[管理番号:4104]
性別:女性
年齢:34歳
初めて質問させていただきます。
宜しくお願いいたします。
今年9月に第2子を出産しました。
その1ヶ月後から胸が痛むようになりました。
日によって痛む場所が違い、痛まない日もありますが特に左胸の乳頭の奥辺りが特に痛みます。
疲れると痛みが強くなるような気がしています。
第1子出産?卒乳後から胸が痛むようになりました。
伺いたいのは
①授乳中で生理もまだ再開してないのになぜ胸が痛むのでしょうか?
②胸の痛みがひどい人は将来の乳ガンリスクは高いのでしょうか?
妊娠前に乳ガン検査は受けており異常なしでしたが、ホルモンの影響を受けやすい?
と言われたこともあり気になっております。
ご回答宜しくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
まず、(私がさんざん、このQandAでコメントしているように)乳房痛を乳癌の症状と捉える必要は全くありません。
結論から言うと、「妊娠⇒出産」というホルモン動態が変化している(年齢的にも第1子出産の頃と比較しても卵巣が不安定になり易い)ことに伴う「ホルモン刺激症状」です。
○このメールを拝見して気づきましたが、皆さん「生理」を誤って捉えています。
「生理」とは、あくまでも(卵巣ホルモンにより刺激されて)「増生した子宮内膜が脱落すること」にすぎません。
「生理がない=ホルモンの分泌がない」と捉えているのは全くの誤りです。
実際のところは、「妊娠期のエストロゲン高値の状態」⇒「出産により低下する」状況にあります。
そのような「卵巣が不安定となっている」状況で、卵巣からの刺激(子宮とは無関係)で「乳房痛は起こる」のです。
「その1ヶ月後から胸が痛む」「日によって痛む場所が違い、痛まない日もありますが特に左胸の乳頭の奥辺りが特に痛みます。」
⇒典型的な「女性ホルモンの刺激による乳房痛」です。
乳癌を心配するような症状では全くありません。
「①授乳中で生理もまだ再開してないのになぜ胸が痛むのでしょうか?」
⇒上記コメント通りです。
ホルモンバランスが大きく変化するので、(年齢的に、卵巣の順応性も悪くなるのと重なり)乳房痛が引き起こされるのです。
「②胸の痛みがひどい人は将来の乳ガンリスクは高いのでしょうか?」
⇒全く無関係です。
「ホルモンの影響を受けやすい?と言われたこともあり気になっております。」
⇒全く気にする必要はありません。
質問者様から 【質問2】
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授乳中の乳腺の痛み(乳腺炎ではないです)
を以前質問させていただいた者です。
田澤先生、先日は丁寧なご回答をいただきありがとうございました。
日々の業務でお忙しいのにこのような場で相談にのっていただけること感謝に絶えません。
乳房痛は女性ホルモンの影響とのことで安心いたしました。
私事なのですが、第一子出産前に妊娠に気が付かずにブラノバール(中容量ピル5粒)を飲んでしまいまた。
服用時はひどい胸の痛みでした。
胸の中でパチンと弾けたような感じがありました。
その後は出産?授乳まで胸の痛みは感じなかったのですが、断乳後から胸が痛むようになり良くなったり悪くなったりを繰返しながら今に至ります。
第二子妊娠中は特に胸の痛みを感じることはなかったのですが、産後からまた痛みを感じるようになりました。
特に今痛いところが以前パチンと弾けたような感じがあった所なのです。
気がつけば第一子の断乳後に最後まで痛かった所と一致します。
①プラノバール5粒を飲んだことにより、胸が痛む体質になってしまったのでしょうか?服用前は生理前でも胸が痛むことはありませんでした。
②先生のコラム~第4回卵巣が支配している~を拝見しました。
卵巣からのエストロゲン分泌により乳房が痛むと解釈したのですが、ストレスで痛む時は、卵巣からのエストロゲンの分泌が多くなっているのでしょうか?
やはり疲れているときに乳房が痛むようです。
イヤイヤ期と乳児の娘達の育児でなかなか休むことはできませんが、授乳中ですが今胸の痛みがあるということはエストロゲンが分泌されているのか気になり質問させていただきました。
再度の質問になりますが、どうぞ宜しくお願いいたします。
再質問管理番号:
再質問タイトル:
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
そもそも乳房痛を乳がんと結び付けないようにすることが最も肝要です。
「①プラノバール5粒を飲んだことにより、胸が痛む体質になってしまったのでしょうか?」
⇒体質が変わったわけえはなく、ホルモン環境がそのような状態なのでしょう。
「卵巣からのエストロゲン分泌により乳房が痛むと解釈したのですが、ストレスで痛む時は、卵巣からのエストロゲンの分泌が多くなっているのでしょうか?」
⇒物事は、そう単純ではありません。(「物事はシンプルに考えましょう」といつもコメントしているのに、申し訳ありませんが…)
「ホルモン(刺激する側)」と「受容体(重要する側)」があります。
身体の仕組みとは良くできたもので、「ホルモンが少なくなる」と(身体側でホルモンをより取り込みしやすいように)「受容体が増加(これをアップレギュレーションといいます)」します。
このような状態(受容体が増加した状態)では(少ない量でも)「ホルモンに過剰に反応」するのです。
以上が、「ホルモンバランスが崩れた際に、より強い刺激となる」仕組みと考えられています。