[管理番号:918]
性別:女性
年齢:40歳
質問者様の別の質問質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。 |
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田澤先生のブログ拝見しました。
私は大変感謝しています。他の方も感謝してるに違いないと思います。
他にも医師が質問に答えてくれるような所はありますが、過去の回答など見ているとそこで質問しようとは思えませんでした。
田澤先生とはお会いしたことはありませんがとても信頼できますし、的確な回答から医師としても素晴らしい人なのだと思います。
ですので「この場を借りて「868の質問者」にお詫びいたします。」は私的には全く必要ないと感じました。
お忙しいと思いますのでお手隙の時にで構いませんのでよろしくお願いします。
前回ご回答いただいた化学療法の事ですが、私の理解力が足りないため少しわからない事がありますので教えてくださると助かります。
「TC療法 3週間に1回を4回(間に1回白血球を上げる注射に来てもらいます) 計8回通院」
という事は、12週間の間に8回通院するという事でしょうか?
1回の通院でどれくらい時間がかかりますでしょうか?
「EC⇒DTX療法 3週間に1回を8回(間に1回採血に来てもらいます) 計16回通院」
こちらは24週間の間に16回通院するという事でしょうか?
また、他の方の質問で、手術は田澤先生に執刀してもらい、その後の治療を他の病院でする事も可能だと書いてあったのですが、私の場合も可能なのでしょうか?
(化学療法は地元の大学病院になると思うのですが・・)
その場合大学病院側はあまりいい顔はしないのではないかと少し不安もあります。
「遠隔転移」という言葉をこちらの質問コーナーで見かけるのですが私の場合遠隔転移の可能性はあるのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
信頼していただいて、ありがとうございます。
とても力になります。
回答
「TC」「12週間の間に8回通院するという事でしょうか?」
⇒その通りです。
「1回の通院でどれくらい時間がかかりますでしょうか?」
⇒化学療法の点滴をする4回は「朝8時30に採血⇒採血結果と診察⇒実際に点滴で13時~14時に終了」
ペグフィルグラスチム(白血球を上げる注射)の4回は「皮下注射するだけ」なので(診察や採血なし) すぐに終わります。
「EC⇒DTX療法 こちらは24週間の間に16回通院するという事でしょうか?」
⇒その通りです。
但し、この場合は「初回投与後の採血で白血球が下がらなければ」2回目以降は間の採血は省略しますので「最小回数は9回」の場合があります。
「手術は田澤先生に執刀してもらい、その後の治療を他の病院でする事も可能だと書いてあったのですが、私の場合も可能なのでしょうか?」
⇒それでも大丈夫です。
実際にそのようにされている方もいらっしゃいますが、「化学療法先でも、特に嫌がられている」訳ではありません。
「私の場合遠隔転移の可能性はあるのでしょうか?」
⇒ありません。
判断材料は前回の回答にも引用しましたが、以下の2点です。
『エコー技師の方に「大きくもないけれど小さくもないね」といわれた』
『生検してくれた先生は「リンパにはそんなにとんでいないと思う」といっていた』
○乳癌の初期治療に際して「遠隔転移を伴う」場合は殆ど無く、「上記の状態で、それはありえない」と断言します。
質問者様から 【質問2】
お忙しい中でのご返信を毎回ありがとうございます。
明日針生検の結果を聞きに病院に行くのですが、その際に担当医に聞くべき事を教えていただけますと助かります。
検査結果のコピーをもらう事はこのQ&Aで勉強いたしました。
両親は自分が通った病院への転院を望んでいるのですが、私は江戸川病院に行きたいのでなんとか説得してみます。
田澤先生もお身体には十分に注意してくださいませ。
いつも本当にありがとうございます。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
10日に針生検をしての結果ですね。
針生検のレポートのコピーを貰えば解りますが、大事なところは
①浸潤性乳管癌かどうか? (非浸潤癌という可能性もあります)
②核グレード
③ER, PgR, HER2
ただし、10日間だと③は出ていない事もありえます。
あと大事な事は④「超音波で、腋窩リンパ節転移が疑われる所見があるのか、どうか?」
⑤「超音波での腫瘍の大きさ」です。
○結果が解ったら是非教えてください
質問者様から 【質問3】
お忙しい中のご回答ありがとうございます。
先ほど結果を聞いてきました。
病院に入ってしまったので田澤先生のご回答を見る事が出来ませんでしたので自分なりに聞いてきました。
針生検のレポートのコピーはもらえませんでした。
腫瘍は悪性で形が悪いとの事です。
大きさは全体で3㎝くらいだそうです。
「全体」というのは、ヒョウタンのような形をしていてこれが1つの腫瘍なのか、2つが重なっているのかは不明だそうです。
全体では3㎝ですが、1つでは2㎝以下だそうです。2㎝以下が2つということです。
