[管理番号:7768]
性別:女性
年齢:47歳
病名:乳がん
症状:
田澤先生 こんにちは
宜しくお願いします。
先日右乳房切除とセンチネルリンパ生検をし、術中にセンチネルリンパ節生検陽性だったので、右腋窩リンパ節郭清も追加しました。
病理検査結果が出て、これからに治療法に悩んでいます。
病理検査の結果は
浸潤性乳管癌ーInvasive ductal carcinoma(scirrhous type) pT1cN1(sn)cM0, pStage IIAとありました。
所在:右乳腺、乳頭部ー乳輪部
大きさ:14x8mm, 娘結節12x8mm
乳頭直下で深部に14x8mm大の主病変、またその上方(皮膚側)に12x8mm
の娘結節の形成が見られ、背景には乳腺症性組織変化が目立ちます。
Nuclear Grade 1(total score3=nuclear atypia 2 + mitotic counts 1) Histological grade 2( total score6=tubule formation3 + nuclear atypia2 + mitotic counts1)
免疫染色 ER; J-Score3b(100%), PgR;J-Score3b(100%),HER2; 1+, Mib- 1; 13%
組織学的波及度: f
リンパ管侵襲: (+)by D2-40 stain
静脈侵襲: (ー)by CD31 stain
乳管内進展: (+) 主病変近傍に軽度ながらhigh grade DCIS 様の乳管内病変が見られます。
リンパ節転移: Sentinel(2/2), Level I(0/11), Level II(0/1)
TNM分類: 陰性
とありました。
医師からはホルモン療法と放射線療法を勧められました。
抗がん剤については効果は3%ほどなので、副作用のことを考えるとやらなくても良いかもしれないが、抗がん剤をやるかどうかは私次第ということでした。
1、田澤先生ならどの様な治療をされますか?
2、全摘をしていますが、放射線療法は必要なのでしょうか?
ご回答どうぞ宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「1、田澤先生ならどの様な治療をされますか?」
⇒ホルモン療法です。
Ki67(Mib-1)=13%はルミナールAと判断します。(化学療法による上乗せなし)
「2、全摘をしていますが、放射線療法は必要なのでしょうか?」
⇒不要です。
リンパ節転移4個以上で適応となります。
質問者様から 【質問2 】
術後の治療法について
性別:女性
年齢:47歳
病名:乳がん
症状:
田澤先生、
先日はご回答いただきありがとうございました。
早速ですが、術後の治療法について再度質問です。
田澤先生のおっしゃる治療法(ホルモン剤のみ)が良いのか、担当医の勧める放射線治療とホルモン治療が良いのか、またセカンドオピニオンを聞いた医者の勧める抗がん剤とホルモン療法がよいのか、わからなくなってしまいました。
担当医に、放射線治療の必要性について聞いてみたところ、ガンは乳首真下にあり、乳腺が広がっているところなので、微量のがん細胞が残っているかもしれないので胸壁にあてるということでした。
それには納得できたのですが、セカンドオピニオンを聞いた医者は放射線をあてることにより、さらにリンパ浮腫の可能性(リンパ節郭清しています)を高くするので勧めないとのことで、担当医にそのことを相談すると、「それはほとんどないので、心配しなくてもよい」とのことでした。
1、田澤先生はリンパ節郭清後の放射線治療によるリンパ浮腫についてどう思われますか?
2、担当医の言うように、癌の位置によっては(私の場合は乳首の真下)全摘していても放射線治療は必要だと思われますか?
ご回答よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
質問内容が前回と同じようです。
私は「ホルモン療法」は必要で「放射線は不要」と回答しています。(他の医師がどういう意見なのかは無関係です)