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術後の化学療法について

[管理番号:7075]
性別:女性
年齢:43歳
病名:
症状:

お世話になります。
お手数ですがお力添えをよろしくお願いします。

昨年12月中旬に右乳房全的手術を行いました。

浸潤性入管癌 硬癌
腫瘍径52mm 広がりは90mm
リンパ節転移 11/24
リンパ節郭清 levelⅡ
HER2 +1
ホルモン 陽性
ki67 40
乳腺断端 陰性
(詳細が把握出来てなく申し訳ありません)

主治医には、リンパ節転移数が多いのと、
ki67の数値が高いので、ホルモン治療にプラスして、抗がん剤治療を勧める事になるだろうと言われております。

質問①:田澤先生でしたら、抗がん剤治療も必要とされますか?される場合、抗がん剤名と、期間(何週間おき、何クール)も教えて下さい。

またホルモン剤についても、薬剤名と期間を教えて下さい。

質問②:現在休職しており1月末復帰予定です。
(術前はリンパ節転可能性低、MIB1が22だったので、ホルモン治療のみだろうと言われていました。)
抗がん剤治療になった時、仕事をしながら治療を行う事が出来るのか不安で仕方ありません。
人それぞれの副作用だと思いますが、①のご回答いただけた治療法の場合、
仕事しながらの治療は可能なのでしょうか。

質問③:2017年3月、癌検診で要再検査とでたので、A病院でエコーとマンモで経過観察、2017年9月も同様に経過観察、次は1年後(2018年9月)と言われました。
経過観察は1年で良かったのか?と、悔やんでいます。
先生ならどうされてましたか?

質問④:1ヶ月遅れの10月に検査の際、おそらく癌であり、大きさ10mmくらいと言われました。
事情によりB病院へ転院、11月上旬の検査(エコーとマンモ)で19mmくらい、その後CT,MRI検査で30mmくらいはありそうだと。

進行が早いのでしょうか?
エコーとマンモでは、許容範囲の誤差なのでしょうか?

質問③④は後向きな質問ですが、知りたくて…申し訳ありません。

主治医には、手術で腫瘍はちゃんととれているので、術後の治療をしっかり行なって、完治させましょう!と、言われています。
この主治医で良かったと思える先生てます。

ただ、私が未熟な為、不安が拭えません。

田澤先生のご意見をよろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「質問①:田澤先生でしたら、抗がん剤治療も必要とされますか?される場合、抗がん剤名と、期間(何週間おき、何クール)も教えて下さい。」
→ルミナールBだから化学療法は必要
 pN3(リンパ節転移10個以上)

 以上より、アンスラータキサン  ECx4(3週おき4クール)→DTX(3週おき4クール)

「またホルモン剤についても、薬剤名と期間を教えて下さい。」
→ノルバデックス5年間  10年継続するか?は5年後に再度考えましょう(最初から10年など、センスなさすぎ)

「仕事しながらの治療は可能なのでしょうか。」
→もちろん。

「先生ならどうされてましたか?」
→私は無駄な経過観察などしません。(その時点で生検していたでしょう)

「進行が早いのでしょうか?」
→違います。

「エコーとマンモでは、許容範囲の誤差なのでしょうか?」
→その通り

 
 

 

質問者様から 【質問2 術後の化学療法について】

性別:女性
年齢:43歳
病名:乳癌
症状:

先日はお忙しい中、ご返答ありがとうございました。

御手数ですがまたご教授をよろしくお願いします。

①前回の質問で、化学療法の必要性と薬の種類、期間をお教えいただきました。

私の病理検査結果から、化学療法を行った場合と、化学療法を行わなかった場合の、
10年再発率、10年転移率、10年生存率を教えてください。

②オペ前は、抗がん剤が効かないタイプと言われていたのに、抗がん剤治療を推奨する理由は、リンパ節転移数と、ki67の数値の高さから、細胞分裂が活発であると思われ、効果的と判断されるからでしょうか。

③オンコタイプDXは、私は対象外(リンパ節転移が多いから)と言われています。

対象外の私が、オンコタイプDXを行ない、
化学療法の必要性が低いという検索結果が出たとした場合、田澤先生なら、術後の化学療法をどうされますか?

お忙しい中お手数ですが、よろしくお願いします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「私の病理検査結果から、化学療法を行った場合と、化学療法を行わなかった場合の、10年再発率、10年転移率、10年生存率をえてください。」
→それは不明です。(それを知りたかったらOncotypeDXするしかありません)

 ★ちなみに「再発率」と「転移率」を区別しているところが気になります。「遠隔転移再発率」として一つにまとめましょう。
   局所再発に「再発率」など存在しませんよ??(どういう手術をしたのか?誰がしたのか?で変わってくるため)

「リンパ節転移数と、ki67の数値の高さから、細胞分裂が活発であると思われ、効果的と判断されるからでしょうか。」
→ナンセンス!

