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術後の治療

[管理番号:4091]
性別:女性
年齢:47才(閉経前)
術後の治療について お聞かせください。
11/(中旬) 左胸 温存にて手術
術前 生検では
ER 100%
PgR100%
HER2陰性
ki 60%
術後(これまでにわかっている事)
浸潤ガン 16mm
センチネルリンパ陰性 0/4
ステージⅠ期
ER 陽性
PgR陽性
核異型度 3
主治医より下記より来週までに選ぶ様に言われて悩んでます。
オンコは「時間とお金もかかるから」と主治医は消極的でした。
①TC療法4クール、放射線、タモキシフェン5~10年
②放射線、リュープリン2~5年,タモキシフェン5~10年
出来れば、抗ガン剤を避けたいです。
ただ、エピデンスがあり、リスクを超える効果があるなら 受けるべきなのかも。。
と悩んでます。
Q先生なら、どちらを選ばれますか?
Q①と②では、どれくらいの再発率になるのでしょうか?
Q 私のタイプですと どの治療を選んでいらっしゃる方が多いですか?
Q TCの副作用のシビレ、むくみは、後々に残る事がありますか?(手を使う細かな仕事を続けられなくなる可能性はありますか?)
仕事は、続けたいので 抗ガン剤の副作用が怖いです。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1c(16mm), pN0, pStage1, luminal type
完璧な早期癌であり、一昔前(10年前)ならば、「ホルモン療法単独」とすることに誰も迷わなかったでしょう。
ただし、(サブタイプの概念が一般化された)現代では、「ルミナールタイプ」をAとBに分けて「化学療法の上乗せが期待できるのか?」というところまで踏み込まなくてはなりません。
○ルミナールAとBの判断
 質問者は術前の針生検でしか「Ki67を測定していない」ようですが、本来ならば「手術標本で全体を評価」する必要があります。
 「標本全体でのKi67が30以下」ならばルミナールAとして「ホルモン療法単独」とし、「30以上」ならばOncytypeDXを勧めます。
「オンコは 「時間とお金もかかるから」と主治医は消極的でした。」
⇒主治医は消極的でも…
 質問者ご自身が『エビデンスがあり、リスクを超える効果があるなら 受けるべきなのかも』と考えるなら、OncotypeDXすべきでしょう。
「Q先生なら、どちらを選ばれますか?」
⇒上記コメント通りです。
 手術標本でのKi67が測定されていないので、判断不能です。
 「手術標本でKi67を測定する」か、(時間が勿体ないなら、Ki67は省略して)「Oncotype DXする」かのどちらかすべきです。
「Q 私のタイプですと どの治療を選んでいらっしゃる方が多いですか?」
⇒手術標本で(病変全体を評価した上で)「Ki67=60%」だと仮定すれば…
 ①となる方が多いです。(どうしても「抗ガン剤はしたくない」として②を選択する方は、やはり少数派となります)
「Q①と②では、どれくらいの再発率になるのでしょうか?」
⇒①では19%、②では13%となります。
「Q TCの副作用のシビレ、むくみは、後々に残る事がありますか?(手を使う細かな仕事を続けられなくなる可能性はありますか?)」
⇒大部分は改善しますが…
 可能性は(少しですが)あります。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

