移はなくても切除した部分の中に3つの転移があったことから(3/6)(0/2)ルミナルBに近いということで抗がん剤を進められました」
⇒リンパ節転移とルミナールBとは無関係です。
明らかな「ルミナールA」であり、(それはリンパ節転移の有無とは全く無関係)抗癌剤を勧める根拠にはなりません。
「田澤先生もその先のリンパ節転移の可能性は低いと考えますか?」
⇒その通りです。
「この様な事から郭清なしの抗がん剤ありを進められております。」
⇒全く無意味です。
「私は上乗せ効果の少ない抗がん剤ならしたくありませんが郭清もしていない事を考えるとどうしていいかわかりません。」
⇒「腋窩郭清」と「全身療法」は無関係です。
完全に分けてください。
○局所 センチネルリンパ節転移なしだから「追加郭清不要」
○全身 ルミナールAだから「抗ガン剤不要」
「再発予後についてもお教えください。」
⇒ホルモン療法単独で10年再発率は9%(化学療法をしたとしても1%程度の上乗せのみ)