[管理番号:7128]
性別:女性
年齢:44歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
田澤先生はじめまして。
質問させて下さい。
2018 12月 左乳房全摘出手術(乳頭切除)センチネルリンパ節→腋窩郭清
左乳房切除標本
21×16×3.5センチ大、skin flap 11×3.5センチ(nipple含む)
術後の病理検査の結果
浸潤性乳管ガン ステージ2b
浸潤径 2.3センチ
リンパ節転移(SLN1/1)1/11
LVI0/9 LVⅡ0/1
LY1 V0
ER+95% PGR+95%
HER2 -
核異型度 3
ki67 20%
ルミナールB
報告書にはC領域の5mm大の浸潤があり、組織学的にはアポクリン癌の像を示す と書いてありました。
特殊な癌のようですが予後は良くないのでしょうか?不安を感じています。
主治医からは
①FEC×4 → T×4 →ホルモン療法10年
②TC×4 →ホルモン療法10年
の提案がありました。
やはり抗ガン剤は必要でしょうか?先生でしたらどのような治療を選択しますか?薬の名前もお願い致します。
それと
ki67 20% ルミナールBというのが気になりました。
やはりオンコタイプDXをした方が良いでしょうか?
宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「主治医からは ①FEC×4 → T×4 →ホルモン療法10年 ②TC×4 →ホルモン療法10年の提案がありました。」
→何故「抗がん剤ありき」なのか、全く理解不能!
いまだに「リンパ節転移陽性=抗がん剤」という医師も多いようです。(残念ですが)
「やはり抗ガン剤は必要でしょうか?先生でしたらどのような治療を選択しますか?」
→抗がん剤を勧める根拠がありません。
Ki67=20%であれば、当院なら(抗がん剤の「こ」の字も出さずに)ホルモン療法単独としましょう。となります。
「ki67 20% ルミナールBというのが気になりました。」
「やはりオンコタイプDXをした方が良いでしょうか? 」
→Ki67=20%であれば、ルミナールAとしてホルモン療法単独でもいいとは思いますが(当院なら、そうなります)
★ただ実際にはKi67だけでは正確ではないので(担当医を納得させるためにも♯)OncotypeDXしてもいいでしょう。
注)♯ 「閉経前のリンパ節転移陽性ではOncotypeDXは適応ではない」などと(担当医が)言い出すかもしれませんが…(実際は、適応です)