[管理番号:6761]
性別:女性
年齢:41歳
病名:
症状:
先生お忙しいところお手数をおかけしますが、よろしくお願いします。
40歳で第1子を昨年12月に出産し、現在授乳中です。
私は元々心配性で特に乳がんに対する不安や恐怖心が強いため、30代から欠かさず検診を受けて来ました。
妊娠前は平成29年1月に検診として産婦人科でマンモグラフィーとエコーを受け、その後妊娠中の平成29年10月に乳腺外科にてエコー検査、出産後の今年4月に人間ドックでエコー検査を受けています。
エコー検査では嚢胞の所見でした。
40代は一般的にリスクの高い年代でマンモグラフィー を積極的に受けるよう推奨されますが、私はまだ授乳中で、マンモグラフィーが受けれないため、もしもの事があったらと心配で不安を感じています。
また、できれば第二子をという思いもありますが、このまま再度妊娠、
授乳期間を迎えると前回のマンモグラフィー から4年以上間があいてしまうため、大丈夫なのだろかと不安を感じて少し躊躇してしまいます。
質問1、わたしのように高齢で妊娠、出産することにより発症リスクが
高まることはありますか?〔ネットで未出産より高齢出産の方がリスクが高まると見たことがあり不安です。〕
質問2、授乳はリスクを軽減すると言われますが、私は完全母乳ではなく、分泌は少なめです。
また生理も再開していますが、授乳を続けることによるリスク軽減は期待できますか?
質問3、このままマンモグラフィーを受けれないまま再度妊娠、出産、授乳期間を迎えても心配ないでしょうか?今のうちに断乳して一度マンモグラフィーを受けておいた方が良いですか?
質問4、私の年代での妊娠、出産、授乳期はどのような検査をどれくらいの頻度で受けて過ごせばよいですか?
また、エコーのみの検査でも早期発見できますか?〔マンモグラフィーでしかわからない事もあると聞き、手遅れになったりしないか心配です。〕
質問5、エコー検査は検査する人で信頼度が変わるとも聞きますが、わたしの住む地域には医師が直接エコー検査してくださる病院がなかなかありません。
〔次回は乳腺外科に行く予定ですが、検査は技師さんです。〕
技師さんによるエコーで検査を受けても異常ない場合は安心して良いのでしょうか?やはり医師に直接検査をしていただける病院を探した方が安心ですか?
芸能人のニュースなどを見るたびに、子どもも小さく何かあったらと不安になります。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「40代は一般的にリスクの高い年代でマンモグラフィー を積極的に受けるよう推奨されますが、私はまだ授乳中で、マンモグラフィーが受けれないため、もしもの事があったらと心配で不安」
→全く問題ありません。
マンモグラフィーよりもエコーの方が「数百倍」検出力が高いのです。(エコー検診している方が10倍くらい早期発見となります)
ご安心を。
皆さん、「マンモグラフィーの方が高級?」という意識があるようですが、「全くの誤り」です。
「前回のマンモグラフィー から4年以上間があいてしまうため、大丈夫なのだろかと不安を感じて少し躊躇」
→全く無駄な心配です。
マンモグラフィーに固執する必要は全くない。
それよりも、「エコーを半年に1回」行う方が1000倍くらい有効です。(妊娠中でも授乳中でも問題ありません)
「質問1、わたしのように高齢で妊娠、出産することにより発症リスクが高まることはありますか?」
→誤りです。
妊娠出産は(年齢にかかわらず)リスクを下げます。
「授乳を続けることによるリスク軽減は期待できますか?」
→勿論!!
その通りです。
「質問3、このままマンモグラフィーを受けれないまま再度妊娠、出産、授乳期間を迎えても心配ないでしょうか?」
→全く問題ありません(上記コメントどおり)
「今のうちに断乳して一度マンモグラフィーを受けておいた方が良いですか?」
→とんでもない!!
マンモグラフィーに固執する必要は1%もありません。(エコーを受けましょう)
「エコーのみの検査でも早期発見できますか?」
→勿論!
そもそも質問者の認識に「決定的な誤り」があります。
本当に早期発見を考えるなら、エコーを中心にすべきです。(マンモグラフィーは石灰化を4-5年に1回チェックすれば十分)
「〔マンモグラフィー でしかわからない事もあると聞き、手遅れになったりしないか心配」
→全く無駄な心配。
「半年に1回のエコーが最強」であることは「エコーが上手な医師」にとっては常識です。(エコーが苦手な医師はマンモを撮りたがりますが…)
「技師さんによるエコーで検査を受けても異常ない場合は安心して良いのでしょうか?やはり医師に直接検査をしていただける病院を探した方が安心ですか?」
→これには慎重に回答します。
無論、医師が直接エコーするに越したことはありませんが…
あくまでも「検診目的=自覚症状がない」場合には技師さんによるエコーで問題ありません(その代わり「半年に1回」であれば十分です)
★ただ、危険なのは「しこりがある」として受診した場合には、「そのシコリを見誤る(腫瘤非形成性病変などを単なる乳腺症と判断するなど)」可能性はあります。
重要なことは、「しこりがある」場合には、「そのシコリだけでも、医師に直接エコーしてもらう」ことです。
何故かというと、医師は「触診所見などと」総合的に判断しながらエコーするので(このエコー像自体は、あまり気にならないけれど)「触診では硬いから、もしかして一見乳腺症に見えるけど、癌かもしれない?」となることもあるのです。
それに対して、技師は「純粋に」エコー画面だけでしか判断しない(それが仕事ですから)ので(触診も無論しないので)「大したエコー像ではありません」となってしまうのです。(これが最も危険なパターンと言えます。