ホルモン剤に対する感受性のあるタイプと言っていたのですが意味が分かりませんでした。教えてくださると助かります。
癌は硬癌だそうですが、最終的には取ってみないとわからないそうです。
(特殊型ではないが、ミックスかもしれないとの事です)。
画像ではリンパ節には明らかに腫れている所見はないので、留まっている可能性の方が大きいと思うとの事でした。
ステージはMRIとCTをとらないとわからないと言われました。
(こちらは転院先で行ってもらうとお話ししました)
ERは+、PRは+、HER2は1+と言われました。これの意味も教えてください。
あと、免疫染色HERスタンパクの検査の料金を追加で請求されたのですがこれの意味がわかりません。
以上の事から推測できる田澤先生の見解をお聞かせくださると安心です。
特に気になるのは、ステージは進んでいるのか、転移はあるのか、硬癌はやっかいな癌なのかという事です。
今日は両親の希望がありましたので一応大学病院への紹介状とデータなどをもらってきましたが、両親を説得できた場合江戸川病院に転院する際にもこれは使えるのでしょうか?
(まだ大学病院の予約は取っていません)
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
回答が遅くなり「結果を聞きに行く際に間に合わなかった」ことをお詫びします。
ただ、今回の「針生検の結果」や「画像診断(エコー)の結果」は完全に解りました。
cT(1c~2), cN0, cStage(1~2A)となります。
「ステージはMRIとCTをとらないとわからない」とありますが、「遠隔転移はありえない」ので上記となります。(リンパ節もエコーで判断します)
回答
「ホルモン剤に対する感受性のあるタイプと言っていたのですが意味が分かりませんでした」「ERは+、PRは+、HER2は1+と言われました。これの意味も教えてください」
⇒ER+とはエストロゲン受容体陽性、PR+とはプロゲステロン受容体陽性を意味し「ホルモン感受性がある=ホルモン療法が効くタイプである」と言う事です。
HER2は1+とは(HER2は0と1+は陰性なので)「HER2陰性=HER2蛋白の過剰発現がない=ハーセプチンなどの分子標的薬の適応がない」と言う事を意味します。
◎サブタイプとは?
組織検査(針生検や手術標本)などで以下の3点を調べます。
・エストロゲンレセプターの発現(ER)
・プロゲステロンレセプターの発現(PgR)
・HER2蛋白の過剰発現の有無(HER2)
⇒これらの組み合わせで
★luminal type:(ER陽性、PgR陽性、HER2陰性) ホルモン療法が有効(更に増殖指数Ki67の値が低いAと高いBに分けます)♯質問者はこのタイプに属します。
♯luminalA(Ki67低値)ではホルモン療法単独を、luminalB(Ki67高値)には(ホルモン療法に加え)化学療法も行う事が多い
● HER2 type:(HER2陽性のもの) ハーセプチンという分子標的薬と通常の抗癌剤の組み合わせを行う
●トリプルネガティブ:(ER陰性、PgR陰性、HER2陰性)通常の抗癌剤を行う
●トリプルポジティブ:(ER陽性、PgR陽性、HER2陽性)ホルモン療法と分子標的薬と抗癌剤の全てを行う
※正式名称はluminal B(HER2タイプ)と言います。
○サブタイプがluminal type★だということです。
術後補助療法として「ホルモン療法」が中心となるタイプです。
「luminalAなのかBなのかはまだ不明」であり、「luminal B」の場合は「抗がん剤も併用」することになります。
「免疫染色HERスタンパクの検査の料金を追加で請求されたのですがこれの意味がわかりません」
⇒針生検した際には「病理診断料」だけが発生するので、「病理診断料は針生検の当日」に申請されている筈です。
そして「浸潤癌」と診断されると(上記、ER, PgR, HER2の検査も追加されるので)今回「追加料金としてその分の料金を請求された」のです。
「ステージは進んでいるのか」
⇒ステージは冒頭にも挙げたようにⅠ~ⅡAとなります。早期の部類です。
「転移はあるのか」
⇒ありません
「画像ではリンパ節には明らかに腫れている所見はない」とのコメントは「エコーでリンパ節腫大所見が無い」ことを意味しています。
遠隔転移(肺、肝、骨など)は、この状況ではありえません。(CTを撮影して確認することになります)
「硬癌はやっかいな癌なのか」
⇒全く問題ありません。
浸潤性乳管癌の中の「組織型の1つ」にすぎません。
治療法や予後などには全く影響しません。
「両親を説得できた場合江戸川病院に転院する際にもこれは使えるのでしょうか?」
⇒大丈夫です。
そのような例は沢山あります。
質問者様から 【質問4】
連日のご回答に感謝いたします。
>回答が遅くなり「結果を聞きに行く際に間に合わなかった」ことをお詫びします。
そんな事仰らないでください、田澤先生がいなかったら私はどうなっていたかわからないほどです。
ご見解をありがとうございます。
本当に解りやすく理解できました。
医師が皆さん田澤先生の様な医師になってくれる事を祈るばかりです。
核グレードを聞いてこなかったのですが、検査した病院に電話などすれば教えていただけるものでしょうか?
