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抗がん剤投与に際しての疑問

[管理番号:6632]
性別:女性
年齢:58歳
こんにちわ。
6月に乳がんの手術をしました。
病理結果は
がんの大きさ 1cm
ER20% PgR2%
HER2 3+
リンパ節転移なし
組織学的異形度3
と聞いています。
主治医からはTC療法+ハーセプチンを勧められています。
ガイドラインでは、1.1cm以上の乳がんから抗がん剤を推奨しているとのこと。
1mm足りないだけなので、抗がん剤治療を受けておいたほうがよいのかなと思う反面、もっとステージの進んだ人と同じ治療をしなくてもよいのでは…と迷いもあります。
先生が私と同じ程度の乳がんの方に、抗HER2療法を勧めるが拒否感が強ければ無理には勧めない、とお答えしているのを拝見しました。
ですから、私が同じ質問をすれば、そうお答えされるとは思っていますが、私の病理結果に対する疑問にお答えいただければと思って投稿いたしました。
2つあります。
まず、今回の診断の1年前の自治体の検診で要精検となり、ある病院で検査を受けました。
マンモの映像は自治体検診のときのものを病院からの指示で取り寄せ持参し、エコーは技師の方が行い、翌週に結果を聞きに行きましたが、「あなたのしこりは乳腺かリンパ腺が大きくなったものでがんではありません。」と言われました。
エコーの画像は見せてもらえませんでした。
がんではない、とは言われましたが、しこりがあるのが気になって、自治体検診ですと2年に1度ですので、個人医院で今年4月、検査したところ、今度は乳がんの疑いありと言われ、手術設備にある前回とは違う病院で針生検の結果、乳がんと診断され現在に至っています。
1年放置していたことになりますが、がんが極端に大きくなることもなく、1cm程度であったということは、HER2陽性であっても大人しいタイプであると言えるのでしょうか?そうであれば、抗がん剤はやらなくてもいいのかなあ?と思ってしまうのですが。
もう1つの疑問はホルモン受容体の件です。
私のERは20%程度と低値ですが、人によっては100%、90%ととても高い人もいます。
やはり受容体のパーセンテージが高いほうがホルモン療法はよく効くということでしょうか?乳がんにおいてこのERのパーセンテージはどのような意味があるのでしょう?低いほうがホルモン療法の効き目が弱いのであれば、抗がん剤はやはりやるべきか?と思えてきます。
以上2点、長々とした文章になってしまいましたが、よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
物事はシンプルに考えましょう。
「過去の経緯」も「ホルモン感受性」も全く無関係に
浸潤径≦5mm 適応無
5mm<浸潤径≦10mm 考慮する(どちらでもよい)
10mm<浸潤径 適応あり
質問者は「考慮する」にあたります。
抗HER2療法は(再発率を半分とする)「素晴らしい治療」なので、医師側としては勧めるのが当然です。
〇折衷案として(抗がん剤抜きの)「ハーセプチン単独」を勧める医師がいますが、それは不適切なので絶対にしてはいけません。
必ずどちらか(何もしないか、きちんと「抗HER2療法(抗がん剤+ハーセプチン)」をするのか)に決めましょう。