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術後の傷口感染について

[管理番号:8017]
性別:女性
年齢:44歳
病名:乳がんステージ1
症状:術後の感染症による皮膚潰瘍

10月に乳房全摘(再建なし)した後傷口が感染症になりました。
傷口が一部壊死したため切除されました。
その部分が直径2cmくらいのポケットがあります。

その状態になって2週間ほど経ち今は被覆材(アクアセルag )で湿潤療法中です。
ポケットは塞がる様子どころか広がっていきます。
だいたい1日で黄色っぽい膿のようなものが溢れ出てきます。

通院中の乳腺科の先生はそのうちに皮膚が出来て塞がるとおっしゃいます。
ただ私のような症状は主治医の経験上初めてのようなので経過を観察するまでです。
具体的な将来が見えないためただ治療を受けるだけです。

このまま被覆材の治療で治癒を待っていていいものでしょうか。
何か他に早めに皮膚形成外科などに受診をすべきでしょうか。

私のようなケースは現代は珍しいようで毎日不安でたまりません。
皮膚の伸びも足りないので再縫合も難しいようです。

田澤先生の同じようなご経験談がございましたら是非ご回答頂ければと懇願します。
どうかよろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

創傷感染について

乳腺の手術では通常起こりません。
ただ、医師として最初の10年は一般外科及び消化器外科をやっていたので、創傷感染と創傷治癒には経験があり、見解をもっています。

まず、大前提として
「人間の身体は(放っておけば)治癒へむかう」という事実

それを妨げる要因(消化管の手術であれば、腸から菌が漏れ続ける限り治癒となりません)が無い限り、必ず治癒するのです。
消化管の縫合不全などで、腸から菌が漏れる場合には、それを収めるような手段(ドレナージを含めた再手術)を取らない限り治癒機転へ向かいませんが、乳腺の手術にはそのような「妨げる要素」がないのです。

強いて言えば「縫合糸」があります。
吸収糸が異物として「持続的な感染源」とならない限り「放っておいても」乳腺の治癒が進まないことはないのです。

「このまま被覆材の治療で治癒を待っていていいものでしょうか。何か他に早めに皮膚形成外科などに受診をすべきでしょうか。」
→上記通り。

 転んで怪我しても、(消毒なんてしなくても)いつの間にか治ってますよね?
 人間の身体は(医者が何もしなくても)必ず治癒機転へ向かいます。 医者がやることは、「それを補助する(感染源となりそうなものを除去するなど)」だけに過ぎません。

 それは「皮膚科」へ行こうが変わらないことなのです。
 乳腺には(縫合糸以外には)持続的な感染源などない(消化管の縫合不全のような持続的な感染リスクは無いのです)ので、必ず治るのです。
 ご安心を。

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