データはいただいているのですが、封筒には封がしてあり開けて良いものなのかもわかりません。(データはディスクに入っているとの事でした)。
私の核グレードは田澤先生の予想でわかる事が出来るのでしたら病院に電話などしなくてもいいかなと思うのですが、やはり少し気になります。
他の方の回答の後のお時間のある時にで大丈夫ですのでよろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
cT(1c~2), cN0, cStage(1~2A), luminal typeですね。
回答
「核グレードを聞いてこなかったのですが、検査した病院に電話などすれば教えていただけるものでしょうか?」
⇒電話では教えてくれるか微妙です。
サブタイプまで解っているのだから「当然、解っている」筈です。
「私の核グレードは田澤先生の予想でわかる事が出来るのでしたら」
⇒核グレードを予想するのは難しいです。
敢えて、予想すると参考になるのは「ERは+、PRは+、HER2は1+、硬癌」という点です。
核グレードは「1か、2」だと思います。 「3の可能性は少ない」です。
「3が多いのはHER2タイプとか、充実腺管癌」です。
質問者様から 【質問5 担当医に聞くべき事】
いつもお世話になっております。
お忙しい中のご回答に感謝しています。
私のが癌になってしまった事で母の具合が悪くなってしまい、現状遠方の江戸川病院に通うのは難しくなってしまいました。
母の勧めもあり、とりあえずCTとMRIの予約は大学病院でとりました。
そこで質問なのですが、CTとMRIの検査の時に担当医に聞くべき事を教えてください。
また、私の場合温存手術は難しいのでしょうか?
(以前の担当医が乳頭が引っ張られているので難しいかもと言っていました)
田澤先生は温存と全摘のどちらが良いと思われますか?
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答5】
こんにちは。田澤です。
術式の判断(温存できるのかどうか)は診察してみないと解りません。
更に「MRIなども確認が必要」です。
担当医と良く話し合う必要があります。
質問者様から 【質問6 Ki67とは】
連続での質問で申し訳ありません。
先ほど書き忘れてしまった事がありますので質問させてください。
私の場合Ki67の数値も担当医はわかっているのでしょうか?
また難儀なことをお聞きして申し訳ありませんが、田澤先生の予想では私のKi67の数値は高いと思われますか?
他の方の質問の後で構いませんのでどうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答6】
「Ki67 labeling index」は「術前の針生検では調べない事もあります。(当院も手術標本でのみ調べています)」
よって、その病院が「測定しているかは不明」です。
「Ki67 labeling index」は細胞分裂にある細胞の割合なので、「核グレードの中のmitotic count」と相関があります。
「核グレード」も不明では、「Ki67 labeling indexを予想する事は無理」です。
○そのあたりは「担当医によく聞いてみてください」
質問者様から 【質問7 浸潤性がん 血管】
立て続けての質問をお許しください。
浸潤性がんなので血管に入り込んでいるとの説明も受けました。
こちらのQ&Aで「血管に入っているから転移しているわけではない」と言うような田澤先生の回答を見た気がします。(管理番号1~全てチェックしたので頭がパンクして勘違いしているかもしれません)。
「血管に入り込んでいるイコール転移ではない」で間違っていないでしょうか?
