乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ



[管理番号:4228]
性別:女性
年齢:46歳
はじめまして
いつも拝見させていただいています。
私の妻の事でいくつか質問させてください。
よろしくお願いいたします。
状況ですが
11月に右乳房の温存手術をして
12月に16回の放射線治療を終えてあります。
手術時に21ミリのがん細胞の
部分切除+センチネルリンパ節生検をしていただきました。
手術までの診断ではホルモン受容体:陽性
HER2:陰性のルミナルタイプのがんで
ホルモン療法が効果的なので
手術+ホルモン療法での治療という事で少し安心していたところ・・・
術後の組織検査の結果でKi67が33・1と
数値が高いので抗がん剤治療を上乗せして
おいた方がいいのではとの主治医の話がありました。
その時に4つの選択肢のお話をいただき
よく家族で相談してくださいとの事で再診の時に返事をする事になっています。
内容は・・
1:抗がん剤はしないでホルモン療法での治療
2:オンコタイプDXでの遺伝子検査を
  して治療方法を決める(実費40万円と言う事で・・)
3:点滴による抗がん剤治療(3週間に1回の3クール?)
  うる覚えですみません
4:経口薬の抗がん剤治療です。
ホルモン療法で済むならそれがいいのですが
再発のリスクが高くなるのなら抗がん剤という選択になるのかなと思っています。
そこで田澤先生にお伺いしたいのは・・
1:ホルモン療法単体の治療と
  抗がん剤の上乗せをした治療では
  再発率などどのくらいの
  違いがあるのでしょうか?
  効果と副作用の事をふまえて
  お願いします。
2:それと点滴による抗がん剤と経口薬の
  抗がん剤では効果にどの程度の違いが
  あるのでしょうか?
  経口薬の抗がん剤は髪の毛が抜けないと
  お聞きしたのですがそれも含めてお願いします。
3:Ki67が33.1ではルミナルAですか?
  それともルミナルBになるのでしょうか?
他の患者様は詳しいデータをお持ちですが主治医から組織診の結果をいただいてるのでしょうか?
うちはいただいていないのですが放射線治療の時の書類の中にこれかな?っていう書類があったので写メしておいた物があるので追記しておきます。
右AC乳がんcT2N0M0Stage2A、
papillotubular 8/8/1に対して
BP+SNを施行した患者さんです
Invasive ductal carcinoma of right bresast.
Size:invasion21mm
Histological type:
(1) invasive ductal carcinoma,NST
*solid type tubule forming type
Invasion:f- ly:+,v:-
Surgical margin :negative
Lymph node :1(-)2(+,ITC)3(-)
Comments:TF3,NM:2,NA2,HG:2
それでは田澤先生宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
質問者は(他の多くの方と同様)根本的な命題「ルミナールタイプの中での線引き(ホルモン療法単独なのか、ホルモン療法+抗ガン剤なのか)」に悩んでいると言えます。
これに対しては、私は(QandAでも数多く回答してきましたが)、それ以上に「今週のコラム」で再三取り上げています。
まずは以下の3つを読んでください。
『今週のコラム 15回目 どうやって、免疫染色だけで、AとBに分けるか?
『今週のコラム30回目 実際はかなり多くのルミナールAがBと判定され無駄な化学療法をされている
『今週のコラム53回目 Ki67が「30未満」ならホルモン療法単独、Ki67が「30以上なら、Oncotype DXを推奨」しています。
それを読んだ上であれば、以下の内容を納得していただけるでしょう。
・ルミナールタイプはAとBに分けられ、Aはホルモン療法単独、Bはホルモン療法+抗ガン剤が推奨される。
・ルミナールタイプとは(そもそも496遺伝子の網羅的解析で得られる分類であり)これを日常診療でAとBに分ける事は不可能
・その簡易検査としてKi67が使われている(<10はルミナールA、10~30はグレーゾーン、30<はルミナールBとされる:St.Gallen2015)
・(Ki67での分類では、あまりにも不正確なので)それ以上に(本物に近づけるための検査が)OncotypeDXである。
「術後の組織検査の結果でKi67が33・1と数値が高いので抗がん剤治療を上乗せしておいた方がいいのではとの主治医の話」
⇒Ki67=33.1は決して「高い数値」とは思いませんが…
 Ki67だけでの判定では(暫定)ルミナールBとなるので、(OncotypeDXをしないのであれば)暫定ルミナールBとして化学療法の適応があります。
「1:ホルモン療法単体の治療と抗がん剤の上乗せをした治療では再発率などどのくらいの違いがあるのでしょうか?」
⇒OncotypeDXをすれば、「Tam Alone」と「Tam + Chemo」の差として明らかになります(OncotypeDXしないのであれば、NewAdjuvant.comで調べるしかありません)
「2:それと点滴による抗がん剤と経口薬の抗がん剤では効果にどの程度の違いがあるのでしょうか?」
⇒経口抗がん剤は全くエビデンスがありません。
 つまり「標準療法」ではありません。
 かつて経口抗がん剤(UFT)が点滴抗ガン剤であるCMFに対して「非劣勢を証明しようとしたが、証明できなかった=劣勢であるということ」です。
 ○私が術後補助療法として「経口抗がん剤を行うことは絶対にない」のです。
「3:Ki67が33.1ではルミナルAですか?  それともルミナルBになるのでしょうか?」
⇒冒頭の内容をお読みいただけましたか?(そしたら、解る筈です)
 (念のために回答すると)
 496遺伝子もの網羅的解析でもしないかぎり、(本当の意味での)「ルミナールAなのか、Bなのか?」は絶対に解らない事なのです。
 その簡易検査として「Ki67]がありますが、それは(そもそも)496遺伝子変異のパターンを(Ki67)たった一つの値だけに荷を負わせるのはあまりに「大雑把すぎる」のです。
 そこで登場した「OncotypeDX]これを用いた方が「遥かに」本物の回答に近付けるのです。





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