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術前抗がん剤治療を勧められていますが、判断に迷っています。

[管理番号:8933]
性別:女性
年齢:45歳
病名:乳癌
症状:右乳癌 リンパ節転移あり
投稿日:2020年10月20日

【緊急のご相談(10月22日までに回答希望)】

 お世話になります。

 妻の治療方法について、先生のご意見を伺いたく
 質問させていただきました。

 お忙しい中、恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

 以下の?・?のいずれの治療方法を選択すればよいか
 悩んでいます。

————————————————
【2つの治療方法】

 ?抗がん剤治療 ⇒ 手術(全摘出)

  または、 

 ?手術(全摘出)⇒ 抗がん剤治療

 ※本日10月(下旬)日(〇)に主治医となる先生に診断していただき、
  10月(下旬)日(〇)夕方までに、「治療方法」の決定が求められ
  ています。

————————————————

【妻の症状】

 毎年、乳がん検診(エコー)を受け、”しこり”が確認
 されていましたが、「嚢胞で問題なし」と判定を受けて
 おりました。

 しかしながら、
 今年の8月に、しこりが大きくなり、痛みが発生したため
 都内の乳腺外科を受診(9月中旬)、診察および針生検の結果、
 乳がんと診断されたため、紹介状を持って、10月初旬に大学病院を
 受診しました。

 
 大学病院で以下の検査を実施し、
 本日(10月(下旬)日)結果がでました。

 「針生検・エコー・マンモ・MRI・PET」の結果

       ↓↓↓

 ・右胸下、しこり4cm大
 ・右腋窩リンパ節転移あり(9mm、細胞診済)
 ・骨等への転移なし。

 ・胸の筋肉への癒着の可能性あり。
(MRIでの所見により)
  (ただし、触診ではしこりが動くため、癒着していない可能性もある)
 ・組織診断結果
   組織型;Invasive ductal carecinoma, tubule forming>solid type.
波及度;f
   in situ(+);cribriform type
Nuclear atypia;2 Mitotic counts;1 Tubule formation;2
Nuclear Grade;1 Histological grade:I
ER(+)(>90%),PgR(+),HER2 score 1,Ki-67 index 10-20%.

【治療方法に関する医師からのコメント】

 ・筋肉への癒着があると、がんを取り切れない可能性があるため、
  治療方法?(先に抗がん剤治療)を行い、小さくしたうえで、
  摘出する方法が好ましい。

  リンパに転移しているため、全身に癌が広がっている可能性があり
  早めの抗がん剤治療が望まれる。

  がんの特徴から抗がん剤が効かない可能性は、10%程度と思われる。

  ※大学病院では、
   ○抗がん剤治療の場合は、来週早々から実施可能。

   ○手術の場合は、最短で、11月(下旬)日頃に実施可能。

【悩んでいること】

 ・結果を聞く前までは、治療方法?(先に、手術)を希望していましたが
  癒着の話がでたため、どちらの方法にすべきか悩んでいます。

 ・治療?を望んでいた理由の一つは、子どものことです。

  今年受験生のため、2月初旬などはきちんとサポートしたいと考えており、、
  先生の過去のQ&Aも拝見し、手術を先に行い、2月中旬以降に抗がん剤治療
  をはじめることで、両立がしたいと考えていました。

 
 先生のアドバイスをお願いいたします。

 (アドバイスの内容によっては、貴院での治療を強く希望させていただきたいと
  考えています。
ご相談可能でしょうか)

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

単刀直入に言うと…
抗がん剤を先行する意味は全くない。

筋肉浸潤はほぼ無い(経験上)し、万が一あれば「手術時にその部位の大胸筋も合併切除すべき」
★ 仮に術前抗がん剤を行い(見かけ上)大胸筋浸潤が無いように見えても、(それをそのままにして)手術すると「高率に」胸壁再発の原因となりえます。
ただし(繰り返しますが)MRIでの胸筋浸潤は全く当てになりません。

「リンパに転移しているため、全身に癌が広がっている可能性があり
  早めの抗がん剤治療が望まれる。」

⇒全く根拠がない。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

結果
性別:女性
年齢:45
病名:右乳がん
症状:
投稿日:2020年12月11日

<感想として扱います。>

お世話になっております。

先月田澤先生に手術していただき、現在はほぼ普段通りの生活ができております。

回復の早さにびっくりするとともに、田澤先生のもとへ転院し手術をしていただき本当によかったです!

お忙しいにも関わらず、主人が悩んで出したQAに返信くださり、秘書の方、先生からご連絡いただけたお陰で…間違いない治療の第一歩が踏み出せたと感じております。

皆様に感謝申し上げます。

これからまだ術後の治療がありますが、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。