 ルミナールB(と判断されれば)抗がん剤の適応があるからです。(それ以上でも、それ以下でもありません)

「オンコタイプDXを行ない、化学療法の必要性が低いという検索結果が出たとした場合、田澤先生なら、術後の化学療法をどうされますか?」
→勿論!
 オンコタイプの結果に従います。

 
 

 

質問者様から 【質問3 術後の治療について】

性別:女性
年齢:43歳
病名:乳癌
症状:

お世話になります。

先日は、無知な質問をしていまい、申し訳ありませんでした。

お手数ですが、また、ご教授お願いします。

術後に化学療法をする事を決断しました。

(オンコは低リスクになる事は無いだろうと行わない事にしました。)

先生のご意見の、ECと、DTXではなく、ACと、DTXになりました。
医師にAとEの薬剤の違いを聞いたら、同じですと言われました。

また、抗がん剤治療後に、放射線治療もするした方がよい、ホルモン治療は、ノルバテックスの他に生理を止める薬も服用すると言われています。

①AC療法とEC療法が同じと言われて、気になってしまうのですが、あまり神経質にならずに受け入れた方がよいですか。

②抗がん剤治療の時に、血管に痛みが出る場合が多いと耳にしました。
温めたり、冷やしたりするとか、少しでも緩和出来る方法はありますか。

③先生でしたら、抗がん剤治療後に放射線治療も推奨しますか。

同時再建している為、胸壁には出来ないからリンパ節の部分だけすると言われています。
胸壁に照射しない事により、再発率はどの程度違うものなのでしょうか。

④ノルバテックスの他に、生理を止める事は必要ですか。
先生でしたら、生理を止める薬も処方しますか。

お忙しい中、お手数ですが、ご意見の程、よろしくお願いします。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「①AC療法とEC療法が同じと言われて、気になってしまうのですが、あまり神経質にならずに受け入れた方がよいですか。」
→その通り。

「温めたり、冷やしたりするとか、少しでも緩和出来る方法はありますか。」
→炎症が起きたら冷やした方がいいですが、点滴する前は温めておいた方が血管が拡張していいですよ。

「③先生でしたら、抗がん剤治療後に放射線治療も推奨しますか。」
→リンパ節転移4個以上だから適応があります。

「胸壁に照射しない事により、再発率はどの程度違うものなのでしょうか。」
→局所再発に再発率などありません。(全身の遠隔転移再発には、胸壁照射は殆ど効果がないでしょう)

「④ノルバテックスの他に、生理を止める事は必要ですか。」
→「生理を止める=卵巣抑制する」ことは必要です。
 ただし、抗がん剤することで一旦は、「化学療法閉経(抗がん剤による卵巣毒性)」となります。
 
 43歳だと(抗がん剤終了後、半年以上経ってから)「月経再開」する可能性が50%以上あります。
 逆にいうと「化学療法閉経のまま(卵巣が復活せずに)閉経となる」可能性もあります。

「先生でしたら、生理を止める薬も処方しますか。」
→上記とおり…

 化学療法閉経となるので、「月経が再開するのか?」まずは様子を見ます。
 もしも再開する兆候が出てきたら、(生理を止める=卵巣を抑制するホルモン療法である)LH-RHagonistを併用開始します。

 
 

 

質問者様から 【質問4 術後の治療について】

性別:女性
年齢:43歳
病名:乳癌
症状:

お世話になります。
度々の質問にも、ご丁寧な回答を、ありがとうございます。
今回もお手数ですが、よろしくお願いします。

化学療法後の放射線治療について、主治医と話をしたところ、化学療法後、早々に再建部分をシリコンに入替し、胸壁にも照射した方がよいと言われてしまいました。

①先生は、化学療法後、再建の無い場合は、どの程度の期間をあけてから、放射線治療をされていらっしゃいますか。

②先生でしたら、再建してしまっている私の場合、シリコンへ入替えてからの放射線治療で、胸壁にも照射する事にしますか。

胸壁にも照射するとした場合、入替えてから、どの程度の期間をあけて、放射線治療を開始されますか。

③シリコンへ入れ替えしてから、胸壁にも照射すると、胸壁は伸ばした皮膚なので、
皮膚が弱く荒れやすかったり、術後の傷口の治り具合が異なる(傷口が綺麗に治りにくくなる)のではないかと心配です。
どうなのでしょうか。

またホルモン療法についても、度々ですが、ご教授お願いします。

④前回、ホルモン療法について、”化学療法閉経となるので、「月経が再開するのか?」まずは様子を見ます。
もしも再開する兆候が出てきたら生理を止める…”とのご回答をいただいてます。
再開する兆候というのは、具体的にどの様な事ですか。
一度月経と思われる出血があってから、投薬を開始するという意味なのでしょうか。

お忙しいところ、沢山質問してしまい、申し訳ありません。
お手数ですが、よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。

「①先生は、化学療法後、再建の無い場合は、どの程度の期間をあけてから、放射線治療をされていらっしゃいますか。」
→化学療法の副作用が治まってからという意味で1か月以上は空けています。

「②先生でしたら、再建してしまっている私の場合、シリコンへ入替えてからの放射線治療で、胸壁にも照射する事にしますか。」
→その通り。

「胸壁にも照射するとした場合、入替えてから、どの程度の期間をあけて、放射線治療を開始されますか。」
→手術後は(抗がん剤後とは異なり)期間を空ける必要はありません。(急ぐ必要もありませんが)

「術後の傷口の治り具合が異なる」
→普通に行われていることです。
 過剰な心配は不要です。

「一度月経と思われる出血があってから、投薬を開始するという意味なのでしょうか。」
→その通りです。