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答7】
こんにちは。田澤です。
回答
「浸潤性がんなので血管に入り込んでいるとの説明も受けました」
⇒これは質問者の勘違いでしょう
「血管侵襲」のことをいっていると思いますが、「手術標本」でしか評価されない筈です。
針生検では「解らない筈」です。
『「血管に入り込んでいるイコール転移ではない」で間違っていないでしょうか?』
⇒その通りです
質問者様から 【質問8】
何度も本当に申し訳ありません。
以前針生検の後に乳房が痛みましたが、その痛みとは違う感じの痛みが最近あります。
乳首の裏辺りが、「ビーンッ」となる事がたまにあります。
担当医に聞けば良かったのですが、いつも頭が一杯一杯になってしまい、肝心な事を聞くのを忘れてしまいます。
わかる範囲で構いませんのでご見解をお聞かせください。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答8】
こんにちは。田澤です。
「以前針生検の後に乳房が痛みましたが、その痛みとは違う感じの痛み」「乳首の裏辺りが、「ビーンッ」となる」
⇒針生検と関係ないのであれば、可能性があるのは(癌とは関係なく)「女性ホルモンによる刺激」による痛みではないかと、思います。
質問者様から 【質問9 乳房のくぼみの進行】
いつもお世話になっております。
またお聞きしたい事が出来てしまったのでよろしくお願いいたします。
以前にお話しした乳輪のくぼみですが、くぼみがより大きくなってきました。
以前は5ミリ程度でしたが、今は1㎝弱位になっている様な気がします。
また、癌がある方の胸が大きくなりました(ブラジャーに入りきらなくなったので確
かです)。
これは癌が進行しているという事なのでしょうか?
田澤先生のご見解をお願いいたします。
田澤先生から 【回答9】
こんにちは。田澤です。
私が状況を勘違いしていなければいいのですが…
まだ術前なのですか?
もしも術前に「くぼみがより大きくなってきました」「癌がある方の胸が大きくなり
ました」というような変化があるなら「大変なこと」です。
その大学病院へ早急に行って診てもらった方がいいでしょう。
質問者様から 【質問10 乳房のくぼみの進行】
いつもお世話になっております。
早々のご回答に感謝いたします。
現在はPETの結果待ちで術前です。
くぼみですが、確実に大きくなったと言うよりは、たまに大きくなったような感じに見える事がある、様な気がします。
乳房の大きさですが、最初に病院に行く前に片方だけ少し大きいかも、と感じていました。
最初の診察の時に比べて大きくなったかと言われると難しいのですが、少し大きくなったような気もします(勘違いかもしれません)。
片方だけ少し大きいのは多分間違いないと思いますが、最初の診断の時から大きくなったとしたらそれが問題なのか、片方が大きい事自体が問題なのか教えてください。
大学病院ですが、10日にPETの結果を聞きに行くのですが、それでは遅いでしょうか?
また、もしこの大きくなった事が事実なら先生の仰る「大変な事」とはどのような事なのでしょうか?
田澤先生から 【回答10】
こんにちは。田澤です。
「確実に大きくなったと言うよりは、たまに大きくなったような感じに見える事がある、様な気がします」
「少し大きくなったような気もします(勘違いかもしれません)。」
⇒前回との表現とは随分印象が違います。
これらの表現であれば「あまり問題無さそう」にも感じます。
「最初の診断の時から大きくなったとしたらそれが問題なのか、片方が大きい事自体が問題なのか教えてください」
⇒「最初から比べて、著しく大きくなっているとしたら」問題です。
左右の胸が「最初から左右差がある」方は沢山いらっしゃいます。
それ自体には何の意味もありません。
「大学病院ですが、10日にPETの結果を聞きに行くのですが、それでは遅いでしょうか?」
⇒その際に、「PET結果だけでなく」診察もしてもらえばいいと思います。
『もしこの大きくなった事が事実なら先生の仰る「大変な事」とはどのような事なのでしょうか?』
⇒手術不能となる程の増大を心配していましたが、「今回の表現」からは、それほど心配無さそうに思います。
10日に「診察してもらう」ことが重要です。
質問者様から 【質問11】
続けての質問をお許しください。
冷静になってみて思い出したことがあるのでお伝えします。
最初の診断の時から5キロ体重が増えました。
以前から体重が増えた時には胸も大きくなったことがあります。
癌のある胸は右側なのですが、20年前位から右側の方が少し大きかったです。
最初の病院でエコーもしたのですが、大学病院でも先週の水曜日にエコーとPETを撮りました。
もし最初の病院のエコーと水曜日のエコーで進行など異常が見つかった場合、病院は電話などで早く病院に来るようにと教えてくれたりはしないものなのでしょうか?
短期間でくぼみや乳房が大きくなる事は稀な事なのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答11】
こんにちは。田澤です。
「ご本人が実感しない」ような状況であれば、10日の大学病院受診時で大丈夫だと思います。