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術後4年「気になる所見」不安です

[管理番号:8256]
性別:女性
年齢:49歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2020年1月31日

質問させていただくのは初めてですが4年近く閲覧しています。

自分が乳がんと診断され検査から手術、治療とあっという間に流された日々の後の、
怖さと不安の中、正しい知識を得て落ち着きを取り戻す支えになっていただいたこの場と先生に心から感謝しています。

主な治療が終わってから乳がんプラザを知ったので検査前から知っていればと思うことが何度もありました。

2016年4月 浸潤性乳管癌
      右乳房全摘(希望による)
硬癌 1.5cm
ki-67 14%
ルミナールA
リンパ節転移あり 2/13 腋窩郭清
ステージ2A

治療
放射線照射 胸壁・鎖骨上窩
タモキシフェン5年予定(その後閉経後の薬に変更してさらに5年予定)
リュープリン6ヶ月毎

検査
半年毎に技師によるエコー、造影MRI、血液
検査(マンモグラフィはしていません)
1年毎に骨シンチ、骨密度検査

放射線やリュープリンがガイドラインからすれば念入り気味な治療であることも術後学ぶ過程でわかりましたが、治療自体が安心につながっていた当時を思うと納得しています。

また妹も数年前に乳がんになっております(別の病院にてステージ0~1、トリプルポジティブで全摘後無治療)。

主治医曰く「(転移再発、新規発症の)リスクが高い」私は術前CT以降、被曝は避けるべきとMRIによる定期検査を受けています。

(ただ異常なく経過していることから今年からMRIはしないことになりました)

経過
2014年秋の検診時に右乳房の自覚箇所(しこりというよりササミ的な感じ)を示して診てもらいましたが「乳腺症だから大丈夫」と言われました。

その後2015年秋に同じく右乳房の別の場所に5㎜ほどの明らかなしこりをみつけましたが当時どこも予約が取れず2016年1月に乳腺外科(検診とは別の)で検査をしました。

結果、明らかな方のしこりは嚢胞であり以前に大丈夫と言われていた箇所こそが癌でした。
結果として長く放置したことにぞっとしました。

その病院は検査段階の診察は非常勤医が、癌の場合の告知は常勤医が行うようです。
その医師が初めから「全国どこででも同じ治療が受けられる、転院するなら紹介状を書くから」と繰り返すので信頼関係が築けるとは思えず(混雑しているから受け入れたくなかったようです)、知人に聞いた近隣の別の病院に紹介してもらいました。

それが今の主治医で、受け入れて下さり手術までスムーズに進み(他の乳腺外科医もおり執刀が主治医かはわかりません)、穏やかに診察していただける先生で信頼関係もあると思っています。

ただ質問にあまりお答えいただけないことも多く、濁したようなままのこともあります。

術後は不安ばかりでしたが田澤先生の「時間が解決」とのお言葉通り始めは日に何度もこのサイトをみていたのが、2年ほどしたら「見忘れる」ことがあるようになり、3年を経過した辺りから週末にまとめて見るまでになりました。

ところが今年1月の定期検査で気になる所見があると言われました。

術側は異常ないが、対側エコーで6ミリの腫瘤があるとのことでした。

「大丈夫な気もするけど、うーん…」と今回からやめた造影MRI検査を後日やはりすることになりました。

主治医の診察と同じ日に照射後の放射線科での経過診察もあったので放射線科医にもエコー画像を見てもらったところ、
「違うと思うけどなー、でも(予約入れているから)気楽に受けてきたら?」とのことで安心して帰宅しました。

そしてMRIの検査結果は異常なし、とのコメントがついてきた(半年前のMRI画像にもあったようです)とのことでホッとした束の間、主治医は「でも家族歴のこともあるし、うちの技師は優秀だし…」とおっしゃり2月中旬に生検しようということになりました。

そんなにあやしい所見なのかと不安でいっぱいです。

「大丈夫そう」なのに癌だったら?とか

癌なのにうまく採れなくて「異常なし」となったら?とか考えてしまいます。

6ミリというのは主治医が「生検しよう」とおっしゃる以上間違いなく検査できる大きさなのでしょうか?

そしてもし癌だったとしたら非浸潤の可能性があるでしょうか?(今度は無治療で済むならと思ってしまうのです)

一度早期発見を逃しているので、後悔を繰り返したくありません。

田澤先生のご見解をうかがいたく思います。

長く乱文ですがよろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「主治医は「でも家族歴のこともあるし、うちの技師は優秀だし…」
→MRIを撮影する前にまず、やるべきは「主治医自身のエコー」です。

 エコー検査程客観性に乏しい検査は無いのです。
 (本来は、どんなにショボい所見でも)「それらしく写真を撮影することもできる」し、(逆に)明らかな癌の所見でも「術者が見逃せば、何もない」との結果となってしまうのです。

 技師がスクリーニングすることに反対する気はありません。
 ただ、「何か気になる所見があるのであれば」
 『直接、主治医が見るべき』です。そのうえで、本当に怪しいのか?コメント貰いましょう。

「6ミリというのは主治医が「生検しよう」とおっしゃる以上間違いなく検査できる大きさなのでしょうか?」
→当然。

 それができないようでは「早期発見など夢のまた夢」となります。
 (このQAにもシバシバ登場しますが)「小さいから経過観察ね」というような医師とは異なり「生検を提案」しているわけだから、そこは信用してあげましょう。

「そしてもし癌だったとしたら非浸潤の可能性があるでしょうか?(今度は無治療で済むならと思ってしまうのです)」
→それは十分にありそうです。