乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ

[管理番号:6992]
性別:女性
年齢:78歳
病名:
症状:

田澤先生、はじめまして。

2週間ほど前に高齢の母(78歳)の胸に大きな円盤型のしこり(形に関して
は母の触った感覚。
エコーマンモの結果2.8センチ程)が見つかり針生検の結果待ちです。

不安と恐怖の中、便利な様で不安を増長させられるサイトを自ら読み落ち込み眠れぬ毎日を過ごす中、
シンプルかつ分かりやすいご説明、患者さまの術後の回復の速さ等に感銘し、田澤先生へ質問フォームを開いた次第です。

大学病院での初診の触診の際
"固さは触れるけどしこりとは少し違うかな…"
"今1番必要な事はガンかそうでないかをはっきりさせる事なのでしこりがある以上針生検をしましょう"の主治医の声に少しホッとしていた所、
後日受けたマンモとエコーの画像結果と年齢からはやはりガンであるとの診断を受けて大半ショックを受けております。

母は介護が必要な家族がいたり、自身は高齢で変形性膝関節症と軽い高血圧があるものの(お薬は飲んでおりません)、合間を縫っては毎日プールに通ってお友達とお喋りをしたりと、とても活動的な毎日をおくっております。
本人にもガンならば絶対に治したいという気持ちがとても強いです。

そこで質問ですが、
まず
?高齢者のしこりはほぼ100%に近い確率でガンなのか
?また手術が不可能なケースとはどういった場合か(本人の体力も含めて)
?癌告知から手術に至るまでの許容できる期間はどれくらいか?田澤先生に手術をしていただいた場合、母の様な高齢者での全摘手術でも4日の入院、1週間ほどで日常に戻れるのか(通っている病院では全摘で最大入院10日程度との事です。この違いは手術の技法ですか?)
?年齢と温存また全摘の選択

田澤先生の所でこの2週間程学ばさせて頂いた結果として手術が一番の治療と理解したつもりです。

(中旬)日に検査結果を一緒に聞きに行く際に主治医の治療方針や考えの参考にさせて頂きたいのと、
??の質問については同じ先生に診てもらっている友人のお母様が手術ではなくホルモン療法になった事(理由はしこり5セン超、心臓の数値が悪かった)、もし手術をするとしても検査等で3ヶ月先と言われた事が気になっています。

少しでも時間を無駄にせず一日も早く治してあげたくご質問させて頂きました。

また、主治医が手術に前向きでない場合や手術までに時間を要する場合
田澤先生に診察、治療をお願いしたいと考えておりますが、どの様な手順で進めば良いかもご教授くださいます様お願い致します。

日々沢山の質問がある中で
私の拙い文章を読んでいただき感謝致しますと共に、回答を頂戴出来ましたら幸いです。

どうぞよろしくお願い致します。

①女性
②78歳
③高齢の母の乳がんの治療について
④上記に記載(?????)
⑤乳がん
⑥右胸2.8センチのしこり
タイプ等は(中旬)日まで不明
ガンについてはしこりに触れるのみ
変形性膝関節症があり杖をつくほどではありませんが歩行が少し不自由です。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

今時78歳を高齢とはいいません。
80歳後半となると「高齢だな」と感じますが、(それでも)手術に躊躇することはありません。(乳癌の手術に「体力は不要」だからです)
それに反して「抗がん剤」は年齢が大きなネックとなります。(私は90歳代に抗がん剤をしたことはありませんし、するつもりもありません)

★乳がん治療で最も楽なのが「手術」であることには間違いありません。

「?高齢者のしこりはほぼ100%に近い確率でガンなのか」
→実際には「高齢者の全てのしこり=癌」というわけではありません。

 おそらくその担当医は「この所見でこの年齢なら、癌でしょう」ということだと思います。
 ★実際に、我々乳腺外科医の見解として(例えば)全く同じ所見でも『70歳以上ではカテゴリーを1ランク上げる」というのは常識なのです。
 若い年代ではホルモンの影響で「乳腺症」や「線維腺腫」など良性病変ができますが、高齢者には「それが無い」からです。

「?また手術が不可能なケースとはどういった場合か(本人の体力も含めて)」
→患者さん側の因子としては「重度の心臓病」でもない限り、手術不能とはなりません。(90歳代後半でも普通に行えます)

 癌の因子としては「広範な皮膚所見」となります。

「?癌告知から手術に至るまでの許容できる期間はどれくらいか」
→病状にもよりますが…
 メール内容を読む限り(担当医の反応から)、決して「休を要する」ようには見えません。
 2か月以内がいいとは思いますが「3か月も許容範囲内」でしょう。

「?田澤先生に手術をしていただいた場合、母の様な高齢者での全摘手術でも4日の入院、1週間ほどで日常に戻れるのか」
→当然です。
 例外はありませんし、実際に高齢者(80代後半)でも退院日(全摘の場合は術翌々日)には例外なく元通りお元気ですよ。(温存なら術翌日に普通に帰ります)
 ★私からみれば「高齢者を1週間もベッドに縛り付けるのは、寝たきり予備軍を作るだけ」でとんでもないと思います。

「(通っている病院では全摘で最大入院10日程度との事ですこの違いは手術の技法ですか?)」
→単純に言えば「ドレーンを入れないこと」が、その違いと言えます。
 ただ、それはあくまでも「表面的」なことであり、本質的な違いは「ドレーンを入れる必要がない手技精度があるから」です。

「?年齢と温存また全摘の選択」
→「全摘が負担がかかる」とかそういうことはなく、要点は「温存の場合、術後照射が原則必要」という違いにあります。(術後照射を避けるのであれば、全摘の方がいいでしょう)
 ★考え方として 若い方は、「照射の不便さ<乳房を残したい」となりがちなのに対し、年配者は「照射の不便さ>乳房を残すこと」となりがちなので(結果として)「年配者は全摘を選択することが多い」背景があります。

