Site Overlay

抗がん剤は適用か

[管理番号:7385]
性別:女性
年齢:60歳
病名:乳がん
症状:浸潤性乳管癌

始めまして。
宜しくお願いします。

2017年に温存手術をしました。

3年目になります。

以下病理結果です。

腫瘍占拠部位 leftCD
浸潤癌の大きさ 0.9cm大、pT1b
脈管侵襲 1yo,vo (extensive PVI(-)
核グレード 1 (核異型スコア2+核分裂スコア1)
(DCISgrade intermendiate
波及度 g EIC(-)
断端 陰性
リンパ節SN(1/3)
Her2 score 1+
ER score 3b 80%
PgR score 3b 100%
Ki-67 index 17.3%
放射線治療25回
術後間接性肺炎や右肩の腕が急に上がらなくなったり、
50肩のような事がありましたが、今は大丈夫です。

質問ですが、治療薬として
タモキシフェンと、フルツロンを飲んでいます。

ホルモン剤だけではだめなのでしょうか。

脇の転移は2㎜以下でした。

年齢からして、ホルモン剤はタモキシフェンのでいいのでしょうか。
実は癌が見つかる58歳まで生理が普通にありましたが、閉経になりました。

術後、常に頭がふわふわしたような、
車酔いしそうな感じの、頭痛のような感じが常にあり、
体力や持久力も無くなった気がします。

たまに息苦しくなったりして、驚くこともあります。

白血球が基準値内より術後若干低めです。

主治医はこれくらいな問題ないと言います。

抗がん剤を辞めれば、少しは身体がしっかりするでしょうか。

又タモキシフェンの副作用で、間接痛がつらいです。

ましになっていくことはありますか?
慣れるしかないでしょうか。

それと、3年目にして反対の右側の胸に嚢胞が見つかりました。
更年期なると、よくある事でしょうか。

今後増えるんでしょうか。
個人差ですか?
その都度エコーで検査すればいいことですか?
癌が見つかった時も他に腫瘍が、5つもありそれも一緒に摘出したそうです。

良性とはいえ気になります。

先生が主治医ならホルモン単独でしょうか。

実家は癌家系で、父、弟、母方祖母、従姉も癌経験者です。
これらを考えると右胸や再発が気になり、
抗がん剤をしておいた方がいいのかと、考えたりします。

つたない文章ですみません。

よろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「質問ですが、治療薬としてタモキシフェンと、フルツロン」
→何年前の治療?
 フルツロンを内服している理由が不明です。

「ホルモン剤だけではだめなのでしょうか。」
→勿論ホルモン療法でいいのです。

「脇の転移は2㎜以下でした。」
→なるほど!

 理解しました。
 その医師は「リンパ節転移」が気になるので(点滴の抗がん剤をする代わりに)内服抗がん剤もすべきでは?という発想にあるように推測します。
 しかし、その発想には全く賛成できません。

「年齢からして、ホルモン剤はタモキシフェンのでいいのでしょうか。」
→最終月経から1年以上経つのであれば、E2を測定してアロマターゼ阻害剤へ変更しましょう。(60歳という年齢からは閉経しているのでは?と想像します)

「抗がん剤を辞めれば、少しは身体がしっかりするでしょうか。」
→その影響はあるでしょう。

「ましになっていくことはありますか?慣れるしかないでしょうか。」
→薬を変えれば(上記)改善するかもしれません。

「それと、3年目にして反対の右側の胸に嚢胞が見つかりました。更年期なると、よくある事でしょうか。」
「今後増えるんでしょうか。個人差ですか?その都度エコーで検査すればいいことですか?」

→その通りです。
 全く問題ありません。
 ご安心を。

「先生が主治医ならホルモン単独でしょうか。」
→その通りです。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

