[管理番号:7252]
性別:女性
年齢:32歳
病名:右乳腺腫瘤
症状:胸の張り、固さ、痛み
2月中旬から左胸の下側胸がぱんぱんに張り、痛みが出始めました。
左乳の下半分は固形になったように固く、しこり?固さの大きさは15センチくらいあります。
乳頭も陥没しました。
昨年の今頃も同じような症状が右側にあり、エコー、マンモグラフィーの検査で乳腺炎と診断、1週間くらいで自然治癒しています。
今回も同じだと思い、1週間様子を見ましたがよくならず、生理が終われば良くなるかと思いもう1週間生理終了後まで様子を見ましたがよくなりませんでした。
そこで、乳腺外来を受診しています。
先生も異常だとおはなしされ、エコー、マンモグラフィー、1箇所の細胞診を行いました。
細胞診の結果、癌ではなく乳腺炎の診断で、肉芽腫
性乳腺炎かもしれないからと、ステロイドを10mg2週間投与の経過観察になっています。
今現在ステロイドを、1週間服用しましたが、改善はえりません。
痛みはどんどん強くなっていきます。
息をしても肺が動くので痛く、歩いても振動で痛く、服が擦れても刺激で痛いのです。
たまに刺すような痛みも襲ってきます。
つらくてなかなか寝られません。
肉芽腫性乳腺炎では手術はあまり考えられないと言われましたが、すぐにでも取ってしまいたいくらいです。
質問です。
1、箇所の針生検で乳癌を否定できるものでしょうか?2週間で10センチ以上も大きくなることもあるのでしょうか?
本当は乳癌なのかと不安がでてきました。
今は炎症が強く生検ではでなかったが、隠れている場合があると言われました。
2、ステロイドで治らない場合、私はどうなるのでしょうか?
痛みは一生あるのでしょうか?
3、良くならない場合、良性の疾患も診たことのある先生にお願いしたいです。
受診は可能でしょうか?手術もできますか?
痛みが本当につらく、経過観察と言われても生活が辛いです。
本当によろしくお願い申し上げます。
歴
2018.4 異常なし
2018.3 右硬結、腫瘤というより硬い部分がある 疼痛あり
触診 右腫瘤 硬結
MMG 疼痛で圧迫不十分 カテゴリー1
エコー 右乳腺肥厚 低エコー 非湿潤性乳管癌との鑑別必要
針生検 施行
病理 乳腺炎
診断 右乳腺腫瘤
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「?1箇所の針生検で乳癌を否定できるものでしょうか?」
→私がその医師の針生検を信頼(評価)することはできませんが…
「2週間で10センチ以上も大きくなる」とすれば、(癌よりは)肉芽腫性乳腺炎の方が当て嵌まります。(癌はさすがに、そんなに増殖は速くはありません)
「本当は乳癌なのかと不安」「今は炎症が強く生検ではでなかったが、隠れている場合がある」
→針生検しておきながら、こういう曖昧なことを言う乳腺外科医にはなりたくないものです。
不安であれば、MMTEで広範囲に採取すれば、100%確定診断となったのです。
「ステロイドで治らない場合、私はどうなるのでしょうか?」
→初期量としては量が少なすぎます。
初回は30mgで2Wは内服したほうがいいでしょう。(その後どんどん減量していく)
「痛みは一生あるのでしょうか?」
→必ず治ります。
「受診は可能でしょうか?手術もできますか?」
→まずはMMTEで確定診断
その後はプレドニンをきちんと30㎎から開始します。(手術となることはほぼありません。)
質問者様から 【結果2 その後の経過】
性別:女性
年齢:32歳
病名:肉芽腫性乳腺炎
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]
先日は質問の回答をありがとうございました。
心が軽くなり、主治医ともしっかりと話すことが出来ました。
その後の経過です。
痛みが強いので、回答をもらった日に主治医に、ステロイドの増量を提案し、20mg/day になりました。
3日後に、生検した傷跡から血と膿が噴出しました。切開し、排膿しました。
1週間ステロイドを20mg/day と服用し、10mg/day に減量しました。
その後は痛みと張り、切開と排膿を繰り返しています。
質問した時のような、動いても息をしても服が擦れても痛いという状況からは良くなり、普通に生活ができるようになりました。
膿の細菌検査をしたところ、Corynebacterium kroppenstedtii という菌がでたようで、抗生物質も服用中です。
乳が硬くなってから2ヶ月がたちました。まだしこりはありますが、痛みが大分楽になったので、気持ち的に前を向けています。
まだまだ治療中ですが、先生に、ステロイドの量の見解や、必ず治ると言ってもらえた事が力になりました。治療、がんばります。
ありがとうございます。
<Q&A結果>