[管理番号:2982]
性別:女性
年齢:56歳
はじめまして。
術後の抗がん剤について悩んでいます。
4月中旬に左乳房全摘手術をしました。
浸潤性乳管癌(充実腺管癌)
グレード2(3,1),gf,ly0,v0
ER+50%,PgR-,HER2 0,p53 50%,KI-67 20%
腫瘍径41mm Bt+SN(0/4)
主治医よりルミナールB様 抗がん剤はTCを4回と
ホルモン療法を勧められています。
抗がん剤治療の上乗せ,生存率等
田澤先生のお考えをお聞かせ下さい。
よろしくお願い致します。
*腫瘍は22mmのものと少し離れて5mm等です。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
ルミナールB様となっていますが、Ki67=20%ではルミナールAだと思います。
核グレード2も中身を見ると核異型3+核分裂1なので細胞分裂が10視野で5未満と少ない事でもわかります。
「抗がん剤治療の上乗せ,生存率等」
⇒上乗せ効果は4%となります。
再発率 | 10年生存率 | |
ホルモン療法のみ | 19% | 84%(他病死が6%入っているため:乳癌が原因で亡くなる率は10%) |
化学療法を追加した場合 | 15% | 85% |
「田澤先生のお考えをお聞かせ下さい。」
⇒Ki67=20%はグレーゾーンとなりますが、実質ルミナールAだと思います。
私であれば化学療法の適応とはしません。 ホルモン療法単独です。
○もしも迷うのであれば「OncotypeDX」をしてみてもいいかもしれません。
低リスクとなる可能性が十分にありそうです。