抗がん剤は適用か
性別:女性
年齢:60歳
病名:乳がん
症状:浸潤性乳管癌

前回、ご回答ありがとうございました。

何ヶ所かの誤字失礼しました。

また少しお願いします。

先生はホルモン単独とおっしゃられましたが、
先日主治医に聞くと、ki-は微妙な数字、
微小とはいえ転移してるので、抗がん剤は必要、3年以上と言われました。

やはり田澤先生のおっしゃる通り、昔の方針?考え方なように思いました。

質問ですが、私の場合ホルモン治療薬として、
アロマターゼ阻害剤だと、アナストロゾール錠でしょうか。

アナストロゾールは、タモキシフェンより、
関節痛や骨粗鬆症にの副作用が、やや強い方だと聞きましたが、
いかがでしょうか。
ならばタモキシフェンのほうで、
続けた方がいいのかと思いますが、閉経後でも飲めるのでしょうか。

アロマテーゼか、タモキシフェンか、
タモキシフェン+フルツロンを続けるべきか。

先生なら、、どれを処方していただけますか。

それぞれの薬の再発、転移、生存率の違いを教えてください。

又これらは、10年以上飲んだ方が安心でしょうか。

ちなみに私はルミナールAですか?主治医に聞かなかったので。

よろしくお願いします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「私の場合ホルモン治療薬として、アロマターゼ阻害剤だと、アナストロゾール錠でしょうか。」
→最終月経から1年以上経っているのであれば…

 E2を測定して閉経値なら、そう思います。

「アナストロゾールは、タモキシフェンより、関節痛や骨粗鬆症にの副作用が、やや強い方だと聞きましたが、いかがでしょうか。」
→試す価値はあります。

「閉経後でも飲めるのでしょうか。」
→飲めます。(タモキシフェンはホルモン剤では唯一閉経前後にかかわらず適応があります)

「先生なら、、どれを処方していただけますか。」
→E2低値なら…

 アロマターゼ阻害剤です。
 副作用が大変なら、いったん休薬してタモキシフェンへの変更もありです。(焦る必要は全くありません)

「それぞれの薬の再発、転移、生存率の違いを教えてください。」
→アロマターゼ阻害剤の方が10%程度再発率を下げます。

 質問者はもともと早期だからタモキシフェンでも再発率は10%だとすると アロマターゼ阻害剤にすれば(それが)9%となるわけです。

「又これらは、10年以上飲んだ方が安心でしょうか。」
→それは5年後に考えましょう。

「ちなみに私はルミナールAですか?」
→Ki67の値から推測すると、その可能性が高いです。(正確には遺伝子検査をしない限り不明ですが)

 
 

 

質問者様から 【質問3 】

血液検査
性別:女性
年齢:60歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:

こんにちは。

宜しくお願いします。

血液検査で気になる数値がありましたので、
先生にお聞きしたいです。

白血球が術後ずっとL23、25,30と、やや低めということ、
それとr-GTが今年ぐらいからH53、54あたりと、
やや高めのですが、大丈夫でしょうか。

原因が分かりません。
お酒は飲みませんし、そもそも
体が受け付けません。
何か食べ物からだとは、
思いますが、何だと思われますか。

中性脂肪や総コレステロール値は基準値内です。

この数値は、心配しなくてもいいのでしょうか。

乳がん治療に気を付けないといけない、
検査項目でしょうか。

牛乳や、青汁、発酵黒ニンニク、えごま油小さじ1を毎日食べてますが、問題ありませんか。

避けた方がいい食事、サプリなどありましたらアドバイスお願いします。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「白血球が術後ずっとL23、25,30と、やや低め」
⇒術後照射をすると、だいたいその程度になります。(患者さんが「健康診断」を受けると指摘される、よくある「あるある」です)

「r-GTが今年ぐらいからH53、54あたりと、やや高めのですが、大丈夫でしょうか。」
「何だと思われますか。」

⇒これはホルモン療法の副作用ですね。
 この程度は心配ありません。

「避けた方がいい食事、サプリ」
⇒ありません(普通にしましょう。)