先日は、お忙しいところ ご意見ありがとうございました。
ki60%ならば、抗ガン剤を上乗せするべきかな?と思い、主治医に会ったところ、術後のkiは30%(平均値)だったと聞き、又悩んでしまい、抗ガン剤は保留で帰ってきました。
オンコDXは、今の病院から直接依頼は無理だそうで、おおまかな予測としてpredictというツールで抗ガン上乗せ効果4%を提示下さりました。
判断は私に任せるとの事です。
術後病理結果で追加でわかった事は
ki 30%
グレード 3
断端陰性
①ki が変わった事で 抗ガン剤+ホルモンとリュープリン+ ホルモンのみ
の再発率は どう変わりますか?
先生なら、どちらをおすすめになられますか?
同じタイプの患者様は、どちらで治療される方が多いですか?
②ルミナルタイプのグレード3は、再発率、予後にどの様に関係するのでしょうか?
③私はER ,PgRともに強陽性ですが、これは、抗ガン剤の上乗せ効果を
下げる要因になりますか?
④主治医は、オンコをしてもおそらくグレーゾーン中間リスクになるだろうと言われました。
オンコでの中間リスクの抗ガン剤上乗せ効果は何%程ありますか?
⑤TC,リュープリン以外に先生がおススメになる治療方法はありますか?
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「①ki が変わった事で 抗ガン剤+ホルモンとリュープリン+ ホルモンのみの再発率は どう変わりますか?」
⇒変わりません。
 NewAdjuvant.comでは「Ki67」は検討項目ではないのです。
 「Ki67」は、あくまでも「ルミナールタイプを簡便にAとBにわける方法の一つ」です。
 これよりも「より正確な方法がOncotypeDX」なのです。
「先生なら、どちらをおすすめになられますか?」
⇒Ki67=30%ならば「ホルモン療法単独」とします。
 それでも迷う方には「Oncotype DX」をしてもらいます。
「同じタイプの患者様は、どちらで治療される方が多いですか?」
⇒ホルモン療法単独です。
「②ルミナルタイプのグレード3は、再発率、予後にどの様に関係するのでしょうか?」
⇒あくまでも統計の話です。
 NewAdjuvant.comのようなソフトでは「検討項目」として扱っていますが、「Ki67を用いたアプローチ」や「Oncotype DX」では無関係です。
 ♯ちなみにOncotypeDXのRSと「核グレード」は「相関しない=無関係」ということも解っています。(つまり、核グレードが高くても、RSが低い事もあるということです。
「③私はER ,PgRともに強陽性ですが、これは、抗ガン剤の上乗せ効果を下げる要因になりますか?」
⇒可能性はあります。
「④主治医は、オンコをしてもおそらくグレーゾーン中間リスクになるだろうと言われました。」
⇒賛成しません。
 「高リスク」とはならない可能性は高いとは思いますが、「低リスクとなるのか、中間リスクとなるのかを核グレードその他で予測することはできません」
「オンコでの中間リスクの抗ガン剤上乗せ効果は何%程ありますか?」
⇒中間リスクにも幅があります。
「⑤TC,リュープリン以外に先生がおススメになる治療方法はありますか?」
⇒タモキシフェンです。(これは欠かせません)
 
 

 

質問者様から 【質問3】

先日よりありがとうございます。
初めて 質問させて頂いた時の回答ですが、もう一度 確認させて下さい。
お忙しいところ、誠に申し訳ありません。
再発率を
①TC療法、放射線、タモキシフェン→19%
②放射線、リュープリン+タモキシフェ→13%
と ご回答下さっているのですが、ホルモン療法(リュープリン+タモキシフェン)のみの方が再発率が低くなるのでしょうか?
私は、ルミナールBでしょうか?
時間がかかったとしても、オンコを依頼した場合、先にタモキシフェンと放射線治療をスタートし、結果を見てから必要ならばタモキシフェンを一時ストップしてTC療法を行う事は可能でしょうか?TCが術後3ヶ月後になってしまいますが、遅いでしょうか?
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「①TC療法、放射線、タモキシフェン→19% ②放射線、リュープリン+タモキシフェ→13% と ご回答下さっているのですが、ホルモン療法(リュープリン+タモキシフェン)のみの方が再発率が低くなるのでしょうか?」
⇒逆です。
 化学療法による上乗せが6%なのです。
 ちなみに「放射線はあくまでも局所療法」なので、この場合の(遠隔転移)再発率とは無関係です。
「私は、ルミナールBでしょうか?」
⇒Ki67=30%はグレーゾーンとなります。
 ただし、
 Ki67=30%ではOncotypeDXを行うと「高リスクではない=ルミナールA」の確率の方が高くなるので、(OncotypeDXをしない場合には)ルミナールAとしてホルモン療法単独としています。
「結果を見てから必要ならばタモキシフェンを一時ストップしてTC療法を行う事は可能でしょうか?」
⇒可能です。
「TCが術後3ヶ月後になってしまいますが、遅いでしょうか?」
⇒全く遅くありません。



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