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授乳中のしこりと生検について

[管理番号:5271]
性別:女性
年齢:39歳
39歳で、子どもは二人で1歳9ヶ月の子を授乳中です。
現在海外在住ですが、人間ドック、検査などは日本で受けています。
6月に日本で受けた人間ドックで左乳房が要精密検になり、乳腺外科でマンモグラフィー
と超音波検査を受けたところ、マンモは乳腺が濃すぎてみえないと言われましたが、
超音波検査で心配なしこりがあると言われました。
素人目からして、画面上では境界線は
ガタガタしていて、形も綺麗な形ではありませんでした。
超音波検査の結果を受け、初めは生検をすると言われました。
人間ドック受診時、また乳腺外科初診時にも授乳中であることは伝えていたのですが、生検が決まり、授乳への麻酔の影響を質問すると、先生から「授乳中でしたか、それならこのしこりはありえる」、「本来は断乳後に検査をした方が良い」、「授乳中なので細胞診にする」と言われました。
海外に戻る予定としていた為、はっきりした診断が欲しく、生検を希望する旨を伝えたものの、授乳中は針を刺すと母乳が出てくるとの説明で検査は細胞診となりました。
細胞診の結果は異常無し、しこりは今後なくなるかもしれないし、なくならない可能性もと言われ、1年後にまた人間ドックなど定期検診をすすめられました。
関係あるかわかりませんが、今授乳中の第二子がまだ小さい頃、左胸が乳腺炎に二度なり、左のみ乳腺も詰まりやすくトラブルは頻繁にありました。
さらに、過去にも同じ左胸にしこりがみつかっています。
31歳の時に乳腺外科で生検を受け、線維線種との診断を受けました。
当時の記録を今回の病院に提供、画像を比較してもらいましたが、しこりは別のものであると思われるそうです。
前のしこりは、その後経過観察し、大きさなどに変化がなかった為、定期検診のみでチェック、それ以来人間ドックなどでひっかかっていません。
以下質問です。
① 細胞診では異常無しと出ていますが、40歳間近、授乳中であることなどを総合的に考え、乳癌など悪性疾患を疑った方が良いと思われますか(両祖父もそうですし、
父母両側の家族に癌患者がいます)。
② 超音波検査でしこりがみつかった場合、授乳中だとまずは細胞診をするのが主流なのでしょうか。
いきなり生検をしなかったのには理由があるのでしょうか。
③ 今かかっている先生は授乳中だと知り、授乳中のしこりである可能性が高いと納得された様子でした。
授乳中のしこりの場合、超音波と細胞診で十分判断がつくものですか。
④ 他の方への先生の回答を拝読し、細胞診はサンプリングエラーや偽陽性など、
不確定要素があることを知りました。
私の場合、細胞診の結果は異常無しと出ていますが、生検を受けた方が良いとお考えになりますか。
⑤ 1年後に人間ドックを受ければいいと言われていますが、生検をしていない中、
1年放置しても良いのか、または早めに再受診した方がいいでしょうか。
再受診する場合には、どれくらいの期間を置くことを薦められますか。
⑥ 授乳中でも生検は可能、ただし、麻酔の影響があるので搾乳をした方が良いとの先生の回答を拝読しました。
もし授乳中に生検を受けた後、どれほどの時間、授乳を控えた方がいいものですか。
あるいは再受診の前に断乳しておいた方が良いものでしょうか。
⑦ 海外に住んでいる為、検査が必要であれば一時帰国します。
もし先生の病院にかからせて頂く場合には、どれほどの期間あれば必要な検査→結果が出るものでしょうか。
⑧ 細胞診から2週間近く経ちますが、胸に針が刺さるようなピリッとした痛み、授乳時にも左乳首に痛みがあります。
これは細胞診の時にできた傷などによるものでしょうか。
痛みがひくまでにどれくらいかかるでしょうか。
お忙しい中恐縮ながら、ご教授頂ければ幸いです。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「① 細胞診では異常無しと出ていますが、40歳間近、授乳中であることなどを総合的に考え、乳癌など悪性疾患を疑った方が良いと思われますか」
⇒冷静になりましょう。
 その医師が「細胞診の結果は異常無し、1年後にまた人間ドックなど定期検診をすすめられました」と言っているのですよ?
 「乳癌を疑った方が良い」ような所見であれば、(細胞診の精度がどうあれ)その医師が「そんなことを言う」筈がありません
「いきなり生検をしなかったのには理由があるのでしょうか。」
⇒「授乳中は針を刺すと母乳が出てくるとの説明」していますよね? それが理由です。
 ♯ただし、針生検しても実際は(多少、母乳が漏れることで刺入部が塞がり難い程度で)大した問題ではありません。
「授乳中のしこりの場合、超音波と細胞診で十分判断がつくものですか。」
⇒私はエコー像を見てませんが…
 「細胞診で確認すれば十分」という程度のエコー像なのだと「推測」します。
「生検を受けた方が良いとお考えになりますか。」
⇒その医師のコメント内容からは「必要なさそう」にも思えますが…
 最終的には「ご本人次第」です。
 どうしても不安なら「針生検すれば済む」だけの話です。
「1年後に人間ドックを受ければいいと言われていますが、生検をしていない中、1年放置しても良いのか」
⇒実際に画像を見ていない私が(実際に診察した上で)「1年後に人間ドックでいい」と言っている医師の評価を覆すことは容易ではありません。
「または早めに再受診した方がいいでしょうか。」
⇒その医師の言葉を借りれば…
 「1年で十分」のようです。
 重ねて言いますが…
  生検をしなくてはいけないという証拠は全くありません。
  あくまでも「ご本人が不安」ならば、(いつでも)「針生検して安心することもできる」ということなのです。
「再受診する場合 には、どれくらいの期間を置くことを薦められますか。」
⇒「期間を置く」必要はありません。
「授乳中に生検を受けた後、どれほどの時間、授乳を控えた方がいいものですか。」
⇒1日くらいです。
「あるいは再受診の前に断乳しておいた方が良いものでしょうか。」
⇒母乳の漏れを考えればその方がいいですが、必須ではありません。
「どれほどの期間あれば必要な検査→結果が出るものでしょうか。」
⇒病理結果は2週間程度かかります。
「胸に針が刺さるようなピリッとした痛み、授乳時にも左乳首に痛み」
「これは細胞診の時にできた傷などによるものでしょうか。」

⇒関係ないと思います。
「痛みがひくまでにどれくらいかかるでしょうか。」
⇒細胞診とは無関係だと思います。
 ストレスからくる「一次的なホルモンバランスの乱れ」ではないかと思います。
 気にしない様にしましょう。