[管理番号:8022]
性別:女性
年齢:47歳
病名:乳がん
症状:
初めて質問させていただきます。
8月に左乳がんの診断を受け、10月(中旬)日に左乳房全摘の手術を受けました。
術後は良好で、特に痛みもなく回復しております。
8月のバイオプシーの結果は以下の通りです。
(アメリカ在住のため、全て英文となります。ご了承ください。)
Left breast 2:00, ultrasound-guided core needle biopsy:
Invasive ductal carcinoma
Estrogen receptors: Positive(95% positive cells, strong intensity)
Progesterone receptors: Positive(50% positive cells, strong
intensity)
Ki-67 Intermediate(15 – 20% positive nuclei).
Her2は、FISHテストで陰性となっています。
術後の病理が以下になります。
A. LEFT SENTINEL NODE A:
– REACTIVE LYMPH NODE WITH NO METASTATIC CARCINOMA.
?
B. LEFT BREAST (SIMPLE MASTECTOMY):
– INVASIVE DUCTAL CARCINOMA (2.4 X 2.2 X 2.0 CM), GRADE 3.
– NOTTINGHAM HISTOLOGIC SCORE 8; TUBULE FORMATION 3, NUCLEAR PLEOMORPHISM 2, AND MITOTIC RATE 3.
– NO EVIDENCE OF LYMPHOVASCULAR INVASION.
– PERINEURAL INVASION IS PRESENT.
– DUCTAL CARCINOMA IN SITU, SOLID TYPE, NUCLEAR GRADE 2; LESS THAN 1%.
– NO MICROCALCIFICATIONS ARE PRESENT.
– FOCAL AREA OF ATYPICAL DUCTAL HYPERPLASIA WITH FREE SURGICAL MARGINS, UPPER INNER QUADRANT.
– ALL SURGICAL MARGINS FREE OF CARCINOMA; CLOSEST MARGIN SUPERIOR MARGIN 0.8 CM AWAY.
– FIBROADENOMA (1.0 X 0.6 X 0.5 CM) IS COMPLETELY EXCISED.
– TNM CLASSIFICATION; PT2 PN0 PMX.
この結果を受けて、オンコロジストと話し、オンコタイプDXをオーダーしてもらい、結果が今日わかりました。
RS32、TAM alone 20%, CT >15%でした。
RSが26以上ならキモと自分でも思っていたので、そう決めてきたのですが、家に帰って色々調べているうちに、迷いが出てきました。
田澤先生にビシッと言っていただけたら、自分の決めたことに自信を持って治療に臨めると思うので、どうかご回答いただけますよう、よろしくお願いします。
まず、素朴な(?)疑問ですが、最初にオンコロジストと会った時、
PERINEURAL INVASIONとグレードが気になると言われたのですが、
PERINEURAL INVASIONは、神経侵襲とでも訳すのでしょうか?少なくとも乳がんを調べていて、聞いたこたがなかったので、特に気にする必要はないと認識しているのですが、それでいいでしょうか?それとも珍しいもので、悪い要素なのでしょうか?主治医がとても気にしているようだったので…
オンコタイプDXの結果ですが、これは、抗がん剤の上乗せは5%であっていますか?
5%である場合、上記の病理検査等を踏まえた上で、先生なら抗がん剤を勧めますか?
抗がん剤をする場合、主治医(オンコロジスト)からはAC-T とTCのどちらかと言われています。
主治医はAC-Tを勧めていますが(グレード、腫瘍径、年齢より)私はルミナルタイプでもあるので、TCでいきたいと思うのですが、先生でしたらどちらを勧めますか?私はアルコールに弱く、ちょっと舐めただけでも心臓がバクバクするので、パクリタキセルはやめたほうがいいと思っていたのですが、ドセタキセルでも同じでしょうか?どちらもアルコールが使われてますよね?どっちの方がマシとかありますか?一回の投与で、どのくらいのアルコールになるのでしょうか?ビール一杯分とか?もし、どちらも使えない場合に、他に選択肢はありますか?
私の考えでは、RSが32と出た以上、抗がん剤はやったほうがいいのかと思っていますが、5%という数字が少しひっかっかっています。
やる価値があるのかなと。
ただ、今の所、TC療法を受けて、その後ホルモン療法が一番良い選択なのかなと思っていますが、田澤先生でしたら、どのような治療を選択されますか?
先生のご意見を伺った上で、最終的に決めようと思っています。
どうぞよろしくお願いします。
最後になりましたが、乳がんの診断を受けてから、乳がんについて調べていて、乳がんプラザにたどり着きました。
幸い他の不安を煽るようなブログや記事を目にする前に田澤先生のところにたどり着けたので、(診断の出た後の3日ほどは眠れなかったり、食事も喉を通らなかったのですが)とても前向きに、穏やかに過ごせています。
初めのバイオプシーではステージは1かな?という感じでしたが、最終的に2a(と思ってるのですが、あってますか?)となったり、抗がん剤なしでいけるかなと思ったら、RS32とでたり…ですが、
不思議と落ち込んだり、恐怖を感じることはありません。
これも田澤先生の決して誤魔化さない、率直で、経験に裏打ちされたアドバイスを、このサイトを通して受けているからだと思います。
感謝してもしきれません。
本当にありがとうございます。
お忙しい先生に、このような質問をしてお時間を頂くことをとても申し訳なく思っていますが、どうか、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「まず、素朴な(?)疑問ですが、最初にオンコロジストと会った時、
PERINEURAL INVASIONとグレードが気になると言われたのですが、
PERINEURAL INVASIONは、神経侵襲とでも訳すのでしょうか?少なくとも乳がんを調べていて、聞いたこたがなかったので、特に気にする必要はないと認識しているのですが、それでいいでしょうか?それとも珍しいもので、悪い要素なのでしょうか?主治医がとても気にしているようだったので… 」
→関係ありません。
「オンコタイプDXの結果ですが、これは、抗がん剤の上乗せは5%であっていますか?5%である場合、上記の病理検査等を踏まえた上で、先生なら抗がん剤を勧めますか?」
→その通りです。
「抗がん剤をする場合、主治医(オンコロジスト)からはAC-T とTCのどちらかと言われています。
主治医はAC-Tを勧めていますが(グレード、腫瘍径、年齢より)私はルミナルタイプでもあるので、TCでいきたいと思うのですが、先生でしたらどちらを勧めますか?」
→TCです。
「私はアルコールに弱く、ちょっと舐めただけでも心臓がバクバクするので、パクリタキセルはやめたほうがいいと思っていたのですが、ドセタキセルでも同じでしょうか?どちらもアルコールが使われてますよね?」
→ドセタキセルはアルコールフリーにできるし、その方が一般的です。
「TC療法を受けて、その後ホルモン療法が一番良い選択なのかなと思っていますが、田澤先生でしたら、どのような治療を選択されますか?。」
→その通り、それで間違いありません。