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全摘・リンパ節郭清、化学療法後の放射線治療について

[管理番号:8708]
性別:女性
年齢:43歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2020年7月3日

初めて質問させていただきます。

2019年7月の健診(エコー・マンモ)、9月に左胸のしこりと痛みを感じ10月にクリニックを受診し10月末に細胞診より乳がん疑いとなり、11月にがんセンターを受診し乳がん確定となりました。

胸筋の表面まで浸潤していたため、12月に胸筋を含めて全摘、リンパ節郭清しています。

浸潤径:21mm
リンパ節転移:4㎜ 1つ
トリプルネガティブ・化生癌
ki67:80%

1月末より抗がん剤治療(Weeklyパクリタキセル12w+ddAC4回)および治験参加のため免疫チェックポイント阻害剤
(アテゾリズマブ1年間)を行い、現在抗がん剤が終了し(6月(中旬)日終了)免疫チェックポイント阻害剤のみの治療となっています。

私の場合の放射線治療の必要性について質問です。

当初、主治医は、胸筋まで浸潤していたことと、リンパ節転移もあったことから、抗がん剤終了後は放射線治療を行うとの説明だったのですが、抗がん剤が終了するころに放射線治療のスケジュールについて確認したところ、やるかやらないか微妙なところなので相談です、と言われました。

胸筋までいっていたけど大きく切除したことと、リンパ節転移も1つであること、また抗がん剤の副作用で左腕に皮膚症状が出て、そこからリンパ節郭清した左側の腕の浮腫が見られることから、放射線治療を行ったら必ず浮腫が悪化するのでその覚悟があるかどうか、とのことでした。

左腕の皮膚症状の経過の確認もあるため、次回再度相談となりました。
(7月(中旬)日)

私はまだ子供が小さい(小1、年中)のため、再発転移リスクが低くなる治療であれば進んで行いたい気持ちです。

私のような症例の場合、先生は放射線治療を進められますでしょうか。

化生癌の場合、放射線治療の効果も異なったりしますでしょうか。

先生のご見解をお伺いできればと思います。

お忙しいところ申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「放射線治療を行ったら必ず浮腫が悪化する」
⇒誤り

 今回問題となっているのは、胸筋浸潤(つまり胸壁)です。
 胸壁照射であれば「リスクはゼロとはいいませんが)患肢浮腫への影響は「ほぼ」ないでしょう。

 ★ リンパ節転移1個だし、浮腫もあるのであれば、当然「腋窩や鎖骨上」へは照射不要です。(それらの部位への照射であれば「浮腫のリスクはグンと高まります」

質問者様から 【質問2】

内胸リンパ節再発及び皮膚転移の治療について
性別:女性
年齢:45歳
病名:乳癌(トリプルネガティブ)
症状:
投稿日:2022年8月10日

2020年7月に全摘後の放射線治療について質問させていただきました。

その後、放射線は胸壁に照射し、2021年2月より経過観察となっていました。

2022年の6月より皮膚に赤み・しこりが出現し次第に大きくなり、7月の定期検査の際に生検、エコー、CT、PET-CT検査をしたところ、内胸リンパ節に再発、そのためその表面の皮膚に転移していることがわかりました。

放射線が前回あたっているため再度の照射は不可、薬物療法のみとのことでした。

PD-L1陽性、BRCA1遺伝子変異も確認されたため、下記治療について主治医より提案され、主治医と相談した上で②の治療を選択しました。

①オラパリブ
②ペムブロリズマブ+ゲムシタビン+カルボプラチン療法

その場で②と決めてしまったのですが、後で本当にそれでよかったのかと不安です。

不安になっているのは下記の理由です。

1.②の場合は諸事情により開始が8月(下旬)(〇)となり、3週間近くたってしまう。

ki67:60%で、目に見えて皮膚の赤みが増えてきていて(直径2~3cm)かたく痛みもあり、その他鎖骨下中央あたりの胸が少し腫れて全体が固くなっているものわかるため取り返しがつかないくらいに進行してしまうのではないかということ。

