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放射線治療を中止すべきか続けるべきか

[管理番号:6820]
性別:女性
年齢:50歳
病名:乳がん
症状:

7/(上旬) 右乳がん温存手術をしました。
リンパ郭清無しです。
術後放射線治療がおくれ8月下旬から開始しましたが乳房が赤く腫れ皮膚ではなく内部の痛みがありました。
10回目が終わった時点で診察を受け、放射線治療は中断し炎症の治療中です。
症状は改善してきています。
放射線治療を続けると再発するのではないか、中止したほうが良いかもしれないとの話しがありました。
我慢して続けるべきか中止すべきか悩んでいます。
先生曰く、前例がないそうです。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「10回目が終わった時点で診察を受け、放射線治療は中断し炎症の治療中」
「症状は改善してきています。」
「放射線治療を続けると再発するのではないか、中止したほうが良いかもしれない」

→物事はシンプルに考えましょう。

 例えば、放射線によって肺炎が起きたら…
  これは「放射線だけが原因」であるわけだから、当然中止せざるをえない。

 ただし、今回の乳腺の炎症は…
  「放射線だけが原因」とは到底考えられない(考える根拠が無い)、当然ながら『そもそも術後の炎症が(内部で)くすぶっていた』ことが「真の原因」と考えるべきです。

 そもそもの「術後の炎症がくすぶっていた」ので、それが「放射線により悪化(悪影響をうけた)」と考えるのが普通なのです。

 つまり質問者の場合には(本来)術後の炎症が治まるまで照射すべきではなかった(内部の炎症に気付かなかったのでしょう)
 今回、炎症がすっかり治まれば、「これで、晴れて放射線治療ができる」そう解釈すべきなのです。

 それを『まるで、(放射線だけが原因であるかのように)放射線を開始すれば、また炎症が必発です』と説明されているとしたらそれは誤りなのです。