[管理番号:6845]
性別:女性
年齢:43歳
病名:
症状:
いつも参考にさせていただいております。
貴重なお時間を頂戴して質問をさせていただきありがとうございます。
2018年3月 乳腺外科にてマンモグラフィ撮影をしてもらいました。
2人の乳腺専門医の読診の結果、異常なしとのことでした。
2018年8月 座ってセルフチェックをしていると、左胸乳輪すぐ下の皮膚に近い部分にしこりを感じたのと、白や黄土色の多孔性の分泌物があったため、同じ乳腺外科の乳腺専門医の先生にエコーと分泌液の検査をしてもらいました。
複数の嚢胞と、しこりが触れたところには大きいしこりがありました。
エコーだと乳頭の下にあるようです。
嚢胞なので問題ないよ、とのことでした。
かたさや血流もチェックしていましたが、全ての嚢胞に対して行なっていたかはわかりません。
左の脇が痛かったのでそちらも見ていただきましたが、リンパ節が少し大きいけど二層になっているから大丈夫とのことでした。
しかし、しこりを触れるので不安になり針を刺す検査をお願いしたのですが、必要ないと言われ、次は6ヶ月後と言われたのですがお願いして3ヶ月後にしてもらいました。
分泌物は陰性でした。
2018年10月 会社の健康診断の乳腺エコーにて、
技師の方にしこりを確認してもらったのですが、硬さは柔らかいけれど、普通嚢胞は触れることはあまりないと言われました。
撮影された写真を見ながら検診医の触診があったのですが、しこりも大きいし、嚢胞の形がいびつ(分葉形と言っていました)なので、すぐに乳腺外科で針をさす検査をした方が良いと言われました。
丸いものが重なって見えているのかも?とも言っていました。
私自身は実際のエコー写真は見ていません。
8月に乳腺外科にてエコーをしてもらい問題ないと言われたことを伝えると、乳腺外科の先生に言われたなら大丈夫だと思うが中に白いものが出てきたらいけないので経過観察は必ずするようにと念押しされました。
8月のエコーでは、嚢胞内に隔壁があったり、3つかたまっていたり、
ひょうたんのような形をした嚢胞を見せてもらいましたが、実際今回指摘された嚢胞がどの形だったかは覚えていません。
次の診察は11月です。
まだ今回の健康診断の結果は届いていませんが、
11月を待たずして診察を受けた方が良いのか迷っています。
嚢胞の分葉形というのはありうる所見ですか?
8月のエコーで嚢胞内腫瘍を嚢胞と見た違えたという可能性もあるのでしょうか。
分葉形で調べると、充実腺官癌も出てきますが、これは嚢胞との区別は容易につくものですか?
しこりは、8月よりも硬く触りやすくなったような気がします。
2ヶ月で大きくなるということもあり得ますか?
田澤先生は嚢胞は嚢胞、癌になることはないとおっしゃっていますし、
2ヶ月ほど前に問題なしと言われて安心していたので、気持ちが落ち着きません。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
メール読みました。
質問者は、いろいろなこと(「多孔性分泌」「脇が痛い」)を、寧ろ心配材料として
いるようですが…
物事は整理してシンプルに考えなくてはいけません。
私から見れば…
(それら、質問者にとっての心配材料は)寧ろ、「安心材料」にしか思えません。
このQandAでもしばしば言及していますが…『「おしらせ」の中の『「生理と関係なく、胸や脇が痛い」方は、QandA「左胸と背中の痛み」をまずはご一読ください。』をご覧ください。
★質問者は(年齢的に)卵巣が不安定となり(女性ホルモンによるしげきにより)①「脇や乳房が痛くなり」②「乳管が閉塞して嚢胞ができる」そして嚢胞内の(貯留した)分泌液が多孔性分泌となる
ただ、それだけです。
私であれば、(質問者が外来受診したら)そのように説明して「1000%心配ありません。ご安心を」と言います。(多孔性分泌の分泌液の検査など、何故するのか?? 全く無意味!!)
「白や黄土色の多孔性の分泌物」
→何が心配????
乳頭分泌を「black box」に入れてしまうことは止めましょう。
乳頭分泌で問題となるのは「乳管内病変の手がかりなのか?」という一点に過ぎません。
「多孔性」である時点で、(その分泌の原因が)「乳管内病変の可能性がゼロ」となり、(私から見れば)「どうでもいい分泌」と判断できます。
「分泌液の検査をしてもらいました。」
→何のために??
多孔性分泌の分泌液の検査をする理由は??(その医師が分泌液の意義を理解していないことを露呈しているだけです)
1000%全く無意味!!
「11月を待たずして診察を受けた方が良いのか迷っています。」
→必要ありません。
そもそも1年でいいでしょう。
「田澤先生は嚢胞は嚢胞、癌になることはないとおっしゃっています」
→よく考えてみてください。
物事を(black boxに入れて)「何がどうして心配なのか解らないけど、どうしても不安」ということは止めましょう。
★物事は理解することで「無駄な不安を回避」することができるのです。
嚢胞は「正常乳管が閉塞」して液体が貯留しているだけです。
ご安心を。
質問者様から 【質問2 細胞診の結果について】
性別:女性
年齢:43歳
病名:嚢胞
症状:
先日はありがとうございました。
知識が無いというのは無駄な不安を煽るだけ、ということに気付かされました。
先日受けた職場の健康診断の結果が届き、
視触診 左腫瘤
エコー 左右のう胞
という内容でした。
乳腺外科の定期検診の際に持参し、検診医に言われた内容を説明すると、
心配性の私の性格を見越してか、良性を良性と確定させるためにも細胞診をしよう、ということになりました。
エコーをしたところ、くびれのある大きなしこりの近くに濃縮嚢胞(中が薄いグレー)と思われるものがあり、そちらも合わせて細胞診をしました。
どちらも内容液は薄茶褐色のように見えました。
後日結果を聞きに行ったところ、
2つともアポクリン化生細胞がみられます、クラスII、という結果でした。
結果用紙はいただいていません。
良性ですので次は半年後の経過き観察で良いですよ、ただしこりが大きくなったと感じた時はすぐに来てください、と言うことでした。
〈質問〉
嚢胞でも、内容液にアポクリン化生細胞はみられるものですか?
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
前回の回答内容を理解していただき、ありがとうございます。
「〈質問〉嚢胞でも、内容液にアポクリン化生細胞はみられるものですか?」
→それは、「寧ろ」当然です。
アポクリン化生は乳腺症によく起こりますが、嚢胞は乳腺症に伴って起こる(乳管
の増生により乳管が閉塞する)のです。