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異時性両則乳ガンの術後療法について

[管理番号:4374]
性別:女性
年齢:52才
異時性両則乳癌の術後療法について質問させていただきます。
初発
2012年6月
右乳房温存手術
上部外側
ステージ1
1.9ミリ×1.6ミリ
リンパ節転移無し
グレード2
Ki 67=86%
トリプルネガティブ
術後化学療法
FEC 100(3w)×3回
TC(3w)×3回
放射線2グレイ×25=50グレイ
今回
2016年11月
左乳房温存手術
上部外側
ステージ1
1.5ミリ×1.5ミリ
リンパ節転移無し
グレード3
Ki 67=20%
トリプルネガティブ
術後化学療法・予定
EC (2w+Gラスタ)×4回
1wパクリタキセル×12回
放射線2グレイ×25=50グレイ
現在EC +Gラスタ、3回まで終ったところです。
FEC 、EC、TC、パクリタキセル、心毒性が心配です。
特にEC ですが、既に前回FEC 100を3回打っているので、今回4回は多いのでは、と心配です。
前回FEC 100は3回でしたので、今回のECも3回でいいのではないかと思うのですが。
EC の3回と4回では、生存率に大きな差があるのでしょうか。
パクリタキセルも12回必要でしょうか。
パクリタキセルをしないと、生存率にどのくらい差があるのでしょうか。
また、放射線も心毒性が心配です。
前回と合わせると100グレイになってしまいます。
放射線をしない場合と、生存率にどのくらい差があるのでしょうか。
1期ですがトリプルネガティブ、
抗癌剤と放射線しかないのはわかっていますが、今後の心毒性も心配です。
先生でしたらどの薬剤をどれだけ使うか、
(既にEC は3回済み)
放射線はするかしないか、
するなら回数はどうするか、
教えていただきたく、
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
アンスラサイクリンは生涯投与量があります。
ファルモルビシンとして800mg/m2であれば大丈夫です。
その意味で「FEC100x3+EC(90ですよね?)x4」であれば660mg/m2となるので問題ありません。
「EC の3回と4回では、生存率に大きな差があるのでしょうか。」
⇒そのようなデータはありません。
 ただ、4回が標準となります。
「パクリタキセルも12回必要でしょうか。パクリタキセルをしないと、生存率にどのくらい差があるのでしょうか。」
⇒2-3%だとは思います。
「また、放射線も心毒性が心配です。前回と合わせると100グレイになってしまいます。」
⇒これは局所療法なので「対側乳房」にかけるのは問題ありません。
「放射線をしない場合と、生存率にどのくらい差があるのでしょうか。」
⇒放射線照射はそもそも「温存乳房内再発の予防のため」となります。
 生存率には影響ありません。
「先生でしたらどの薬剤をどれだけ使うか、(既にEC は3回済み)」
⇒担当医と同意見です。
 ECx4(dose denseとはしませんが)⇒wPTXx12
「放射線はするかしないか、するなら回数はどうするか、」
⇒放射線は(温存したのだから)「必須」となります。回数も(対側同様)25回必要です。