[管理番号:7104]
性別:女性
年齢:65歳
病名:乳がん
症状:
田澤先生の回答は、参考になることばかりで日々勉強させて頂いております。
一般の放射線とトモセラピーについてご教示下さい。
現在通院中の放射線科の先生の話ですが、トモセラピーは四方八方から照射するため体の広範囲に渡って散乱し、乳癌の予防照射には適さないとのことでした。
しかし、田澤先生の回答(管理番号4685)によりますと異なる意見が書かれていました。
私はMAC 気管支拡張症の持病があり(現在経過観察中)放射線治療後の肺炎や病気の悪化を心配しております。
因みに昨年暮れ温存手術を行い、病理結果は下記の通りです。
浸潤性乳管癌(硬癌) 切除断端は陰性 格・組織の異型度 グレード1
大きさ 1.2×0.6×0.6 リンパ節転移なし 4個切除のうち転移1個も
なし
ホルモン感受性有 ER99% PgR60% HER2陰性(1+)
Ki67 10% pT1 N0 M0 ステージ1
そこで質問になりますが、放射線治療は行った方が宜しいですか。
仮に行う場合、トモセラピーのデメリット(特に肺)は一般の放射線と比べて軽減されるのか、それとも広範囲への影響から乳癌の予防照射には適さないのでしょうか。
また治療回数について
①1回2Gy 5回/週 50Gy(計25回)
②1回2.66Gy 5回/週 42.56Gy(計16回)
①②共に効果・副作用は同じでも、若干②の方が疲労感が少ないとのことでしたがこちらはいかがでしょうか。
どうぞ宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
私の回答が、その放射線科医と異なったとしても「何故、異なるのか?」などと質問するのは止めてくださいね。
「お知らせ」の中の「このQandAはあくまでも「私の見解」を回答する場であり、「私の主治医はどうして、このように言うのでしょう?」ということを私に求める(想像させる)場ではないのです。 (それは、その主治医に聞きましょう)」をご参照ください。
「放射線治療は行った方が宜しいですか。」
→この質問自体、ナンセンス!
そもそも「温存を選択」した時点で「術後照射が前提」なのです。
★温存術した後に、「今更」術後照射は?など、全くナンセンス。
そんなことは、「術式を決めるときに、よーく考えること」です。(今更考えることでは、ありません)
「仮に行う場合、トモセラピーのデメリット(特に肺)は一般の放射線と比べて軽減されるのか、それとも広範囲への影響から乳癌の予防照射には適さないのでしょうか。」
→現実に…
当院での照射では「放射線肺臓炎」が全くいないことが回答になっていますか?
「また治療回数について①1回2Gy 5回/週 50Gy(計25回)②1回2.66Gy 5回/週 42.56Gy(計16回)①②共に効果・副作用は同じでも、若干②の方が疲労感が少ないとのことでしたがこちらはいかがでしょうか。」
→寡分割照射ですね?
回数が少ないのだから楽なのは当たり前。(そのために回数を少なくしているのです)
当院では2018年4月より、寡分割照射を導入しています。