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抗がん剤の使用判断

[管理番号:8891]
性別:女性
年齢:47歳
病名:乳癌(硬癌)左乳房上内側部
症状:
投稿日:2020年9月20日

9月(上旬)日、左乳房温存手術を行いました。

放射線治療、ホルモン療法を予定しておりました。

下記の病理結果にて、抗がん剤治療の追加を医師より打診されました。

判断に迷い、先生のご見解をお聞かせいただきたくご連絡いたしました。

<病理結果>
硬癌
浸潤癌の大きさ(17㎜,12㎜,10㎜)
非浸潤部 全体の広がり(25㎜,15㎜,10㎜)
切除断片の状態:陰性だが切除断端と癌が接近している
リンパ節転移:有(1個切除・うち転移は1個)
リンパ管侵襲:有 静脈侵襲:無
波及度(乳腺・脂肪)
核・組織の異型度 グレード:1
ホルモン感受性:有(ER 80% PgR 80%)
HER2:1+
Ki-67:1-9%
PT1, N1, M0
ステージ:ⅡA

<持病>
僧帽弁閉鎖不全症(弁膜症)
網膜剥離(2019年9月手術)
手術の影響で白内障、視力低下

<ご相談内容>
リンパ転移(1個切除・うち1個転移)にて、抗がん剤投与を検討することになり、
下記いづれかを選択となりましたが、判断に迷っております。

①抗がん剤使用(心臓に影響が少ないタキサン系を使用)

②遺伝子解析検査 Oncotype DXの結果をみて、抗がん剤使用を決定。

③抗がん剤使用しない

Oncotype DXが必要でしたら実施する意思はございます。

再発リスク、持病を考慮して、先生のご見解をお聞かせいただけますでしょうか。

持病があり抗がん剤使用は慎重に考えております。

9/(下旬)通院にて意思を伝えることになっております。

お忙しい中誠に恐れ入りますが、お返事頂けますと幸いです。

(回答が間に合わない場合は、通院日変更も検討します)

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「リンパ転移(1個切除・うち1個転移)にて、抗がん剤投与を検討することになり」
⇒誤り。
リンパ節転移と抗がん剤は無関係です。是非『今週のコラム 189回目 「リンパ節転移があれば抗がん剤をすべき」という古い考えが完全否定される日も近いのです。』をご参照ください。

★ Ki67 1-9%であれば(私であれば)一瞬も迷うことなくホルモン療法とするでしょう。
ただし、患者さんの希望があればOncotypeDXします。

質問者様から 【質問2 】

Oncotype DX 結果判断ついて
性別:女性
年齢:47
病名:乳癌(硬癌)左乳房上内側部
症状:
投稿日:2020年10月18日

先日は、お返事いただきありがとうございました。

Oncotype DX検査を申し込みました。

本サイトの「あるあるQ」「コラム」を拝見して勉強させていただいてますが、3点、質問させてください。

1)
Oncotype DXでの抗がん剤使用判断は、下記でしょうか。

私は、47歳(閉経前)、リンパ節転移ありです。

RS≦20 抗がん剤不要
21~25 抗がん剤不要 TAM(タモキシフェン内服薬)+ LH-RHago
ni
st(注射薬)必要
RS≧26 抗がん剤必要

手術時のセンチネルリンパ節生検で、1個だけ切除、その1個が転移でした。

2㎜以下の微小転移ではありません。

複数個切除していれば、複数個転移が見つかった可能性もあると思いますのでその点が気になっております。

oncotype IQサイトで、
リンパ節転移患者は、SOWG-8814試験より、RS:18-30は、化学療法でに上乗上乗せ効果が現れる、
50歳以下は、RS:21-25は、化学療法で6.5%上乗せ効果あり、とあります。

私はこの二つの条件にも当てはまります。

例えば、RS:21~25の間でも、抗がん剤を検討する必要はないでしょうか。

2)
Oncotype DXの検査結果のRS数値が非常に低く、抗がん剤不要となった場合です。

温存手術でしたので、放射線治療後のホルモン療法は、
TAM(タモキシフェン内服薬)+ LH-RHagonist(注射薬)でしょうか。

それとも、TAM(タモキシフェン内服薬)のみで、
LH-RHagonist(注射薬)は不要でしょうか。

リンパ節転移有りは、ホルモン療法の治療内容に影響を与えますでしょうか。

3)
半年から1年以内に白内障により眼の手術を勧められました。

乳癌治療期間中ですが、気にせず実施してよいでしょうか。

管轄外のお話ですみませんが、よろしければアドバイスお願いします。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

(失礼ですが)余りにも「仮定」が多すぎます。

OncotypeDXで実際に数値が出るのだから、その解釈は「それから」考えるべきです。

RS≦20 抗がん剤不要
21~25 抗がん剤不要 TAM(タモキシフェン内服薬)+ LH-RHagonist(注射薬)必要
RS≧26 抗がん剤必要

上記でいいでしょう。


質問者様から 【結果3 】

Oncotype DX 結果報告
性別:女性
年齢:47
病名:乳癌(硬癌)左乳房上内側部
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

田澤先生、こんにちは。
Oncotype DX 結果をご報告します。

微小転移およびリンパ節転移陽性(1-3個)
RS(再発スコア):28
9年遠隔再発率:22%
化学療法の上乗せ効果:化学療法の効果を否定できません

Ki-67:1-9%と低いですが、中間リスク高めの数値がでました。
先生のコラムで、Ki-67とRSは、完全な相関は無いとありましたが、そのような結果が出ました。
抗がん剤治療(TC療法)を行うことにしました。

<Q&A結果>



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