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術後の傷口について

[管理番号:4919]
性別:女性
年齢:41歳
 一昨年10月に右乳房部分切除手術を受け
充実腺管ガンで腫瘍0.9cm×0.6cm
広がりなど特に無く
センチネルリンパ節でも転移無しで
ホルモン受容体陰性、har2陽性で
ハーツータイプの診断を受けて
術後、TC×4回、ハーセプチン×18回の治療を昨年11月に終えた者です。
断片陰性でマージンが大きめにとれた為に放射線は勧められませんでした。
 昨夜入浴中に術後の傷口の下に小豆くらいの大きさの固い部分を見つけました。
傷口の端の部分かなとも思えるのですが、そこだけ丸み?というか、固まっている様にも感じられます。
 この4月の末にマンモグラフィーとエコーの一年半検診がありましたが、傷の治りが少
し悪い?変形している?かな、という事とまだ局所再発好発時期である事で主治医の先生が万全を期す為にエイバス?でのエコーとMRIも追加されました。
最初のエコー&マンモグラフィーの段階で先生は99%は大丈夫だとおっしゃっていましたが、念のために検査を追加大丈夫だという結論、そのたった1ヶ月半で再発などという事はあり得るのでしょうか?
先生のご意見をお伺いしたいです。
また、沢山の患者様を見られている先生に、術後の傷口の事などいつかコラムで取り上げて頂けると嬉しいです。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
常識的に言えば「傷口の下に小豆くらいの大きさの固い部分を見つけました。傷口の端の部分かなとも思える」ということだと思います。
時々、私自身が手術した患者さんの中でも(特に腋窩の)創部直下の瘢痕を心配されて受診される方がいらっしゃいます。(例外なく、瘢痕です)
○まず重要なことは、「局所再発」といっても「温存と全摘」では所見が全く異なるということです。
大雑把にいえば、
 1.温存後の局所再発は「乳房内再発」であり、これは「術後数年は後」であり、しかも「創部(傷口)ではなく、乳腺(つまり奥)」に起こる。
 2.全摘後の局所再発は(印象として温存よりは早く)「傷口周囲の皮膚表面」に起こる。
お解りでしょうか?
(乳房温存術後である)質問者で「傷口付近に局所再発が起こる」など、(私には)到底想像できない話なのです。