「田澤先生の所でこの2週間程学ばさせて頂いた結果として手術が一番の治療と理解」
→これは間違いありません。

 私が(ここ、江戸川に)赴任する前には、沢山の高齢者が(手術せずに)ホルモン療法で外来診療されていました。
 ただ、結局薬は「永遠には効かない」のです。
 徐々に効かなくなり、腫瘍が増大し(私からみれば)「最初に手術しておけば、なんてこともなかったのに!」という患者さんを実際に多数目にしているのです。(もうすでに手術不能状態となってしまっているのです)
 
 ★現状、手術ができる状態なのにご本人(もしくはご家族が)「手術は嫌だ、ホルモン療法にしたい」という患者さんは「丁重にお断り」しています。(「手術できるのに手術しない」ことは私から見ればナンセンスなので「(どうしても手術しないなら)他院へ紹介します」と)

「また、主治医が手術に前向きでない場合や手術までに時間を要する場合田澤先生に診察、治療をお願いしたいと考えておりますが、どの様な手順で進めば良いかもご教授くださいます様お願い致します。」
→「トップページ」から「手術申し込みメール」してください。

 患者さんにとって「最も負担がかからない」治療を選択されることを願います。

「手術申込」メールはこちらをクリックしてください。

 
 

 

質問者様から 【質問2 検査結果について】

性別:女性
年齢:78歳
病名:線維腺腫
症状:2.8センチのしこり

田澤先生

先日は不安の中で書かせていただきました質問にご回答を頂戴しまして誠にありがとうございました。

検査結果の日は母娘とも癌のタイプ、進行、今後の治療等を聞くつもりで覚悟を決めて病院に向かいましたが、結果として、癌の因子は見つからず線維腺腫との診断をいただきました。

田澤先生の仰っておられた通り、主治医も年齢と所見で早期の癌の可能性を示唆されたようでしたが、病理検査(しこり2.8センチで針6本)での悪性な病変を認めないと言う結果を受け、特に先生の診断と大きな乖離はないとので癌では無いとの診断でした。

あまりにも拍子抜けしまうと同時に、沢山の方が一旦実は…という書き込みを読んでしまっていたので、セカンドオピニオン等の必要を訪ねましたが"今回の結果でその必要は無しではあるものの検査は100%ではないので、その代わりとして3カ月後にもう一度エコーをしましょう"との方針でした。

"結果を心配する気持ちは理解できるが、病理検査の結果を疑いだしたらキリがないからまたエコーをするんだよ"とのお言葉で納得して帰宅致しました。

そこで質問させてください

1.田澤先生の回答で高齢者には良性病変が無いとの事でしたが、母の場合は過去にあったものが大きくなったと理解すればよろしいでしょうか?
(40代で乳腺症か線維腺腫の診断を受け数年間国立がんセンターに定期健診には行っておりました)

2.また主治医の言う通り3カ月後のエコーで大丈夫でしょうか?それとも今の段階でセカンドオピニオンを受けるべきでしょうか?

もっと沢山のシリアスな状況の患者様がいらっしゃる中でこの様な質問でひと枠を使わさせて頂き本当に恐縮ではございますが、ご回答頂けますと幸いです。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

70歳代で「2cmを超えるシコリ」が発生となると注意が必要です。
「線維腺腫」との診断ですが、70歳代で「線維腺腫が新たにできることはない」と断定はできます。

「40代で乳腺症か線維腺腫の診断を受け数年間国立がんセンターに定期健診には行っておりました」という一文からは、(新たにできたわけではなく)実際は若いころから線維腺腫があったのかもしれない可能性は残っています。
また、(昔からあった線維腺腫という解釈の他に)特に年配者にできるシコリとして癌との鑑別となるものが「乳腺線維症」があります。(diabetic mastopathy:糖尿病性乳腺症もこのうちの一つであり糖尿病がある場合には、特に鑑別となります)
★もしも(持病として)糖尿病が無い場合でも、この「乳腺線維症」の可能性はあります。

今回、針生検で「線維腺腫」と診断されていますが、実際は
1.乳腺線維症である。
2.(過去からある)線維腺腫である。
3.(サンプリングエラーであり)実際は癌である。

以上が可能性として考えられます。
「癌を疑って検査」した場合に「癌と診断」されれば信頼に足るわけですが、「良性」と診断されてしますと、「本当に良性?」となるのです。
♯「有ることを証明することは容易」だが、「無いことを証明することは困難」
 これはしばしば「銀行支店内での営業終了時のmoney countが合わない」際と類似します。
 支店内で「1円」足りない場合。
 銀行員が総出で支店内を探索し「1円」見つけてしまえば、解決ですが、「見つからなかった場合に、本当にその1円は存在しないのか? (それとも)まだどこかに落ちて(隠れて)いるのではないのか?」これは大変厄介なのです。(因みに、私に銀
行員の経歴はありません)

「1.田澤先生の回答で高齢者には良性病変が無いとの事でしたが、母の場合は過去にあったものが大きくなったと理解すればよろしいでしょうか?」
→上記冒頭に述べた通りです。

 1~3の、どれかになるでしょう。(少なくとも線維腺腫が新たに発生という解釈は受け入れられません)

「2.また主治医の言う通り3カ月後のエコーで大丈夫でしょうか?それとも今の段階でセカンドオピニオンを受けるべきでしょうか?」
→3か月後のエコーまで心配するなど無意味。

 (他に方法がないのならまだしも)MMTEで「広範囲に削る」ことで確定診断する選択肢があるのですから…





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