［管理番号:2501］
性別:女性
年齢:53歳
1月（中旬）日 右乳頭乳輪温存乳房切除、センチネルリンパ節生検術を受けました。
病理組織検査報告を引用します。
病理診断：Carcinoma of
the right breast :
32×32×20㎜、invasive
ductal Carcinoma、ｆ、ly1、
v1、pT2、negative for
marigin(see comment)、
pNO
病理所見：◯みぎ乳腺切除検体、16×12×2cm。割面で32×32×20㎜大腫瘍を認める。添付図(省略)赤の部分にinvasive ductal
carcinoma(papillotubular
-solid tubular carcinoma)
.周囲脂肪組織に浸潤する(f)。深部剥離面まで1㎜もないが露出はしていない。
ly1、v1。nuclear grade
3(3+3)、tubular
formation;grade 3. なお、図には記載していないが乳頭側方向にintraductal
spreadが強く、糸の部分の切片にまで達する(ただし、結紮部での露出はない)。そのような部分ではcommedo壊死がある。
◯迅速の戻し切片は既報告通りでリンパ節転移はない。
なお、HAR2陽性、ホルモン感受性あり。
私が現在持っている情報は、上記の通りです。
今後の治療として、3ヵ月の抗がん剤(多分ACTかCAFだと思います)、同時にハーセプチン1年。抗がん剤終了後ホルモン5年投与の提案がありました。
抗がん剤による脱毛が受け入れ難いと申し出たところ、脱毛「しにくい」というCMFはどうかと言われました。
ACT、CAF、CMFで効果、脱毛の度合いに大きな差は出るのでしょうか？
他に選択肢はありますか？
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT2(32mm), pN0, NG3, luminalB(HER2陽性）
「ACT、CAF、CMFで効果、脱毛の度合いに大きな差は出るのでしょうか？」
⇒効果はＡＣＴ＞ＣＡＦ＞ＣＭＦとなります。
　
　脱毛は「ＣＭＦ」以外は必須です。
 
「他に選択肢はありますか？」
⇒非アンスラサイクリンレジメンとして
　ＴＣ（ドセタキセル＋エンドキサン）＋ＨＥＲ（ハーセプチン）
　WeeklyＰＴＸ＋ＨＥＲ
　ＴＣＨ（ドセタキセル＋カルボプラチン＋ハーセプチン）
　などがあります。（全て脱毛があります）