[管理番号:2722]
性別:女性
年齢:54歳
田澤先生
お忙しいところ申し訳ありませんが、先生のご意見をお聞かせいただきたく
ご連絡させていただきました。
貴院に転院希望です。
ご覧いただいた上で受け入れていただけるかご判断いただければ大変ありがたいです。
画像やデータは手元にありますので正式に予約を入れて
セカンドオピニオンをという場合や現状のままで問題ないとご判断される場合はその旨お知らせください。
主治医との意思疎通ができず不信感がいっぱいで、またこのような病院を選び、不安を持ちながらも主治医も言われるがまま手術を受けた愚かな自分自身が疎ましくて仕方ありません。
54歳で骨髄繊維症を併発(骨髄移植以外治療法がない)しており、現状は汎血球貧血のためすべての数値が下限値を下回っており(白血球2.4、赤血球2.69、ヘモグロビン7.0)、貧血の対症療法として輸血をしていただいています(現在ヘモグロビン9.4)。
このまま数値は下がって行き、治療ができない状態の急性骨髄性白血病へ移行、出血多量、もしくは感染症で死ぬわけですが、余命告知は受けていません。
いつ何があってもおかしくない状態ではあるが余命は判断しかねるということだとしかねるということだと思います。
現在○○医院に転院しています。
2015年12月に浸潤癌と非浸潤癌の2個の癌(術後判明)を温存手術(8単位単位の輸血後)で摘出しました。
術後、骨髄繊維症のため抗がん剤は使用できないと言われました。
3月から始まる予定だった放射線治療も当日放射線担当医から骨髄繊維症があっては実施できないと言われました。
結果、現状はホルモン剤の服用のみです。
以下現在までの経緯です。
2015年2月に細胞診で液状のしこりが見つかり同年9月に2cmの細胞のしこりに変化したため、○○○○センターに紹介をしていただきました。
同時期に貧血で同病院の血液内科に紹介を受けていたため同じ病院の方がデータを共有していただけると思っての判断でした。
11月には骨髄繊維症であることが判明したので、今から思えば全摘に替えていただけるよう
おえていただけるようお願いすればよかったのだと深く後悔していますが、
当時は体調が悪いうえに治療法がないという病の告知を受け、もう死ぬのだからと乳がんの事を勉強する心の余裕は全くなく、術後の放射線治療が骨髄を破壊することなど知る由もありませんでした。
死ぬのは仕方ないとしても、どちらの病気でいつ死ぬのかわからない状態は、
脱したい一心で乳がんの手術を受けました。
先生のQAサイトは以前から拝見しており、患者様の多くがご自分の癌に関し詳細なデータをお持ちなのを知り、あまりの違いに多々不安を抱きながらの手術でした。
その結果、疑陽性と言われた当初のしこりが癌に変わるまでわずか半年、
切ってしまえば心配はないと言われた非浸潤癌は、
実は浸潤癌と非浸潤癌の二つ(説明はなくデータをお願いして初めて知りました)、
そして病気があるから抗がん剤は使用できないと術後に言われる、この時点でで相当なショックを受けておりましたが、3か月待たされた放射線治療もも当日できないと言われ、すべての事が悪い方に進んでいく不安と失望でで途方に暮れております。
血液、乳腺、放射線3人の専門医に診ていただきながら、他の科の事は我関我関せずで、結果これはできない、あれはできないと、この人たちは病気は診ても患者を診てくださってはいないのだ思い知らされました。
また病院の体質なのだと思いますが、何事に関しても一切の説明はなく“こうします”いわれるだけの状態では継続して診ていただく意味がないと考えています。
どの先生も二つの病気が影響しあっているとは考えていらっしゃらず
そんなデータはないと言われてしまうのですが、私が一番心配しているのは
私の場合は汎血球貧血が癌の進行を速めている可能性はないのか、
その点を考慮せずにマニュアル通りの治療で良いのかという点です。
以下術後の病理組織診断の概略です。
術式:Bp+SN、右乳房
検体:90x70x45㎜、皮膚45x12㎜
癌1:浸潤癌
組織波及度:gf
大きさ:33x11x14㎜(最大浸潤径4.0x2.0㎜)
核グレード:grade 1, ly-, v-
断端まで1.5㎜
癌2:非浸潤癌
大きさ:約6.0㎜
核グレード:grade 1, ly-, v-, pT1a, pN0
乳頭側断端に非浸潤癌成分の露出が強く示唆される。
癌のサブタイプ:HER2 増幅なし、エストロゲンレセプター 陽性
(+)、プロゲステロンレセプター 陽性(+)
データをいただけるようお願いした際にはどこかに提出するの?と渋ら
れ、自分の体の事なので知りたいと申し上げてやっといただきました。
後日、内容について断端陽性のようだが再手術は不要なのかと質問をすると
余程ご不快だったらしく、良く勉強してるね、でも最新の世界標準ではでは1.5㎜は陽性じゃない、その情報は古いね、どこで手に入れたの?
ブースト照射をするんだから問題ない、と大変興奮され金切り声で嫌味をを言われてしまい質問も途中でやめざるを得ませんでした。
多くの患者のいる乳がんについては情報もたくさんあるし、それだけ患者が不安を抱えているという事実を気にもされていない先生に
短い命を預預けてしまったのだと改めて実感している次第です。
“4㎜の浸潤だよ、こんなに小さいんだよ”、“再発したらまた切ればいいじゃない”、
“そんなに気になるなら再手術すればいいでしょう”というのが乳腺担当の先生のご意見ですが、現状のままで放置しておくしかないのか、
再手術すべきか判断ができずにいます。
血液で転院した○○○の先生はこの病気の第一人者と言われていますが、
やはり大学病院の教授ですので、治療が中途半端な状態をご心配はいただくもののやはり他科の事は関知されません。
別の病気を同じ大学病院で見ていただくメリットのない事や、自分の病気の治療については
自分で考えるしかないことはわかりましたが、病気の事はわかりませんので
どうしたらよいのかどうか判断がつきません。
どうかご意見をいただき助けてください。
乱文で申し訳ありません。
二つの病気は単なる偶然とは思えず、理屈ではご説明できないそこはかとない不安を
ご理解いただくためにありのままを書かせていただきました。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
内容は読みました。
骨髄線維症があり、治療が滞っているのですね。
ただ、幸い「4mmの浸潤癌」そもそも化学療法の適応はありません。
定期的に様子をみれば十分に思います。
一つ気がかりな事は「温存なのに、術後照射ができない」という点ですね。
「乳房切除」という手は勿論ありますが、「断端陰性」なので(骨髄線維症を考えると)
「そのまま経過観察」がバランスがいいように思います。