2.①と②の順番で予後がかわる可能性について考慮していなかったこと

先生はどちらの治療の方が良いとお考えになりますでしょうか。

また、放射線はやはりもう再度の照射はできないのでしょうか。
(照射しているにも関わらず再発したので効果は薄いのかもしれませんが)

②についてはBRCA1遺伝子変異ありの場合、ない人より効果が高いというお話や、体力あるうちに抗がん剤治療を行うことなどを考えて②にしたのですが、ご意見伺えますでしょうか。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

①オラパリブ
②ペムブロリズマブ+ゲムシタビン+カルボプラチン療法
その場で②と決めてしまったのですが、後で本当にそれでよかったのかと不安

⇒順番のガイドラインはありませんが…
 ②はOSも改善するので②の選択はいいと思います。 3週間程度なら問題ないでしょう。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/8/24
***

質問者様から 【質問3】

トリプルネガティブ(PD-L1陽性、BRCA1遺伝子変異有)、再発治療中の肺転移につい

性別:女性
年齢:46歳
病名:トリプルネガティブ乳がん
症状:肺転移
投稿日:2024年03月17日

2022年8月にトリプルネガティブ乳がんの内胸リンパ節再発・皮膚転移の治療について質問させていただきました。
その後、2022年9月よりペムブロリズマブ+ゲムシタビン+カルボプラチン療法を行い、2022年11月にはほぼ画像上消失し、その後は1年ほど画像上は何もうつらない状況が続いていました。
2024年2月1日のCT検査にて、肺転移(1cm少しくらい)が一つみつかり、以降、オラパリブにて治療しています。
主治医の話から、よくみると、その前のCT検査(2023年10月)で2mm程度の肺転移があったようです、とのことでした。

質問です。
オラパリブの治療は、効いても7か月程度が中央値と聞いています。
トリプルネガティブのため、治療はかなり限られていると思います。
まだオラパリブの治療開始後のCT検査は行っていないため効果はわかりませんが、効いていなかった場合、また効かなくなった場合はどのような治療があるのでしょうか。
また、もう長期寛解状態を維持することはのぞめないのでしょうか。
肺転移が一つのため、手術についても主治医に質問したのですが、一度他で再発したあとの転移のため、できないし、やっても意味がない、むしろ抗がん剤を中止するため悪化するとのことでした。

また、肺転移について乳がんのタイプについて調べることはしていませんが、トリプルネガティブからかわっている可能性はありますでしょうか。
皮膚転移の細胞はトリプルネガティブであることが確認できています。
原発巣もトリプルネガティブですが、その時はHER2は1+でした。
主治医は、原発巣で一度1+が出ているので、いずれエンハーツも使えるのではとお話していましたが、期待できる効果はないだろうとのことでした。

子供がまた小学生であり、生きることをあきらめたくありません。
可能性があるのなら、セカンドオピニオンを考えたいと思っています。
先生のお考えをお聞かせいただければ幸いです。

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

2024年2月(上旬)日のCT検査にて、肺転移(1cm少しくらい)が一つみつかり、以降、オラパリブにて治療肺転移が一つのため、手術についても主治医に質問したのですが、一度他で再発した
あとの転移のため、できないし、やっても意味がない

⇒主治医の言う「意味が無い」も無論理解できますが…

例えば下記2つのケースでは「意味がある」と思います。
1.肺転移巣のサブタイプを確認するため(無論、腫瘍切除によるvolume reductionの意味もあります)
2.長期間他に出てこなかった場合 この場合には検討すべきでしょう。(無論局所療法としては放射線も候補となります)

また効かなくなった場合はどのような治療があるのでしょうか。
⇒そもそも
今回、pembrolizumab + carboplatin +gemcitabineの再開の選択肢があったと思います。
考え方として(前回投与時に)確実に効果があったという実績がある ♯1
その後投与中に効かなくなったのであれば、再度使用しても効果は期待できませんが、効いている状態で投与終了している ♯2

(効果が予測できない)olaparibよりも上記♯1、♯2の実績に期待するという考え方です。
ご参考に

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/3/25
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